横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

変わった形の花

2014-04-29 06:09:41 | 近所



オオバウマノスズクサ(ウマノスズクサ科)
自然環境保全センター際に蔓性植物をまとめて見られるようにしているところがある。
今ちょうどオオバウマノスズクサの花が咲いている。







オオバウマノスズクサは文字通り葉が大きいが花もウマノスズクサより大きくボテっとした感じだ。







ランヨウアオイ(ウマノスズクサ科)
林の方を回るとランヨウアオイの花がいくつか見られた。
オオバウマノスズクサやウマノスズクサはジャコウアゲハの食草で、
ランヨウアオイやカンアオイはギフチョウの食草だそうだが保全センターではギフチョウを見ない。







オオバウマノスズクサなどが蔓で広がり花をたくさんつけるのに対し、
同じウマノスズクサ科の仲間であるランヨウアオイは短い柄で地面にへばりつくように咲く。

ずいぶん違うようだが蕊柱が花(萼片)の奥のほうにあるところは似ている。


変わった葉

2014-04-28 06:28:17 | 近所



我が家のプランターで咲くチューリップ。どこか違和感がする部分がある。






チューリップと言えば葉の間から長い茎が伸びて先端に花が咲く。
ところが茎の途中に不完全な形の葉がついている。






しかもその一部が花と同じピンク色になっている。

形態形成異常というのか、ときどき見られる現象らしい。
そもそも花の各器官は進化の過程で葉が変形したものだから不思議ではないのかもしれない。



茸や苔も面白い

2014-04-27 06:26:22 | 近所



神奈川県自然環境保全センターでは草木の花ばかりでなく、キノコや苔の種類も多い。
ツチグリぐらいなら家の近所でも見かけることがある。
キノコの仲間ツチグリは丸い袋の中に胞子が詰まっていて雨滴などの刺激で先端から放出される。







保全センターにはいろんな品種の椿も植えられている。







枝を張った木の下は薄暗く花がぼたぼたと落ちて少し湿った感じになっている。







そこに杯か茶碗のような形のキノコがいくつも出てきた。
ツバキキンカクチャワンタケだ。漢字で書くと椿菌核茶碗茸だそうだ。







茶碗の内側から胞子が出てツバキの花(蕾)に付着すると色が悪く地上に落ちやすくなる。
それが菌核(菌糸が集まった塊)となり翌年に子実体(茸)を伸ばしまた胞子を飛ばす。







そう言えば苔の仲間も胞子を飛ばしている。
これはコスギゴケの朔つまり胞子嚢で、少し前には蓋があったはずだ。
今は蓋が落ちて胞子を飛ばしてしまった後らしい。







コスギゴケには雌株、雄株があって胞子嚢を伸ばすのが雌株で、花みたいな雄器盤を作るのが雄株だ。
この雄器盤にできた精子が雨滴で空中に飛ばされ雌株の造卵器に到達して受精すると胞子嚢が出来るそうだ。

一部始終を観察してみたいと思わせる興味深い仕組みだ。





似たもの

2014-04-26 06:26:20 | 近所



ジロボウエンゴサク(ケシ科)
自然環境保全センターではヤマネコノメソウの実が熟し独特の種子が顔を見せている。
その傍にはジロボウエンゴサクの花が咲いていた。







ジロボウエンゴサクはムラサキケマンに似ているが、花の形や色それに葉の姿が違う。







ムラサキケマン(ケシ科)
ジロボウエンゴサクが咲いている場所は多くないが、ムラサキケマンは近所でもたくさん見かける。







ムラサキケマンは一つの茎にたくさんの花がつく。
ジロボウエンゴサクが白っぽい部分が多いのに対してムラサキケマンは紫一色だ。







と思ったらムラサキケマンにも白っぽい花があった。
一つの株で紫色と白と混じって咲いているので、ちょっとした変異なのだろう。




二輪と一輪

2014-04-24 06:06:34 | 近所



神奈川県自然環境保全センターでニリンソウが満開だ。







ニリンソウは直径2cmぐらいの白い花。後ろにジロボウエンゴサクもいた。
ニリンソウの花被は5~7枚ぐらいとキンポウゲ科らしく変異がある。

二輪目がだいぶ遅れて咲くとようやく名前に偽りなしとなるのだが・・・。







中にイチリンソウも混じっていた。
イチリンソウは花の直径がニリンソウの2倍もあって葉の形も違う。







イチリンソウもニリンソウも雄しべ、雌しべともに多数ある。
ハチの仲間だろうか。。小さな虫が来ていた。






花被の裏側がほんのりピンク色なのが美しい。



めばえ

2014-04-22 06:48:06 | 近所



3月25日にドングリが芽を出して地中に根ざそうとしている様子を記事にした。
今はそこから茎や双葉などを出し始めている。
ドングリの色が特に鮮やかなので目に留まった。







ドングリ以外にもいろんな芽生えが見られる。
何の木なのか見極められないが、これも紅葉がきれいで目に留まった。
傍にカエデの仲間の翼果が何枚も落ちていて、この芽生えもそんな仲間かもしれない。







こんな面白い形の芽生えも見られる。







アカマツとかヒマラヤスギなど針葉樹の仲間のものかと想像する。







大木の枝先でも新芽の季節だ。
ユリノキの葉は若いときから独特の形で、すぐにそれと分かる。







よく見ると葉腋に小さな蕾も出きていた。
5月早々にもチューリップのような形の黄緑の花が見られそうだ。


木通

2014-04-19 06:45:27 | 近所



分かりにくい写真だが、こどもの国でだらりと下がった蔓に紫の花が咲いていた。







アケビ(アケビ科)
アケビの花だ。アケビは一つの木に雌花と雄花が咲く。
白っぽくて小さいのが雄花で紫色の大きいほうが雌花だ。
雌花の柱頭はたくさんあって、うまくいけばその数だけ実が出来る。
ただ自家不結実性があるらしく近くに別の株がないと駄目だという。







池のそばにも同じような花が咲いていた。アケビよりちょっと小さい。







ミツバアケビ(アケビ科)
ミツバアケビも花の様子や結実の仕組みはアケビと同じだ。
アケビが5小葉なのに対して、ミツバアケビは名前通り3小葉だ。


小川のほとりで

2014-04-18 06:32:10 | 近所



瀬谷市民の森から出る小さな川は下流で境川に合流する和泉川の源流だ。
よく見ると岸の草むらの中にカルガモがいた。







かなり近づいてもじっとしたままだ。







いったん離れて戻ってみると2羽いることに気付いた。
つがいが繁殖に入ったのかもしれない。







近くをふわふわっと飛ぶものがいた。
追いかけて葉に止まったのを見るとカワトンボだった。
去年もちょうど同じころにこのあたりで飛び始めた。







カワトンボよりやや弱々しく飛んで草の上に止まったのがいた。
目を凝らして探すとガガンボの仲間がいた。
脚が大変長い。ミカドガガンボというものだろうか。



一面の黄色

2014-04-17 06:19:53 | 近所



炒り卵みたい。
むかし炒り卵のことを「なたね」と呼んでいた記憶がある。今ではスクランブルエッグとか。








追分市民の森は今ちょうど菜の花が見ごろだった。







追分の花畑は区画ごとにコスモス、ヒマワリ、百日草などが植えわけられるが今は菜の花一色だ。







上から眺めたり小川沿いを歩いたりいろいろな楽しみ方ができる。







ハナバチやアブの仲間が蜜を求めて花から花へと飛び回っていた。








ひとり静か

2014-04-16 06:40:31 | 近所



きのう瀬谷市民の森から追分市民の森まで歩いて行った。
瀬谷市民の森でいつもヒトリシズカが咲くあたりで見られなかったのに、
追分市民の森ではたくさん見られた。







ヒトリシズカ(センリョウ科)
葉の上にすっと立つ白い花(実は花序)の風情からヒトリシズカと呼ばれたようだが。







これだけ賑やかに寄り集まっていると静かとは思えない。







すぐそばのアマガエルが独り静かだった。

こどもの国までサイクリング

2014-04-15 06:28:41 | 近所



先週、青葉区の こどもの国まで自転車で行ってきた。
普段は電車を乗り継いでいくのだが、運動のためサイクリングとした。
片道10kmちょっとだと思うがところどころ起伏があって汗をかく。







自転車は駐輪場において園内をぐるぐる歩いた。
ソメイヨシノはほぼ終わっていたが、ほかの種類の桜が残ってきれいだった。







園路や原っぱでスミレなど春の草花がいろいろと楽しめる。
オオイヌノフグリが広がる中でカントウタンポポの大きな花が目立った。







カントウタンポポは今年はじめて出会った気がする。







ハルジオンも今年はじめての花だった。
今週に入って近所でも咲き始めていた。







よく見るとオランダミミナグサも咲いていた。







オランダミミナグサもハコベの仲間だが、花弁の切れ込みはちょっと遠慮がち。




白い花と骨

2014-04-13 06:21:44 | 近所



今月初めの蓑毛。バス停の近くで草むらに紛れて白い花が目に入った。






オドリコソウ(シソ科)
オドリコソウだった。丹沢山麓ではけっこう多く見られるらしい。







白い花と言えば、髭僧の滝までの道の一部の範囲で白いカタバミが咲いていた。







カントウミヤマカタバミ(カタバミ科)
カタバミに比べて大きな花で、カントウミヤマカタバミと呼ばれるもののようだ。





髭僧の滝の近くの沢に動物の骨があった。

鹿の骨見たい人だけクリック

大きさと頭骨の形から鹿の骨のように思われる。





頭骨見たい人だけクリック

命を全うした後、多くの動物、鳥、虫などに食べつくされ見事に骨だけとなった。




石舞台

2014-04-12 06:17:36 | 旅行



飛鳥の石舞台は桜が満開だった。







石舞台は6世紀末から7世紀初めごろの上円下方墳と推定され蘇我馬子の墓説が有力らしい。







石室。昭和8年の発掘調査で石棺は発見されなかった。
石棺の行方は?・・・馬子の王統と対立する王統にまつわる何らかのドラマがあったのか。








各種資料を手がかりに復元された石棺が近くに置かれていた。








石舞台の南、稲渕地区には棚田があってヒガンバナのころなど四季折々の風景が良いらしい。
今回は訪れることが出来なかったので、いつかゆっくり歩きたい。







ウマノアシガタ(キンポウゲ科)
バスで移動するだけでなく少しは歩いたのでレンゲソウとかスミレとか草花も見られた。







小雨まじりの日でなければ、飛鳥はどこも多くの花に会うことが出来そうに思われた。


甘樫丘

2014-04-10 06:58:49 | 旅行



先日、京都で法事を行った翌日に飛鳥を訪れた。

晴れたり小雨が降ったり雷がなったり大変だったがバスの一日券で一回りした。







最初に甘樫丘に登った。標高148mだが南北に1kmぐらいの自然が残る丘だ。
展望台から北西の方に畝傍山(199m)を望む。







左に耳成山(140m)、右に天香久山(152m)が見える。
畝傍山とあわせて大和三山と総称されている。
持統天皇のころ三山周辺に藤原京が作られていた。







東の方を見る。
このあたりを飛鳥京と呼ぶが、平城京などのように計画造営されたものではないそうだ。
この時代の天皇の諸宮跡、寺院跡、都市関連遺構などを総称して飛鳥京跡としている。

この写真の中央手前辺りをトリミングしてみる。







中央に桜が植わっているところが飛鳥寺だ。蘇我氏の氏寺として6世紀末に創建された。
元は一塔三金堂式の伽藍であったが鎌倉時代初期に消失した。
江戸末期に再建されたが当時の面影はない。
609年造営の本尊の釈迦如来像は火災による傷を受けながらも当初と同じ場所に鎮座している。







午後になってから飛鳥寺を訪れて甘樫丘の展望台を眺めた。







甘樫丘の散歩道は「万葉の植物園路」と名付けられ万葉集などで歌われた植物が見られる。

ところどころ咲いていたのはミツバツツジであろうか。







桜のほかにはスモモの白い花も多かった。







シロハラが路のすぐそばの斜面で枯葉の下などをついばんでいた。







ちょっと近づきすぎると離れた木の上に逃げてしまった。


寒くても植物には春

2014-04-08 06:39:59 | 近所



先日、髭僧の滝に向けて歩き始めたとき近くで綺麗な声が聞こえるので、
見上げると電線に止まったキセキレイがさえずっていた。







ミミガタテンナンショウ(サトイモ科)
やや暗い林ではミミガタテンナンショウがあちこちで独特の花を咲かせていた。







ミツマタ(ジンチョウゲ科)
ヤビツ峠との分岐のあたりの斜面にはミツマタがたくさん植えられていた。
戦前は和紙の原料としてミツマタを栽培していた関係で西丹沢ミツバ岳で群生しているそうだ。







ヤマルリソウ(ムラサキ科)
髭僧の滝方面に進むと道端の斜面にヤマルリソウが見られた。
ヤマルリソウは崩れそうな斜面を好むそうだが、道中あちこちにということでもないのが不思議な感じだ。







ユリワサビ(アブラナ科)
道中あちこちに咲いていたのはユリワサビだ。
ハナネコノメソウやヨゴレネコノメソウが咲く沢の近くでも見られたが、
道すがら林の縁などあちこちに白い花が咲いていた。







根が細いのでワサビ代わりにというわけにはいかないようだ。

昨日まで以上に寒かったがそろそろ春らしくなって丹沢の花の種類も増えることだろう。