なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

Cペプチド感度以下

2023年04月06日 | Weblog

 3月10日に記載した1型糖尿病の67歳女性のその後。10年前くらいの発症らしく、居住している町内ではなく、別の町の医院に通院している。糖尿病専門医の医院かと思ったが、違う医院だった(専門は消化器内科)。

 普段は超速効型インスリン(ヒューマログ)を毎食直前に12単位、持効型インスリン(トレシーバ)を就寝前に20単位皮下注している。

 医療センター脳外科にしばらく入院していたので、当院転院時のHbA1cは6.6%と良好だった。これまで血糖コントロールはわからないが、同程度だとすると低血糖になる時間がけっこうあるのだろう。(インスリン強化療法でHbA1c6.5%維持は厳しい)

 

 転院後に、抗GAD抗体と血中Cぺプチドを提出した。結果は、抗GAD抗体は(すでに?)陰性で、血中Cペプチド(空腹時)は感度以下だった。

 両方のインスリンを減量して微調整しているが、血糖が50~60mg/dl台の低血糖が時々起こる。現在はヒューマログが8~10単位、トレシーバが14単位で行っている。ヒューマログは血糖による調整をちょっとだけ入れたミニスライディングにして経過をみている。

 

 この患者さんは一人暮らしで、術後に左半身不全麻痺が生じている。インスリン自己注射はできなくはないが、今後の生活はどうするのだろうか。

 介助で車椅子生活だと、自宅での一人暮らしは困難だ。施設入所が好ましいが、家族との話し合いができていないそうだ。1型糖尿病の治療に関しては、通院している医院に戻っていただくようになるか。

 

 

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