4月18日に記載した血管炎疑いの66歳女性は、MPO-ANCAが陽性だった(PR3-ANCAは陰性)。
気管支喘息があるが、好酸球増加はない。喘息という点ではEGPAを考えたいが、たまたま喘息も別にあったということになるようだ。昨年から少しずつ進行している腎機能障害があり、直近では血清クレアチニンが2.65mg/dlになっていた。
担当の先生が、大学病院リウマチ膠原病科から来てもらっている先生に相談して、ANCA関連血管炎と診断された。腎機能障害は急速進行性糸球体腎炎(RPGN)が疑われた。
大学病院から交代で来てもらっている腎臓内科の先生が担当することになった。さっそく、ステロイドパルス療法が開始された。
胸部CTで右肺下肺野背側に昨年からある浸潤影様の陰性があったが、再検したところ両側肺野にすりガラス様陰影というか、淡い浸潤影ともいえるような陰影が広がっていた。数日前の胸部X線ではなかった陰影だった。肺胞出血が疑われる。
喘息もある、顕微鏡的多発血管炎(MPA)ということになる。ANCA関連血管炎では一番多い。皮膚病変はANCA関連血管炎の早期症状であり、血管炎が癒合すると蜂窩織炎様になる、と記載されている。昨年は蜂窩織炎?(紫斑もあった)で入院していて、経過としては合っている。