内科再来に、閉科となる脳神経内科から88歳男性が紹介されてきた。4年前の2019年に心原性脳塞栓症を発症していた。心房細動があり、「DOACの投与継続をお願いします」という紹介だった。
発症時の経過は、前日の午後から動けなくなり、翌日少し症状が改善して?救急要請となった。地域の基幹病院脳神経内科に搬入された。症状は、意識障害(1桁)・視野障害・右片麻痺・構語障害・嚥下障害。
頭部MRI拡散強調画像で、左後頭葉(PCA領域)・脳幹部・小脳に高信号域を認めた。MRAで後方循環系の描出が不明瞭だった。
急性期に抗凝固薬を使用したという記載はないが、範囲と部位の問題で使用してないようだ。数日後には後方循環系の血流が改善して、血栓は流れたらしい。再発予防としてDOACが開始されていた。
構語障害は軽減したが、右片麻痺は変わらなかった。経口摂取ができず、内視鏡的胃瘻造設による経管栄養の状態で、当院にリハビリ転院となった。3か月の入院中に経口摂取できるまで回復している。
車椅子の生活だが、経口摂取できるようになったのはよかった。週3日はデイサービスに行くそうだ。ただこの患者さんは泌尿器科の問題があった。