なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

1型糖尿病

2024年06月29日 | 糖尿病

 当院の糖尿病外来は、週1回大学病院の糖尿病代謝科の先生に来てもらっている。糖尿病外来に通院している54歳女性が、手指の痛みで一般内科の外来に紹介されていた。

 リウマチ膠原病外来も大学病院のリウマチ膠原病科から隔週で来てもらっている。紹介を受けた常勤の先生はリウマチのマーカーの提出だけして、そちらの外来へ回していた。

 

 画面で見ると糖尿病の治療はインスリン注射だけなので、ひょっとしたらと思って確認したが、1型糖尿病だった。18歳時に発症となっていた。

 現在はインスリン強化療法(超速効型毎食前3回+持効型1回)になっている。ずっとそうなのかというと、意外に今年になってからだった。

 当院が新築移転した2002年からの記録した確認できない(患者さんは発症10年目)。その時は一般内科外来で、インスリンはペンフィル30R(速効型30%+中間型70%)の朝夕2回打ちだった。

 その後2005年にはペンフィル50R(速効型50%+中間型50%)朝夕+ヒューマログ(超速効型)昼になった。2006年はヒューマログ50ミックス(超速効型50%+中間型50%)朝夕+ヒューマログ(超速効型)昼に変更している。

 そこからは担当医が何度か変わったが同じ治療だった。1型糖尿病ならばインスリン強化療法になると思われるが、この患者さんはHbA1cが7.0%前後と血糖コントロール良好な状態で推移していた。優秀な患者さんで、あえて変更しなくてもよかったのだろう。

 2010年に外注検査を提出していて、血中Cペプチドは感度以下で、抗GAD抗体は陽性だった(発症28年目の検査)。

 速効型と中間型しかなかったころからの世代としては、これまでのインスリン製剤の変遷(発展)を思ってしまった。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする