横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

並ぶ花

2008-06-30 08:01:06 | 近所

市民の森の入り口付近で見た紫色の花。
ずいぶん毛が目立つ。


アキノタムラソウ(シソ科)
長い花穂のアキノタムラソウが咲き始めたのだった。
秋のタムラソウ・・といっても夏の間ずっと咲くようだ。



下から段々に咲いていくが、一段には6個程度の花が咲く。
どういうわけか裏側に花がなく扇状に並ぶ。


ネジバナ(ラン科)
市民の森へ行く道路の近くの空き地ではネジバナが群生していた。


どの花も茎からは捩れているのだけれど同じ線上で整列しているのが面白い。

半夏生

2008-06-29 08:00:47 | 近所

カラスビシャク(サトイモ科)
今月の初めに咲いていたこの花は
ムサシアブミなどと同じテンナンショウの仲間のカラスビシャクだ。
地下にできる塊茎を7月はじめに掘って、
外皮をむいて乾燥させたものを半夏といって漢方薬に処方するそうだ。
そのことから、夏至から数えて11日目すなわち7月2日ごろ(今年は1日)を半夏生と呼ぶ。


ハンゲショウ(ドクダミ科)
そして、このころ花が咲き葉が白くなるこの草もハンゲショウと呼ばれる。
別名をカタシログサ(片白草)といい、それゆえ半化粧が名前の由来とも考えられる。



蔓に咲く小さな花

2008-06-28 07:46:13 | 近所

近所の高校のフェンスから垂れ下がる蔓にアオツヅラフジの花が咲いていた。


アオツヅラフジ(アオツヅラフジ科)
この形の葉を見るとアオツヅラフジかなと推測できるのだけれど、
けっこう変化があるので葉の形を頼りに探すと失敗する。


花の外側で花弁のように見える白いものは萼片で、
その内側にあって真ん中が黄色く先が白く2裂しているのが花弁だそうだ。
アオツヅラフジは雌雄異株で、これは雄花。


こちらが雌花でひとつの花から6個程度の実がなり、熟すと青いブドウのようにも見える。
しかしアオツヅラフジはブドウ科の仲間ではない。


ノブドウ(ブドウ科)
同じ高校のフェンスで蔓を伸ばしているノブドウのほうはブドウの仲間だ。。
5枚の花弁は落ちやすく、後に花盤と雌しべが残る。


出来始めた実は、これから色の変化を楽しませてくれるが食べて美味しくはない。


ヤブガラシ(ブドウ科)
ヤブガラシは名前の通りよく蔓延る。
4枚の花弁はノブドウ以上に落ちやすく残っているのを見つけるのが難しい。



マメグンバイナズナ

2008-06-27 08:04:35 | 近所

マメグンバイナズナ(アブラナ科)豆軍配なずな
泉の森の池のそばで、
20cmぐらいの茎に小さな実がいっぱい生っている草を見つけた。


実は枯れそうになっているものも見られる中で、白い花も残っていた。
ナズナの仲間のマメグンバイナズナというものだ。
グンバイナズナというのは、実がもう少し長くて軍配らしく見えるそうだ。


花があまりにも小さくてシベの具合もよく分からない。


そばにいたのはカノコガで、姿を蜂に似せているとも言われる。
紋の部分はうすく透けている。

ゴーヤ

2008-06-26 19:18:16 | 近所

日除けを主目的として窓の外にゴーヤを植えた。
これは横から見たところだが、梅雨が明けるころには葉が大いに茂ることだろう。


ゴーヤ(ウリ科)
黄色い花が咲く。


花芽は葉(苞かな?)を突抜けるかのように伸びる。


どんどん花茎が伸びて間もなく咲くころか。


こちらは少し様子が違う。
ゴーヤはひとつの株に雄花と雌花が咲く。
雌花は咲く前からこのようにブツブツがついている。


雄花にヤマトシジミが来ていた。
昨日のヨウシュヤマゴボウに止まっていたルリシジミと少し模様が違う。


こちらが雌花。
緑色の雌しべが見えている。
実ってくれればもうけものだ。



記事宿題

2008-06-25 08:21:14 | 近所

ヨウシュヤマゴボウ(ヤマゴボウ科)
今年もヨウシュヤマゴボウが咲き始めた。
これから実って熟すころまで、いろいろな姿が楽しめる。


上瀬谷の畑のほうまで歩いていくと、雄のキジ2羽がのんびり歩いていた。


またトリミングで拡大してみると、この前よりしっかり写っている。
明るかったからだろうか。

しばらくして姿を消したので、
雨が降る前に宿題を済ませようとハルジオンとヒメジョオンを探す。


ハルジオン(キク科)
このハルジオンの舌状花を数えると202個だった。
糸のように細いのがあるので、ひとつひとつ分けながら数えなければならなかった。


ヒメジョオン(キク科)
ハルジオンと同じぐらいの大きさ(1.5cm程度)の花を選ぶ。
こちらのヒメジョオンを上のハルジオンと見比べると、舌状花がしっかりしているのが分かる。
数えると72個あった。

花の大きさにより幅があるに違いないが、ハルジオンとヒメジョオンの差はこんな感じだろう。


市民の森、六月の花

2008-06-24 08:35:18 | 近所

六月は紫陽花や菖蒲があちこちで賑やかに人の目を楽しませてくれる。
そんな華やかさはないけれど、市民の森の針葉樹の多い一角には緑と白のじゅうたんが広がっている。


ドクダミ(ドクダミ科)
どこでも見られるドクダミもこれだけ群生すると見事なものだ。


鎌倉で見た八重のドクダミは市民の森では見つからなかった。


ドクダミの奥にヒョロヒョロっと伸びた茎に、紫の小さな花が下向きに咲いている。


ムラサキニガナ(キク科)
ムラサキニガナの草丈は普通1m以上らしいが、写真のは2mぐらいもあった。
このように茎が高く直立するのはアキノノゲシ属の特徴のようだ。


ヒメジョオン(キク科)
林の縁ではヒメジョオンが咲き始めた。
よく似たハルジオンもまだまだ残っているので、ちょっと見ただけでは分かりにくい。
茎が中空でない、花の時期に根生葉が残らない、葉が茎を抱かない、蕾が俯かないなどで区別する。


そして、ヒメジョオンの舌状花は100個程度。
ハルジオンはもっと多くモシャモシャした感じがする。
今度数えてみよう。

ヤブジラミ

2008-06-23 08:45:40 | 近所

道端に白い小さな花の塊が見えるようになった。




ヤブジラミ(セリ科)
ヤブジラミの花序は4~10個ぐらいの小散形花序に分かれ、
それぞれに小さな花が10個前後つく。


オヤブジラミ(セリ科)
春に咲いたオヤブジラミは実になっている。
花序の分かれ方がずっと少ないことが分かる。


オヤブジラミ少し紫色がかるが、ヤブジラミは真っ白だ。
また花柄が短いので花がつまって咲いているように見える。


小さな花でも集まっていると虫が来やすいのか、
アリが花から花へ渡ったところだ。


この前のネジバナの記事で、
polepoleさんから「ねじれて見えないのもある」とコメントをいただいた。
これなどは、それに近いように思う。


角度を変えて見ると、ゆるやかにねじれているようだ。



鎌倉のイワタバコ

2008-06-22 08:22:57 | 近所

きのうは朝方の雨で予定していた行事が中止になった。
ところが案外早めにやんだので、もう降らないと決め付けて鎌倉へ行った。
大船からバスに乗って今泉不動で降り散在ヶ池に向かう。
散在ヶ池は明治時代に耕地用水の確保のために作られた溜め池で鎌倉湖とも呼ばれる。


池のすぐ周辺を巡ることは出来なくて、上り下りの激しい道で一周してみた。
脇にせせらぎの小径というのがあって、谷あいに小川や滝が見られる。


進むと右手の岩肌に紫色の花が見える。イワタバコだ。
小川の向こうで遠い上に暗いので、うまく撮れない。


のんびり小径のほうに、近づいて見られるところがあった。


イワタバコ(イワタバコ科)
湿った岩場に生えて大きな葉がタバコの葉に似ているのでイワタバコと呼ぶらしい。


1cmちょっとの花冠は5裂し、短い雄しべの葯が雌しべを取り囲んでいる。


花冠が落ちた後にガク片と雌シベが残っている。


オカトラノオ(サクラソウ科)
散在ヶ池を出て半僧坊下あたりから天園ハイキングコースに入った。
雨上がりで滑りやすい山道はけっこう歩きにくかった。


ジャノヒゲ(ユリ科)
リスが出てきたりウグイスのさえずりが賑やかだったりする。


岩場も多いのだが土の道にはジャノヒゲやキツネノボタンなどが見られた。

山道を抜けて北鎌倉へ抜けるため明月院の傍を通った。
朝の雨にもかかわらず大勢の人がつめかけている。
アジサイが見事なのだと思うが、立ち寄る気になれなかった。
道路いっぱいに人が行きかう中を「ごめんなさい。ごめんなさい」と人力車がすりぬける。
私なら心穏やかに乗っていられない。


ペラペラヨメナ(キク科)
東慶寺へ入る道にペラペラヨメナが咲いていた。
歩いてきた途中でも何ヶ所かで見たので、鎌倉に根付いているようだ。


東慶寺も紫陽花、菖蒲、半夏生などが見ごろだ。


奥の墓苑は谷あいにあり、岩肌にイワタバコが広がっている。


散在ヶ池よりずっと数が多い。


溝にも小さな株が出ていて花の裏側が見えた。


中興の祖・男僧2世釈宗演の墓所。
東慶寺は「縁切寺」「駆け込み寺」として有名な尼寺であったが、明治後期に男僧の寺となった。
墓苑には明治・大正・昭和の多くの著名人の墓がある。


長々としたのを見ていただきありがとうございました。


桃太郎はどこ?

2008-06-21 08:18:52 | 近所

2ヶ月ぶりにキジを見た。
声はしょっちゅう聞いているのだけれど・・・


85mmのレンズで大きく撮れるほど近づくと逃げられるので、トリミングで拡大してみた。


イヌタデ(タデ科)
道端ではイヌタデが咲き始めた。
これから秋までたくさん見られるだろう。


花穂にたくさん花がついて、ぱっと見には蕾や花や実が区別しにくい。


サルトリイバラ(ユリ科)
サルトリイバラは、もっと実がたくさんついて球状になるのだが・・
赤く熟す前に食べられるか落ちるのだろうか。

雉、犬、猿が揃ったのだけれど桃太郎は見つからなかった。


オニタビラコ(キク科)
鬼はいたけれど、
石の間から顔を出した小さなオニタビラコに鬼のイメージは薄い。


土がしっかりしたところで背が高くなっても可愛いものだ。

鬼百合が咲くころには桃も実ることだろう。

トンボ

2008-06-20 08:15:28 | 近所

自然保護センターの管理事務所の近くの池。
コウホネの花がチラホラ咲いている。


コウホネ(スイレン科)
分厚い花弁のように見えるのは萼片で、花弁は内側おしべの周りに見えるものだ。


コウホネの花を見ていると、水面に小さな虫がいて潜ったり泳いだりしている。
カメムシの仲間で水生のマツモムシだ。
水面では仰向け(背泳ぎ)になっていて、大きな後ろ足をオールのように使って泳ぐ。
英名がボートマン(boat man)と聞いてなるほどと思う。


水面より少し上を飛んだり、コウホネの葉の上に止まったりするものがいる。
ホソミオツネントンボというものらしい。


オツネンとは越年のことで、トンボには珍しくヤゴでなく成虫で冬を越す。


もっと大きなトンボも飛び回っていたが撮るのが難しい。
と思っていたら、壁に止まったのがいる。
コシアキトンボでローソクトンボとも呼ばれる。
どうも生まれたばかりで飛び回らず壁に止まったらしい。
時間がたったものは黄色の部分がもっと白くなって、腰空きの由来が分かる。


谷あいの水辺のほうではハンゲショウの葉にカワトンボがいた。


こちらは、ちょっと小型で羽の縁紋(偽縁紋)が白いので雌だろうか。


池まで来るとオオシオカラがたくさん飛んでいる。


黄色が入っている雌がやってきて仲良くなる。


この後すぐに卵を産み始める。
波紋が広がっているのはそのせいだ。

自然保護センターの水辺で

2008-06-19 08:37:04 | 近所

自然保護センターの水辺に生えているグミの木の実が赤く熟した。


果皮の細かい斑点が面白い。


水の中を覗くと、ザリガニがハサミだけを出してもぐっている。
近くにメダカとオタマジャクシの姿も見えるが、近づくとザリガニに捕まる。


池の縁を回ると1mぐらいのところの葉にカエルがつかまっていた。


シュレーゲルアオガエルだ。
ニホンアマガエルに似ているが、目から鼻先への黒いラインがないなど顔が少しちがう。
春から大きな鳴き声が聞こえていた。


ミゾホオズキ(ゴマノハグサ科)
湿った場所にはミゾホオズキの黄色い花が咲いている。
ホオズキのような実がなるのだろうか。


さらに進むと低木にたくさんの赤い実がなっていた。


オニシバリ(ジンチョウゲ科)
グミの実は味わってみたが、オニシバリは手を出さないほうが無難なようだ。
もう少しすると葉が落ちて坊主になるという。


種類は分からないけれどホタルもちらほら見られた。

ねじれても花咲く

2008-06-18 07:23:53 | 近所

ネジバナ(ラン科)
近所では毎年この時期にネジバナが咲き始める。


見事な捩れ具合だ。

衆議院と参議院がしばらく前から捩れて政治が停滞しているのは困ったものだ。
衆議院議員と参議院議員の結婚式で小泉さんは「夫婦間ではねじれがないように」と言ったそうだ。
国会がねじれても社会に花を咲かせる知恵がないものだろうか。


ミズヒキ(タデ科)
ずいぶん早く顔を出したミズヒキも、茎に沿ってねじれ気味に花をつける。


紅白の水引が使われる機会が増えてほしいものだ。

近所の菖蒲

2008-06-17 07:34:52 | 近所

近所の造園のお宅に「菖蒲の花が咲きました。ご自由にご覧ください」と立て札が出た。
毎年楽しみに見せていただいている。


品種の名前は知らないので、色の違うのを何種類か撮ってみた。






紫の蕾は和の布をたたんだような風情がある。


アゲハやモンシロチョウも訪ねてくる。


菖蒲畑のすぐそばでツクシのようなものを見つけた。


トクサはスギナと同じようにシダ植物で胞子葉が出来る。
トクサは木賊とも砥草とも書く。
ざらつく茎を使って漆器などを砥いだことに由来するようだ。


ぎっしりと生えて背も高く見事なものだった。

あれこれ

2008-06-16 07:34:46 | 近所

今回は、それぞれに関係ないけれど最近あちこちで撮ったものを並べてみる。
まずクリの雌花で、早くもイガの片鱗が見える。


雌花は少ないけれど、葯のついた雄花はたくさん穂状になっている。


4月に見た ツルカノコソウ
その実には冠毛がついている。


チドリノキはカエデ科だけれど、葉がモミジのようではない。
プロペラのような翼果ができているのでカエデの仲間と分かる。


整然とした葉脈がきれいだ。


斜面の道を歩いていると、何かが芽を出して葉も展開している。


根元を見るとドングリみたいなものがある。
丸いフジの豆が根づいて芽生えたのだった。