”カソードパスコンの無いアンプは、交流の場合、カソード抵抗の値が内部抵抗にプラスされる。内部抵抗の値はμ倍される。”
もしかしたらパワーアンプのOPTは出力管EL34に最適ではないのかもしれない。
どうもカソードパスコを付けると電解の音になってしまうので敬遠してきた。
でも試してみよう。まず初段12AX7。確かスプレイグの電解25V100μF。
発振した。ななななんでかな~。
此処には2.2kΩ5Wのデール巻線抵抗を使った。型式はRS‐5B。無誘導型でないタイプ。これかなー。巻線抵抗は使用に注意が必要なのだが、”カソードに使って発振”はググって出てこなかった。以前見たHPでは、「NFBに使うと発振する」だった。仕方ないので試しに酸化金属皮膜にしてみたら発振しなかった。
一緒にカソードの交流電流をDMMで実測。
0.6mAほど。いやはや小さい。高インピーダンスの真空管って電流少なくて高増幅なんだ。その代わりノイズの影響を受ける。そか。
酸金抵抗は2本しかない。もう片チャンは、電力は非常に小さいのでデールの金皮0.5Wを使った。
まあ、これらはテストなので参考に電圧、歪みを測った。
各部の電圧はそんなに変わらない。感度は良くなった。0.975V㏌が0.342V㏌と1/3近くになった。
しかし歪がよろしくない。3%で10W程だったが8.3Wまで下がった。これがパスコンを付けてフィードバックを無くした効果か。
電圧増幅段と出力段に各々パスコンを付けてみた。それで、
測定方法が合ってるかは不明だが、出力インピーダンスを測定。及び逆算で一次インピーダンスを算出。
歪率の測定。
ダンピングファクターの算出。
F特。
その他の測定・計算。
これにより、カソードパスコンは電圧増幅段と出力段に付けた方が良さそうだ。出力インピーダンスは4.6Ωだ。ここは6Ωになってほしい。・・・良いところか?ただ、パスコン無しは20Ω程になってしまう。F特も1kHz以降の盛り上がりが無くこれが一番良さそう。グラフ下から2番目赤い線。ダンピングファクターは内部抵抗に関係するので一番良い。4,.5程なので思ったより有るな。歪率も良い。
電圧増幅段だけにパスコンを付けると感度が良くなるだけで特にメリットは無さそう。歪率も良くなかった。なのでここのパスコンの有無は聴感で決めよと思う。
出力段のみパスコンを付けると「真空管アンプの素」による算出方法で、内部抵抗の値が良いがその他の数値、F特などは良くない。これも電圧増幅段のパスコン有無に依るだろう。
音の良さしかし設計に不備有り、か、音がイマイチだがまあ設計通り。どちらを取るか。
厳しい選択を強いられる訳だ。音が良いと言っても一部だけで、マッチングは良く無いはず。これで生き生きした音が出たらパスコン採用なのだが。
音出しは一応出来たが、音量上げてどうか。