横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

藪に花やツバメ

2011-06-15 06:02:50 | 近所

畑の傍の小川沿いを歩いているとピンクの花が群生していた。
ナヨクサフジだ。




ナヨクサフジ(マメ科)
藤の花に似ているかどうかは見方が分かれそうだが、
豆の実がなることは間違いなさそうだ。





この花には毎年ヒゲナガハナバチがやってくる。





ナヨクサフジのところから小川を下っていくと向こうの薮にツバメの子が止まっていた。
ピーチクパーチク鳴きながら(表現が古い?)親を待っている。




巣だってはみたものの、自分で餌をとるのはまだこれからなのだろう。




ときどき親を追いかけて飛び立っては別の場所に止まる。


くも3種

2011-06-14 06:58:02 | 近所

小川の上など水辺でオオシロカネグモが網を張っているのをよく見かける。
ジョロウグモの網と違って水平に近い状態で張られて、下から上がってくる虫が狙いらしい。





普段は円網の中心にいるが何か危険を察知したのか支えの糸を伝って逃げていく。






落ち着くまでしばらく葉の裏で退避している。





クモの中には網を張らないで徘徊したり花や葉のあたりで獲物を待つのがいる。
このササグモもその仲間だ。





脚は毛だらけだが、顔の真ん中に見える小さな八つの眼が面白い。





イオウイロハシリグモも網を張らないクモの仲間。





と思ったらイヌスギナに網を張っているイオウイロハシリグモがいた。

調べて見るとイオウイロハシリグモは卵のうを抱えて歩く。
子供たちは産まれるとしばらく「まどい 団居」をして過ごすが、そのための部屋がこの網らしい。
この巣には子供たちの姿が見えない。
無事巣立った後も子守の親がとどまっているのあろうか。


のびる

2011-06-13 06:30:45 | 近所

ひょろひょろと長く伸びた茎の先に淡い色の小さな花をいくつかつけている。





あちこちの原っぱや路傍でノビル(野蒜)の花が咲く季節だ。





蕾の姿もなかなか可愛い。





しかし本当は、多くのノビルは長い茎の先に花ではなく「むかご」のかたまりがついているのだ。





むかごと花が共存しているのもあるが花から実ることは少ない。





蒜とはネギの仲間の総称で、ノビルは古来から人里でも多く見られたらしく古事記にも出てくる。
「いざ子ども 野蒜摘みに 蒜摘みに」 応神天皇




雑木林のはしで

2011-06-12 06:31:57 | 近所

瀬谷市民の森から車道に続く小さな斜面にミズイロオナガシジミがいた。
コナラなどブナ科の木の葉を食草とするので雑木林のあたりで見られるが、
昼間は葉や草の上で休むらしい。





それにしても近づいても逃げないし動きが鈍いと思ったら翅の一枚が欠けていた。





すぐそばにミズイロオナガシジミよりだいぶ大きいガの仲間も止まっていた。
裏側から見た第一印象は一週間ほど前のキアシドクガに似ていることだったが、
翅の表側に大きな模様があるのに気づいた。





白い翅を頼りにシャクガを調べて最初はウンモンオオシロヒメシャクかと思ったが、
この独特の模様がしっくりしない。
そうしているうちにふとカギバガ科のヒトツメカギバの画像に出会った。まさしく「一つ眼」だ。
ただカギバガ科では前翅の先が鉤のようになっているのだが、ヒトツメカギバは丸い。





後で気がついたのだが産卵していたのかもしれない。
ヒトツメカギバの食草はミズキらしいがイネ科の葉に産みつけることもあるのだろうか。




いずれが・・・

2011-06-11 06:35:40 | 近所

梅雨に入って泉の森のハナショウブが見ごろを迎えた。
ときどきアヤメやカキツバタとの区別に迷うことがある。





湿生花園に見分け方のプレートが設置されていた。

花と葉と生育地にそれぞれ個性がある。
ちょっと意外かもしれないがアヤメは乾いたところに生えるそうだ。





アヤメの花弁の根元には 黄と黒の網目模様がある。





カキツバタには 白いすじがある。





ハナショウブ(ノハナショウブ)には 黄色のすじがある。





そのほかの仲間で、キショウブは茶色の模様がある。





湿生花園にはヒオウギアヤメも咲いていた。





ヒオウギアヤメは秋篠宮文仁親王妃、紀子さんのお印だとの説明プレートがあった。


田んぼと蝶の吸水

2011-06-10 06:08:21 | 近所

1週間ほど前から水が張ってあった田んぼで田植えが終わっていた。





コチドリの姿も残っている。田植えも見ていたのだろう。

この前に見たときは整備されたばかりのツルツルだった畔に何かの芽が出始めている。






手前の田んぼでは小学生たちが田植えの体験をやっていた。
なれない泥田に戸惑いながらも弾んだ声がにぎやかだった。





農道ではモンシロチョウの集団が吸水していた。ミネラルを補給というところか。

写っていないが、この倍ぐらいはいた。





そんなに水分が多いとも見えないが、口吻をうまく使っている。





思い切ってトリミング拡大。



昨年の秋に伊吹山で見た光景を思い出した。 ↓






花に蝶、葉にも虫が

2011-06-09 06:05:36 | 近所

モンシロチョウなどシロチョウ科の仲間が蜜を吸う花の種類は多岐にわたるみたいだ。
ちょっとニラに似たこの花はハタケニラという南米原産の帰化植物だ。





スジグロシロチョウが来ているハルジオンなどキク科の花も人気がある。





モンキチョウやキチョウは翅の色が黄色いけれどシロチョウ科に分類されている。





しかしモンシロチョウやスジグロシロチョウは幼虫の食草がアブラナ科なのに対して、
モンキチョウやキチョウの食草はマメ科ということなどで別のグループとなっている。





花に蝶ばかりでなく、ちょっと草むらを覗いてみるとほかにも昆虫がいる。
チョウは幼虫が葉を食べるが、ゾウムシやハムシは成虫も葉を食べる。





これは翅が瘤のように盛り上がっているのでシロコブゾウムシだと思う。
たいていのゾウムシのように象のような鼻にはなっていない。





光線の具合でちょっと青く見える小さなアブがいた。
ミズアブの仲間かと思うが詳しくは分からない。





口のところに小さな付属肢のようなものが見える。
アブの仲間には花に来るものも多いが、ミズアブの仲間は何を食べるのだろうか。




スイレンとサイカチ

2011-06-08 07:37:24 | 近所

水元公園・小合溜にはスイレンやコウホネが水面をびっしりと覆っていた。





ヒツジグサ(スイレン科)未草
野生のスイレンであるヒツジグサは広く全国の池や沼で見られる。





花の色は白と赤の両方がある。





未の刻(午後2時ごろ)に咲くから未草との説もあるが、夕方には閉じるようだ。





サイカチ(マメ科)
そばの林にすごいトゲの木があった。サイカチだ





小さな黄色い花のようなものが見える。





よく見ると花の後に、もう小さな豆の莢ができはじめていた。
これが20~30cmもある大きな豆 ↓ に成長するとは驚きだ。





2月末に落ちていたサイカチの豆




ヒメジョオンが咲きはじめた

2011-06-07 06:25:30 | 近所

ヒメジョオン(キク科)
6月に入ってヒメジョオンが咲き始めた。





ハルジオン(キク科)
春ごろにこういう花が咲いているとハルジオンで間違いないが、
今は同じような花の両方が見られるのでどちらなのか迷う。






おおざっぱに言うとヒメジョオンのほうが背が高くなる。






ハルジオンの葉は茎につくあたりに張りがあり茎を抱くようにもなる。
ハルジオンは春紫菀であり、張るジオンでもある。





ヒメジョオンの方は大きな鋸歯があり、茎につくあたりは細くなっているので茎を抱くことがない。

またハルジオンはつぼみの頃おじぎをしたように花序がうなだれヒメジョオンはそうでもない。
ハルジオンは茎が中空でヒメジョオンは中実などが区別点だともいう。





花そのものを見るとハルジオンの舌状花の花弁は細い。
そのかわり数は多くて、ざっと数えると200近くもついているようだ。





対してヒメジョオンのほうは舌状花の一つ一つがしっかりしている。
したがって数も100個以下ぐらいしかない。


クリンソウ

2011-06-06 06:17:16 | 近所

少し前に行った箱根の湿生花園は名前の通り水辺が多いところなので、トンボの仲間も多い。
木道を歩いているとシオカラトンボのカップルが一休みしていた。





クリンソウ(サクラソウ科)
流れのそばではクリンソウの姿が目立った。





茎の先の方に輪生する花を五重の塔の先の九輪に見立てたものらしい。





キバナクリンソウ(サクラソウ科)
やはり水辺に植えられていた黄色い花のクリンソウは初めて見た。





キバナクリンソウは国産のクリンソウと違ってビルマやチベットの高地が原産らしい。





サクラソウ(サクラソウ科)日本桜草



蛾もいろいろ

2011-06-05 06:43:16 | 近所

近所のフェンスに白いものがいるので自転車を降りてみると、
羽化したばかりなのか蛹につかまっている3cmぐらいの蛾だった。






ガの仲間はチョウの数十倍もいて、初めて見たガの名前を見つけるのは容易ではない。
今回もシロヒトリやアメリカシロヒトリに近いかなと思って調べたが、腹部や脚などの様子が違う。






キアシドクガという種名にふと行きあった。
脚の黄色いところや蛹の模様からたぶん間違いないと思う。






市民の森の川べりで見たツバメガも初めて出会ったものだ。
キアシドクガより大きく、翅の模様がユニークなので名前を知るのは比較的簡単だった。






森の中で見た1cmもない小さな蛾はマドガという。






後になって写真をよく見ると腹部の白帯などマドガらしい特徴を捉えていなかった。






蝶の仲間でもコジャノメとヒメジャノメなどは大変よく似ているけれど、
近所のマサキの木でたくさん見るユウマダラエダシャクにもそっくりさんがいる。





それはヒメマダラエダシャクで前翅の灰色の模様の中に黒っぽい紋が入っている点がちがう。

ヒメマダラエダシャクの方は同じニシキギ科のツルウメモドキを食草とするそうだ。


田んぼで

2011-06-04 06:35:40 | 近所

上瀬谷の奥の田んぼ。今年は畔を作り直して田植えを待っている。
いろいろ食べものがあるのだろう。カルガモたちが落ち着いている。





カエルの声が響き、コブシぐらいの大きさの卵塊のようなものも見られる。





水面をかすめるように飛んでいたツバメが畔に下りた。





巣作りのための土を集めているのだろうか。





畑でおなじみのハクセキレイもいた。やはりセキレイの仲間は水のあるところが似合う。





今日の大トリは、この小さな鳥。
スズメより一回り大きいぐらいの体で水の中をついばみ歩き、ときどきピューピューと鳴く。





遠くて肉眼では何かよく分からなかったので、望遠レンズで撮って画面で拡大してみた。
図鑑で確認すると日本のチドリの中でも一番小さなコチドリらしい。

田んぼに水が張られるからこその飛来だと思うが、今までこのあたりで見た記憶はない。



イチヤクソウ

2011-06-03 06:41:01 | 近所

近所の市民の森。黒っぽいチョウが飛ぶのを追いかけるとコジャノメ。





葉の上に止まって落ち着くと翅を広げてゆっくりする。





こちらのヒメジャノメもよく似ていて、暗い森の中ですぐには区別できないことも多い。





イチヤクソウ(イチヤクソウ科)
コジャノメを追いかけていると草丈20cmぐらいの目だたない花が咲いていた。
下向きに咲く白というか薄緑の花はイチヤクソウだ。





イチヤクソウは菌類から養分をもらうそうで、そういう環境が残っていないと見ることができない。





ちょっとまがった雌しべが面白い。


丁子と大戟

2011-06-02 07:08:41 | 近所

湿地の草の中に薄紫の花がたくさん咲いている。





チョウジソウ(キョウチクトウ科)
花の咲き方から丁子というので英名はT字に因んでいるかと思ったら「Japanese Bluestar」だった。
その日本で湿地が少なくなると自生しにくくなることだろう。





チョウジソウが咲いていたあたりに大きめの紫の花がふたつみっつ混じっていた。





テッセンなどクレマチスの仲間のように見えるのだが、どうしてこんなところに・・・?





目を転じるとタカトウダイに似た黄色っぽい草が茎を伸ばしていた。





ハクサンタイゲキ(トウダイグサ科)
プレートにハクサンタイゲキとあった。花はトウダイグサの仲間らしい構造だ。
3枚の苞葉の中央に杯状の黄色い雄花と蕾状の緑色雌花を付ける。


白山~ という草花はたくさんある。大戟とは・・・トウダイグサのことだそうだ。





更に柄を伸ばし2枚葉が対生、その中央に雄花と雌花を付けることもある。



姫たち

2011-06-01 06:19:54 | 近所

ヒメイワカガミを見た後で立ち寄った湿生花園でもヒメ~という名の草花がいくつかあった。





ヒメシャガ(アヤメ科)
ヒメシャガの花の形はシャガに似ているが小型で色合いも違う。草丈も低い。






ヒメサユリ(ユリ科)別名:オトメユリ
薄いピンク色のヒメサユリの群生は新潟、山形、福島などの一部地域にしかない。






自生しているところをいつか見たいものだ。
中部地方から九州まで分布するササユリとも似ているが、ササユリの雄しべの葯は赤いので区別できる。






ヒメコウホネ(スイレン科)
これまでコウホネに何種類かあると知らなかったので区別を意識しなかったが、
ヒメコウホネはやや小型で葉は浮き葉が多いようだ。





コウホネ(スイレン科)
コウホネの葉は水面から立ちあがっている。





サイジョウコウホネ(スイレン科)
広島県西条盆地のため池に生育するサイジョウコウホネはヒメコウホネに似ているが、
紅い柱頭がユニークだ。