80歳男性が内科医院から紹介されてきた。2年前に同院からの紹介されて、C型非代償性肝硬変・肝性脳症・腹水・浮腫で入院した。予後不良かと思われたが、幸いに回復して退院していた。すっかり忘れていたが、腹水・浮腫もなく普通に過ごしていた。
1か月前から心窩部が特に食後に痛いらしい。内視鏡検査をしたところ、胃体下部から胃角部にかけて蛇行した粘膜下腫瘍様の病変があって、CTで精査してほしいというものだった。胃静脈瘤の部位ではない。粘膜面は正常らしいが、画像を付けてこないのでよくわからない。依頼通りに腹部造影CTを行った。胃壁全体が肥厚していて不整がある。それで粘膜麺に上皮性変化が乏しいなれば、スキルスではないか。
当院の消化器科で来週内視鏡検査をしてもらうことにした。血液検査でCA19-9とCEAが高値だった。胃癌に矛盾しないが、スキルスだと低分化癌なので、腫瘍マーカーはこれほど上昇するのだろうか。