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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

血液ガスの値が良すぎる

2019年08月13日 | Weblog

 COPDで通院している73歳男性が7月初めに、肺炎併発によるCOPDの急性増悪で入院していた。喫煙は継続していて、禁煙はしていない。

 内科の別の先生が担当していて、肺炎は軽快治癒したが、低酸素血症が続いて酸素吸入をやめられなかった。ちょっと相談された時はまだ5L/分で、その量で在宅酸素にもっていくのも難しいという話になった。

 肺炎が軽快していくにしたがって酸素飽和度の上昇を期待するしかない。酸素2L/分くらいになったら在宅酸素療法を導入する方針だった。酸素3L/分まで来たが、リハビリで動いた時には酸素5L/分が必要になる。

 呼吸器科外来に来てもらっている先生にコンサルトされた。肺炎の病巣が器質化しているのではないか、ということでステロイド(プレドニン20mg/日)を投与することになった。また患者さんは認知症もなく、やる気がないわけでもないので、労作時には酸素増量で呼吸器リハをもっと進めることにもなった。

 ところで、病棟でその呼吸器科の先生が、う~んと悩んでいた。室内気で測定して血液ガスの結果がおかしかった。PaO2が137になっている。酸素飽和度はちゃんと?70%に下がっている時に。

 これは、単に測定する器械が壊れているんじゃないですか、と伝えた。検査室にある血液ガスの器械で測定した値だった。同じ検体を院内の別の血液ガスの器械(手術室にある器械)で測定すると、普通にPaO2が36.9と出た。これが正しいはずだ。

 検査室に伝えて確認してもらうと、カセットの不備で、それを交換したらすぐに治ったそうだ。なんでも1か月に1回は確認しているそうだが、毎週はしていない。

 

 

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