なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肺結核と思ったが

2015年06月16日 | Weblog

 56歳男性が肺炎で内科クリニックから紹介されてきた。昨年末にアルコール性肝硬変・重症食道潰瘍からの出血(食道静脈瘤もあるが破裂なし)でDICに陥った既往がある。この患者さんの治療のために、主治医となった消化器科医の年末年始の休みがなくなったそうだ。糖尿病もあったが、退院後に中断していた。やせて、歩けなくなっていて、救急搬入された。

 左肺に空洞性病変があり、周囲に浸潤影とtree-in-budと思われる病変を伴っていた。昨年12月の胸部X線には何もなかった。肺結核だろうと判断されて抗酸菌塗抹を提出したが、陰性だった。グラム陽性菌と真菌が見えたが抗酸菌はいない。喀痰自体は理想的なものだったので、すぐに陽性と出るはずだったが違った。齲歯の多い方で嚥下性肺炎の可能性もあるのだろうか。夕方の搬入で外注検査は明日の提出になる。抗酸菌塗抹を繰り返してPCR・培養・クオンティフェロンも提出するが、肺化膿症の一部が空洞錠になっているのかもしれない。

 

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