なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

連休明けの風景、緩和ケア

2016年01月12日 | Weblog

 連休明けだが、病棟はまずまず落ち着いていた。3日前の土曜日に著しい低酸素血症で救急搬入され90歳女性は、利尿薬と抗菌薬で軽快していた。酸素10L/分りザーバー付きからしだいに酸素濃度を下げて、今日は2L/分鼻カニューラになっていた。空腹を訴えて、昼から食事(糖尿病食の全粥刻み食)を出すことにした。単純なラシックスとソルダクトンの静注だけだが、これまで投与歴がなく、よく効いた。

 回転性めまい・耳鳴・難聴の53歳女性は回転性めまいは消失して、耳鳴・難聴は残っていた。今日耳鼻咽喉科外来(大学病院からの応援医師)を受診して、メニエール病と診断されたが、この経過でいいのだろうか。

 先々月に誤嚥性肺炎で入院した93歳男性は、施設への再入所待ちだったが、一昨日から食事がとれなくなり、酸素飽和度が低下していた。胸部X線で右肺に広範な浸潤影があり、左肺にも軽度にあった。誤嚥性肺炎再発だが、これば厳しそうだ。

 両下肢の中等度浮腫(と体幹部・上肢の軽度浮腫)で12月31日に受診した70歳代女性は、明らかな浮腫の原因となる疾患がなかった。内科医院の処方は、降圧薬がミカルディスとアダラートLだった。2か月前から朝の血圧が高く、夕にアダラートLが追加になった。アダラートが浮腫の原因として疑わしかったので、それを中止して、降圧利尿薬に変更した。フルイトランにアルダクトンAを加えた(カリウム値が正常下限だったから)。その後浮腫はすっかり改善した。また降圧利尿薬をして、かかりつけの内科医院への診療情報提供書を持たせた。

 23日・24日に県の緩和ケア講習会があるので、緩和ケアの本を読み始めた。緩和ケアの処方についての本は持っているが、「コミュニケーションスキル」と「悪いニュースを伝える」が読みたかったので、わかりやすい記載の「緩和ケアの基本と実践、手とり足とり教えます」羊土社を読み始めた。半日かけて患者さんとの面接を想定したシミュレーションがあるので、ちょっと予習しておく。「死の話をしてみよう」の項目もあり、精神神経学の難しい本を読むよりいいと思った。

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