なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肩軟部腫瘍

2023年04月23日 | Weblog

 いわゆる悪性貧血(ビタミンB12欠乏性巨赤芽球性貧血)で通院している90歳男性は、今月初め(4月4日)に右肩の腫瘤で外来を受診していた。

 2020年に倦怠感などで受診して、汎血球減少症を認めて入院した。当時在籍していた内科の若い先生が担当したが、大球性貧血があり、巨赤芽球性貧血が疑われた。

 年齢を考慮して骨髄穿刺は行わず、血清ビタミンB12欠乏を確認して、補充療法を行った。治療に反応して、検査値が改善して、倦怠感も軽快した。

 その後、外来でビタミンB12(メチコバール)筋注を続けていた。その後に赴任した内科の若い先生が外来で診ていたが、別の病院に移動したので、当方が外来で診るようになった。(どちらも自治医大の義務年限)

 ビタミンB12は筋注から内服に切り替えても、血清ビタミンB12値は保たれて、貧血はなかった。心気症傾向があるが、年齢を考慮すれば、同じ年齢の人たち(あまり男性の同年代はいないが)よりも元気だった。

 

 外来で診た先生が整形外科に回していた。右肩が腫脹して、頂部の方は発赤して一部自壊して浸出液が出ていた。造影MRIでは腫瘍内部が造影されている(内部に造影されない部位を含む)。軟部組織腫瘍だが、組織は何だろうか。

 もともと5年前に器械扱っている時に右肩を痛めて、少し腫れていたそうだ。それが家族(息子さん)の話では3週間前から急激に?膨隆していたという。血腫ではないので、そんなに急に膨隆するとは考えにくいが。(内科外来は2月に来ていたが、まったく話はなかった)

 高齢ではあるが、大学病院整形外科に紹介となり、外来で生検を受けてきた。来週結果を聞きに行く予定となっていた。息子さんは、手術になるらしいですと言っていた。

 

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