なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

白血球4万

2024年06月12日 | 血液疾患

 6月11日(火)に、内科外来にいた内科の若い先生に、二次性高血圧症疑いの患者さんの相談をしようとした。健診で来た30歳代半ばの男性の画面をみていて、「白血球が4万なんです」という。健診センターの診察担当の先生が結果に驚いて、内科外来に回していた。

 白血球が40600と著明に増加して、Hb7.8g/dl(MCV86.6)と貧血があり、血小板も7.9万と低下していた。健診の項目になかった白血球分画が追加されて、芽球が60.0%と出た(自動の後に、目視で確認)。LDH1491と血液の悪性疾患を示唆している。

 昨年の健診で血算はまったく正常だった。急性白血病が疑われる。

 1か月前から頭痛を感じていたそうで、また2週間前から疲れやすさを感じていたが、受診はしていなかった。健診の視力検査で左眼の視力低下を指摘されたが、3週間前の運転免許更新の時はなかったというので、関連する症状なのか。

 大学病院にあたったが入院ベットが厳しく、がんセンター血液内科に紹介となった。健診がなければ、さらに正常血球が減少して症状が出現してからの受診になった可能性もあり、健診で指摘されたのはまだよかったのかもしれない。

 

 健診の結果は、画像は専門医が診断するが、血液・尿検査は診察医が確認している。鉄欠乏性貧血や脂肪肝と思われる肝機能障害が多いが、たまに極端な異常値で驚くことがある。

 空腹時血糖が300mg/dl以上ということもあった。糖尿病の症状(口喝・多飲・多尿)があったが、健診の予定があったので受診していなかったという。すぐに内科外来に回された。

 以前は胃透視でいきなり進行胃癌や、胸部X線で明らかな肺癌というのもあった。

 

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