なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

経口摂取は難しいか

2019年12月14日 | Weblog

 日曜日の当直は外科医(大学病院からのバイト)だった。その日は内科当番で、患者さんを入院させたいという連絡が来た。

 当院の神経内科外来に通院している76歳男性が救急搬入されていた。1時間前から痰がからんで呼吸困難になった、と救急要請していた。救急隊が喀痰吸引をしながら搬入した。

 38.1℃の発熱があり、酸素2L/分で酸素飽和度は保たれていた。搬入後は看護師さんが喀痰吸引を繰り返した。認知症で生活全般に排除を要する状態だった。通院も大変だろう。

 血液検査では白血球10100・CRP1.0と急性期のパターンだった。胸部X線・CTで肺炎はないので帰宅にしようとしたが、家族(奥さん)が入院を希望されるので入院をお願いします、ということだった。抗菌薬と点滴の入力をお願いして、入院にしてもらった。肺炎はあるはずだ。

 

 翌日の月曜日に胸部CTを確認すると、両側(特に左肺背側)に淡く斑状影が散在している。これは広がってくると予想された。入院後も3日間高熱が続いた。CRP31.3と上昇した。胸部X線・CTを再検すると、両側下肺野背側に明らかな浸潤影が広がっていた。

 その後、しだいに吸引する喀痰が黄色から白色透明になってきて解熱した。6日めの金曜日には白血球7600・CRP16.3と軽軽してきた。

 週明けまで肺炎の治療を継続して、嚥下訓練を開始するが、経口摂取は難しいかもしれない。経口摂取が難しければ、家族と相談してだが、胃瘻造設だろう。   

 金曜日に看護師さんから「薬疹です」と連絡が来たが(使用しているのはスルバシリンABPC/SBT)、臀部・陰股部がオムツの形に発赤・腫脹がある、オムツかぶれ(皮膚炎)だった。

 

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