8月11日(日)は日直だった。病棟に血液透析で通院している60歳代半ばの男性が入院していた。
その日の午前5時過ぎに、呼吸が苦しいという訴えで、自分で車を運転して受診した。10日(土)の当直だった内科医が対応した。
酸素飽和度が88%(室内気)と低下していて、血圧は224/122と高値だった。胸部X線・CTで両側胸水貯留があった。炎症反応は陰性。
ふだんでも軽度に胸水が貯留していて、8月9日(金)の透析後の胸部X線でも同様だった。それが悪化した溢水状態だった。
9日にCOVID-19の患者さんが入院していたので、病棟に診に行くと、連絡を受けた腎臓内科の若い先生が来ていた。緊急透析ができるかMEさんと交渉していた。
11日日直の仕事が終わるころに、その日の当直看護師の透析部門の看護師長さんが来た。どうなったか訊くと、その日透析はできず、12日(月)にすることになったという。酸素吸入と血圧はペルジピン持続点滴でコントロールして経過をみていた。
11日の日直の夕方にも、血液透析を受けている90歳代前半の女性が酸素飽和度低下で救急搬入された。施設にショートステイ入所していたそうだ。血液透析とショートステイの関係がわからなかったが、ショートステイ入所の状態で透析に通院しているのだった。
酸素飽和度が室内気で70%台だということで、救急隊は酸素4L/分を投与していた。来院時は酸素飽和度が98~100%だったので、2L/分まで減量できた。血圧は150で多少高めくらいだった。
こちらも胸部X線・CTで胸水と肺うっ血を認めた。腎臓内科の先生(午前中病棟に来て帰った)に電話連絡すると、酸素吸入だけで経過をみていいということだった。翌月曜日の透析で調整をするようだ。
当院の血液透析は溢水で入院になることはあまりなく、1日に2名入院したのは珍しい。当院の血液透析は、月・水・金コースと火・木・土コースで、前者は午前・午後・夜間とやっている。
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