なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肺炎、心不全

2024年03月25日 | 循環器疾患

 3月25日(月)の早朝に93歳男性が呼吸困難で受診した。施設に入所しているので、施設車での救急外来受診だった。

 胸部X線・CTで両側肺に胸水・肺水腫と浸潤影を認めた。肺炎・心不全ということになるが、比率は心不全>肺炎?。

 この患者さんは糖尿病外来と泌尿器科外来に通院していた。3年前の2021年5月に、泌尿器科から内科外来に紹介されてきて診察した。

 両下腿~足の浮腫を泌尿器科外来で訴えていた。血液検査で貧血(Hb 8g/dL、MCV72.1)があったので内科に回した、という経緯だった。

 胸部X線で両側肺に軽度の胸水を認めた。鉄欠乏性貧血で消化管悪性腫瘍が疑われたが、胸腹部CTでは明らかな腫瘍は認めなかった。

 鉄剤投与と一時的な利尿薬内服で、貧血と胸水は軽快した。内視鏡検査は受けたくないといっていて、家族も何か見つかっても治療(外科手術)の対象にならないと思うのでけっこうです、といってた。

 何度か話をして、上部消化管内視鏡検査は受けたが、異常はなかった。下部消化管内視鏡検査はやりません、ということで結腸癌の有無は保留となった。

 その後通院していた糖尿病外来がなくなったので、糖尿病薬も出すようになった。一人暮らしで別居の娘さんの介護を受けていたが、施設に入所となった。

 2024年2月に、1か月前から食欲不振があったといわれた(外来2か月処方だった)。食欲がやっと戻って来てから受診したことになる、

 胸部X線で両側胸水も軽度にあったが、貧血はなかった。心電図で以前にはなかった、V3-5のT波逆転を認めた。部位としては前壁側壁になるが、おそらく心筋梗塞を来して、心不全状態が出てきたものと推定された。バイタルは問題なく、入院させたくないという。利尿薬内服を開始すると、胸水は軽快した。

 

 3月24日(日)の当直だった内科の先生が対応して、入院させていた。抗菌薬と利尿薬注が開始された。ちなみに、この患者さんは当方の小学校の時の担任の先生。

 

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