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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

糖尿病性壊疽

2016年12月24日 | Weblog

 昨日の日直の時に、78歳女性が嘔吐が続いて食事がとれないと救急搬入された。今時の嘔吐下痢(ウイルス性胃腸炎)かと思ったが、来てみるとそれどころではなかった。在宅で寝たきり状態になっていた。2か所の脳梗塞はあるが、前頭葉の萎縮と脳室拡大がある(認知症相当)。糖尿病歴があり、右足は壊疽に陥っていた。仙骨部に広範囲の褥瘡もある。

 嘔吐を繰り返して右肺には誤嚥性肺炎があった。もともと心房細動と言われていたが、特に処方はなかった。搬入時は頻脈性(心拍数160~170/分)だった。

 内科医院の処方はDPP4阻害薬と利尿薬のシンプルなものだった。その医院から下肢切断は県内有数の市立病院の整形外科に依頼して、来週外来で相談することになっていた。その病院がこの状態で入院治療を引き受けるとはとても思えなかった。

 日直の外科の先生だったので、診てもらった。足壊疽が悪臭のひどいと言われたが、こちらは風邪で鼻が詰まっていてよくわからなかった。ぶにゅぶにゅして内部に膿がたまっていた。切開すると、どろっとした膿が出てきた。壊死の部分を切除すると足背全体に及ぶ潰瘍形成で腱が見える。右大腿動脈の拍動から弱く、近位からの血流低下(途絶?)らしい。

 内科的な問題もいろいろあって恐縮だが、外科入院で診てもらうことになった。今の状態では切断術にはとてももっていけそうにない。

 今日も日直で出ているが、今日はどうなるか。

 

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