なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

高血圧・心不全・腎不全

2024年07月24日 | 循環器疾患

 7月22日(月)の夕方に、午後の内科外来を診ていた若い先生が、腎臓内科医に相談していた。患者さんは、血圧が著しく高く、心不全・腎不全を呈している31歳男性だった。呼吸困難感と両下腿浮腫で31歳男性が受診した。

 2か月前から咳が出やすくなり、倦怠感もあった。1か月前から食欲低下があり、約10kg体重が減少した(それでも体重85kg)。

 2週間前から両下腿の浮腫に気づいた。1週間前から呼吸困難感があって、内科クリニックを受診していた(喘息発作として?、β刺激薬の吸入だけ)。

 血圧が225/150と著しく高かった。昨年12月から頭痛で鎮痛薬(市販のイブプロフェン)をずっと飲んでいた。(高血圧による頭重感か)

 血液検査でBUN31.4・血清クレアチニン2.55と腎機能障害がある。尿検査では尿蛋白(3+)・尿潜血(1+)。血清アルブミン3.2g/dL、尿蛋白2g/g・Cre(=g/日)。

 胸部X線・CTで胸水貯留と肺うっ血を認めた。

 若い患者さんなので、大学病院への紹介としていた。その日は当院に入院して、ニカルジピン点滴静注で血圧のコントロール(利尿薬フロセミドも使用)を行って、翌日大学病院腎臓内科に搬送となった。

 

 高血圧症からの腎不全・心不全だが、年齢的には二次性高血圧症の鑑別を要する(血清カリウム3.2)。BNPが3544pg/mLとふだん見ないような値を呈していた。

 ニカルジピンは、ニカルジピン50mg+生食50mlの点滴静注で行っていた。救急車での搬送の時に、救急車には輸液ポンプがないので、そのまま病院のものを持って行ってもらった。

 

 当方だと、受診日に心不全として循環器内科に搬送したかもしれない。透析をするほどの腎不全ではないので、循環器内科で診てもらえると思う。腎臓内科だと高血圧症(二次性)や腎不全の鑑別(腎生検)ができるが。

 

 

 

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