なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

久しぶりに胃瘻かな

2016年01月22日 | Weblog

 病棟では81歳男性の食事摂取で困っていた。昨年発熱で入院して、足趾の化膿巣から菌血症(血液培養2セット陽性)になっていた。抗菌薬で治癒したが、腰痛下肢痛で動くのが大変だった。化膿性脊椎炎を疑ってMRI検査をしたり、心内膜炎を疑って心エコーをしたが、所見はなかった。

 もともと、前立腺癌で県立がんセンター泌尿器科に通院していて、軽度ながら骨転移があった。整形外科的には腰部脊柱管狭窄症がある。NSAIDなどの鎮痛薬を複数組み合わせて、何とか車いす移乗ができるようになって退院した。今回は肺炎で入院して、抗菌薬投与で順調に軽快していた。問題は飲み込みが悪くて、摂取量が少なかった。前回入院時から認知力が低下していたが、今回はさらに進行していた。

 昨年9月の頭部CTでは脳萎縮があるが、脳梗塞は(CTで見る限り)なかった。頭部CTを今日再検すると、少なくとも脳外科の治療対象になる病変はなく、脳梗塞もなかった。昨年の画像と比べてよくよく見ると、脳萎縮が少し進んでいた。

 このまま嚥下訓練を継続しても、嚥下が進まなければ、経管栄養にするしかないと思われる。経口摂取と併用の形になるので、むしろ本来の適応なのかのしれない。来週家族と胃瘻について相談することにした。

 院内治療薬のジェネリック化がどんどん進んでいる(比率を上げる必要がある)。今日も変更の一覧票が院内メールで配信されていた。価格が、リスパダールは1/3に、アレジオンは1/4に、テノーミンは何と1/12になる。

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