なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

腸閉塞・大腸癌疑い

2019年06月20日 | Weblog

 昨日は別の内科の先生が当直だった。入院は3名で、前立腺肥大・急性腎盂腎炎の78歳男性、認知症・誤嚥性肺炎の77歳男性、感染性腸炎の45歳男性(前日から出しっぱなしのチャーハンを食べた)だった。

 早朝に腹痛で受診した75歳女性は、腸閉塞・大腸癌疑いとして外科に依頼していた。肝臓弯曲部に造影される不整な壁肥厚がある。経鼻胃管を入れようとした時に、それが刺激になったか、大量の排便があり(狭窄部疑いの肛門側にも便が大量にあった)、腹痛が軽減したそうだ。直接外科入院になって、大腸検査は消化器科依頼になる。

 

 病棟で会ったので、「お疲れ様でした」と声をかけた。午前中に病棟を診て、当直明けの半日休暇はちゃんととれて帰宅した。当院の当直明けの半日休暇は取得率6割台になっている。

 

 今日の午前中は救急当番だった。ひとり暮らしの87歳女性が自宅で倒れて動けなくなっているのを、訪問した親族が発見して救急要請していた。搬入時、会話は可能だったが、血圧75/55・心拍数120台/分・体温37.2℃・呼吸数32/分・酸素飽和度92~96%とショック状態だった。

 画像検査で肺炎はなかった。両側腎臓が水腎症を呈していて、右腎盂内に結石があった。尿管の拡張・尿管結石はなさそうだが、よくわからない。点滴(乳酸リンゲル)500mlを急速に2本点滴したが、血圧は変わらなかった。急性腎盂腎炎(尿路結石も)・敗血症性ショックと判断される。血小板減少・Dダイマーの著明な上昇があり、DIC相当だった。頻脈性心房細動・脱水症による急性腎前性腎不全もある。

 地域の基幹病院救急部に連絡して搬送させてもらった。先方の先生からの指示もあり、ノルアドレナリン点滴静注も開始していた。これは大変助かりました。ご高配ありがとうございます(急性期を脱したら、引き取らせていただきます)。

 

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