goo blog サービス終了のお知らせ 

なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

問題いろいろの糖尿病

2013年07月09日 | Weblog

 62歳男性の患者さんが他院から当院整形外科へ下腿切断術のために紹介となった。糖尿病性壊疽だった。HbA1cは8%台で極端に悪くはないが、治療を受けていない期間が長いらしい。担当の整形外科医から、糖尿病の治療と高蛋白血症(血清総蛋白11g/dl)の精査を依頼された。Hb6g/dl台で腎性貧血なのか、骨髄腫のためなのかはまだわからない。心房細動があって、ワーファリンを内服しているので、血清免疫電気泳動の結果をみて骨髄検査を考慮することになった。糖尿病の治療はDPPⅣ阻害剤のみだったので、ノボラピッドの毎食直前皮下注を追加した。緊急手術ではないが、早急に血糖コントロールをつける必要がある。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

27歳の2型糖尿病

2013年07月08日 | Weblog

 外科からの紹介で入院した27歳男性の糖尿病患者さんは入院5日目となった。外科で施行した検査では、HbA1cが10%で、随時血糖が400だった。体重が100Kgあって丸々としている。1600Kcalの糖尿食はふだんと比べて相当に少ないのだろうが、あまり文句も言わずに過ごしている。食前に超速効型インスリンを使用しているが、メトグルコの内服に今日からエクアを追加して、糖毒性解除後はインスリンを中止する予定だ。外科で臀部の膿瘍を手術する予定なので、2週間で血糖コントロールをつけなければならない。母親と母方の祖母が糖尿病で、抗GAD抗体は陰性だった。空腹時の血中Cペプチドは3以上あって、2型糖尿病が肥満のため、早期に出現したものだろう。軽度の精神遅滞があり、インスリン自己注射はできなくはないと思うが、今回は減量と経口薬で退院にする予定だ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1型糖尿病の低血糖

2013年07月07日 | Weblog

 昨日は病院の当直だった。午後10時ごろに、糖尿病で通院している30歳男性が職場で意識消失したと救急隊から連絡があった。すぐに来てもらうことにして、カルテを確認すると1型糖尿病の患者さんだった。インスリン強化療法でHbA1cが6.4%と良好な値なので、低血糖すれすれのコントロールなのだろう。搬入時、意識はなく、血糖は27mg/dlだった。50%グルコース静注ですぐに意識が戻った。

 日中の仕事の他に、夜に別の仕事をしているという。低血糖は時々あるが、グルコースを常にもっていて、動悸・冷汗の時はすぐに対処していたという。急に意識障害で発症したのは初めてだという。かぜをひいて体調が悪く、風邪薬をのんでいたのも影響したのかもしれない。一晩入院して経過をみるように勧めたが、帰宅を希望した。グルコース静注して15分後は血糖103mg/dlで、その30分後は83mg/dlだった。自宅に戻ったらすぐに一食の半分くらい食べてから寝ることとした。朝の血糖は上昇するが、安全を考えると仕方ないとお話しした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

下肢閉塞性動脈硬化症

2013年07月05日 | Weblog

 認知症で在宅介護を受けていた78歳男性が、暴力行為で家庭で対応できなくなり、入院していた。抗精神薬投与で夜間は寝るようになり、日中は看護師を叩くなど介護への抵抗はあるが、なんとか入院時よりは落ち着いてきていた(体幹抑制は継続)。食事も食べていた。施設入所は難しいので、精神科病院にお願いする方針で、外来受診日も決まっていた。患者さん本人を直接診てもらって、入院適応が決まる。

 足の外果に褥瘡があり、物理的にそこを下にしているためと思われていたが、血流が悪いためと判明した。足背にチアノーゼが広がってきた。血管外科医に相談すると、バイパス術の適応はない(ベット上の生活で歩行できない、認知症があるなど)ので、切断術をするかしないかを家族に決めてもらって下さいと言われた。家族は迷ったが、結局手術は希望しないということになった。健側の血流も患側と同じくらい血流が悪く、いつ症状が出てもおかしくないこともわかった。救命のためには両側下肢切断になる。もともと誤嚥性肺炎で入院して、なんとか治って退院しているので、入院にの悪化するとすれば誤嚥性肺炎と思っていたが、思いがけない展開だった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スキルスなのか

2013年07月04日 | Weblog

 80歳男性が内科医院から紹介されてきた。2年前に同院からの紹介されて、C型非代償性肝硬変・肝性脳症・腹水・浮腫で入院した。予後不良かと思われたが、幸いに回復して退院していた。すっかり忘れていたが、腹水・浮腫もなく普通に過ごしていた。

 1か月前から心窩部が特に食後に痛いらしい。内視鏡検査をしたところ、胃体下部から胃角部にかけて蛇行した粘膜下腫瘍様の病変があって、CTで精査してほしいというものだった。胃静脈瘤の部位ではない。粘膜面は正常らしいが、画像を付けてこないのでよくわからない。依頼通りに腹部造影CTを行った。胃壁全体が肥厚していて不整がある。それで粘膜麺に上皮性変化が乏しいなれば、スキルスではないか。

 当院の消化器科で来週内視鏡検査をしてもらうことにした。血液検査でCA19-9とCEAが高値だった。胃癌に矛盾しないが、スキルスだと低分化癌なので、腫瘍マーカーはこれほど上昇するのだろうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

保存的に治らず手術ー結腸憩室炎穿孔による腹腔内膿瘍

2013年07月02日 | Weblog

 1週間前から嘔吐下痢が続いて治らないと、29歳男性が近くの病院から当院に紹介された。若い内科医が診察して、入院で経過を見る子tになった。統合失調症で通院している方で、所見がとりづらかった。感染性胃腸炎にしては経過がおかしいので、腹部造影CTをすることにした。S状結腸憩室炎から穿孔して腹腔内膿瘍を形成していた。外科医に診察してもらって、外科転科となった。膿瘍は被覆されつつあるように見えた。抗菌薬で保存的に治療したが、軽快せず、結局昨日緊急手術となった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゲップで深夜に受診

2013年07月01日 | Weblog

 昨夜は当直だった。40歳台女性が深夜0時半にゲップが続いて、呼吸が苦しいという訴えで受診した。3年前から続いている症状だという。当院の消化器科に逆流性食道炎に通院していて、PPIが処方されていた。内視鏡検査ではLA分類でGrade Bの食道炎だった。カルテにはゲップが出ると記載されていたが、最近は記載されていなかった。毎回なので書く気もなくなったのかもしれない。

 外来に行くと、看護師さんが、患者さんは今トイレに行きましたという。夜の暗い廊下にゲフッ、ゲフッという音が響いて、だんだん近づいてくる。診察室に入ってきた時は、少し落ち着きましたという。

 食事の際に空気を飲み込んで、食後にゲップが出ることはあるが、この方は食事と関係ない時にも空気を飲み込んでしまうようだ。便秘はなく、特におならが多いということはないそうだ。ゲップが続くと、不安で過呼吸に状態になってしまうようだ。自分で、過呼吸になるとペーパーバッグをするというので、若い時に過呼吸症候群で受診したっことが何度かあったらしい。酸素が足りなくなるという間違った理解をしていた。過呼吸症候群は炭酸ガスの問題で、酸素が足りないのではないことと、今はその方法は使わないことを伝えた。以前に安定剤(デパス)を飲んだ時に少し効いたというので、、とりあえずデパスを処方しておいた。内服できるのであれば、安定剤頓用で経過をみるのがいいのだろう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする