なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

バラエティに富んだ外来でした

2016年02月03日 | Weblog

 今日は予約の谷間というべきか、比較的内科再来の人数は少なめだったが、治療に困る患者さんが多く、なかなか楽はできない。糖尿病で通院している54歳女性は統合失調症で精神科病院に通院している。血糖コントロールが不良で半年おきに教育入院にしていた。肥満が解消すれば、ぐっと改善すると思うが、食事療法は難しい。(自称)ストレスがかかると食べてしまうんです、ということだった。メトホルミンにGLP1受容体作動薬と持効型インスリンを使っているが、HbA1cは10%だった。今日はたぶん保健所の方が付いてきたが、忙しい外来に急に来ても、話をしている時間はそんなにない。自己血糖測定はしないのかと訊かれたが、注射をするのが精いっぱいで(もともと精神遅滞もあるので)、入院中に血糖測定をさせようとすると混乱してパニック状態になった(強化療法は無理)。最低でも急性代謝失調は防止して、少しずつ血糖を下げていきたい。

 27歳男性も統合失調症で通院していて、糖尿病(脂肪肝・脂質異常症)の治療を開始したばかりだった。HbA1cはまだ高いが、前回は喘鳴・咳が続くと訴えて受診していた。小児期にも喘息があり、また再燃した。吸入ステロイドとテオドール・シングレアの内服2週間で症状は軽快していた(まだ咳はある)。次回の受診まで、そのまあの治療で継続することにした。そのうち吸入ステロイドのみで継続したい。

 認知症がある74歳男性は糖尿病でインスリン強化療法をしていた。ご本人はできないので奥さんが全部している。2か月に1回の通院だった、3週間くらい前から上下肢の疼痛を訴えて動きにくくなったという。症状はすべて奥さんの話で、確かに車いすに乗っての受診は初めてだった。両側同程度の症状だった。所見がとりにくいが(応答がちぐはぐになるので)、上腕大腿に把握痛があり、リウマチ性多発筋痛症と思われた。炎症反応も上昇。症状が出てから内服とインスリン注射を嫌がっていたそうだ。いつもはHbA1cが6%台と良好な血糖コントロールだが(奥さんの力)、今日は7.6%と上昇していた。プレドニン15mg/日内服1週間で再受診として、血糖が上がる薬なのでいつもの治療もきちんとするよう伝えた(どのくらい理解したかは不明)。入院すると病棟では必ず付き添い必至となる、と伝えると、奥さん(正確には内縁関係)は外来で通うという。

 今月で辞める内科の若い先生から回された86歳男性も糖尿病だった。皮膚科に類天疱瘡で通院してプレドニンが出ている。HbH1cが9.6%と高かった。年齢的には8%くらいでよいが、もう1%は下げたい。以前インスリン注射もやっていたので(家族か)、トレシーバを少量から開始することにした。SGLT2阻害薬は中止した。びっくりするくらいの(画面からはみ出るくらい)内服薬が出ていたが、可能なら少し整理したい。

 その他にも、どうしようかと頭を抱える患者さんがいて、比較的少ない人数の割にはいつもと同じ時間がかかった。

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