横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

九州旅行3 夜神楽

2010-11-30 06:28:25 | 旅行

今回のツアーの予定に「夜神楽鑑賞」と記されていたのを、よく調べずにいたが3日間でいちばん面白かった。

高千穂地方に伝承されている神楽は、
天照大神が岩戸に隠れられた折に、岩戸の前で天鈿女命が調子面白く舞ったのが始まりとされている。

毎年11月の下旬から2月にかけて村々で33番の夜神楽が実施される。
実施の場所はそれぞれの集会所であったり個人宅であったりするようだ。

浅ヶ部神楽 平成13年 の様子

ツアーでは里の夜神楽に参加するのは無理なので高千穂神社・神楽殿で毎晩行われている夜神楽を鑑賞した。






高千穂神社では33番のうち「 手力雄の舞」「鈿女の舞」「戸取の舞」という岩戸3番と「御神躰の舞」が上演される。

高天原での須佐之男命の悪行に怒った天照大神が天岩戸に引き籠ったために世界は闇となったので、
天安河原に八百万の神が集まり相談した。





まず天照大神がお隠れになった場所を探すために、力の強い手力雄命(たぢからおのみこと)が
静かに音を聞いたり考えたりする様子を表現する「 手力雄の舞」






鈴と岩戸幣を持って舞う。青幣が山、赤幣は畑の象徴だそうだ。







つぎに「鈿女の舞」  手力雄の力で天の岩戸の所在がはっきりしたので、
天鈿女命(あめのうずめのみこと)が岩戸の前で面白おかしく舞い、天照大神を岩戸より誘い出そうとする。






赤頭巾に笑みをたたえた女面をつけ、三段切りの御幣と鈴を持ち優雅に舞う。
神話では天安河原に集まった八百万の神々の前で半裸になり神懸りして舞ったという。






天鈿女命の舞に神々が賑やかな笑い声を立てる。
自分がいないのにどうしたことかと天照大神が少し岩戸を開けて覗く。
ここぞと手力雄命が岩戸を取り除く様子が「戸取の舞」で表現される。






「手力雄」では白面であったが、「戸取」では赤面となる。
これは渾身の力を込めるため、面が紅潮した状態を表しているのだろう。







紅い襷を取り出し肩から背中にまわす。






いよいよ力も気合もみなぎってくる。






「ああら来たり大神殿、なんとて出でさせ給わぬものならば、われ八百万神の神の力を出し
一方の戸を取りて投げ捨つれば、伊勢の国は山田ヶ原に着きにけり。
また一方の戸を投げ捨つれば、日向国橘の小戸の阿波木原にぞ着きにけり。
その時日月さやかに拝まれ給うものなりやぁー」  などと声明しながら舞う。






片方の岩戸を投げ飛ばす。






そしてもう片方も取り除いて天照大神を迎え出す。
勇壮で力強い舞であった。

古事記などには手力雄命が投げ飛ばした岩戸は落ちて戸隠山になったとされている。







「御神躰の舞」は国生みの舞とも呼ばれるように伊邪那岐(いざなぎ)、伊邪那美(いざなみ)の二神が舞う。
新嘗祭(にいなめさい)を祝うために男女の神が新穀で酒をつくり神前に捧げる「酒おこしの舞」ともされる。

餅を入れた藁苞(わらづと)を棒にさして担いだ男神と桶とザルをかついだ女神が出て来る。






二人で酒造りをしたり・・・






髪をとかしたりして仲睦ましい。






ところが男神が浮気心を起こし見物の女性客のほうへ飛び込んで行ったので大騒ぎ。
そのうち女神のほうも男性客にしなだれかかる。






ようやく戻った二神は酒を酌み交わし、抱き合って夫婦となる。


大変面白かった。いつか、里で行われる夜神楽を通して鑑賞したいものだ。
伝統を大事にし、一夜の神楽を作り上げ、共に楽しむ村の人たちの様子も素晴らしいにちがいない。



九州旅行2 神話

2010-11-29 07:31:48 | 旅行

くしふる神社
天孫降臨は高千穂町のくしふる山という説と霧島の高千穂峰であるという説があるそうだ。
ともあれ、くしふる神社の本来はくしふる山そのものを御神体としていた。
くしふる神社周辺には神話史跡が多数ある。





何とかの命みたいな地元ガイドさんが案内してくれる。






天孫降臨の地に上る手前に鳥居がある。
鳥居とは神前に鶏が居ることによるとか、高千穂の家々では正月ばかりでなく年中しめ飾りがあるとか、
高千穂の注連縄は七五三で編まれ天神七代・地神五代・日向三代を意味しているなどとの解説を聞く。







天孫降臨は、天照大神の孫である瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が、
葦原中国(あしはらのなかつくに、日本)の統治のために降臨したという日本神話である。

瓊瓊杵尊から3代、後の神武天皇ら4兄弟神の誕生地と伝えられる四王子峰は立入禁止だが、ここはその参拝所。







ここ高天原遥拝所は天孫降臨後の八百万の神々が集まり高天原を遥拝したところとされている。

ガイドさんは史跡のあちこちに小道具を隠してあって、ここでは神様に早変わりして踊ったり歌ったりしてくれた。







樹齢1300年の大けやき。







その根元から水がわき出ている天真名井(あまのまない)は高千穂峡・真名井の滝の源流だ。
地下を通っての水源になっているということのようだ。




天孫降臨に際して当地に水が無かったため、天村雲命が高天原に戻り天真名井から汲んできた水を移したとされる。








少し移動して天岩戸神社にやってきた。
中に入って谷の向こうの天岩戸とされる場所を拝観したが神域ということで撮影禁止だった。







上の写真の左手の木は古代銀杏で、葉の形が普通のイチョウと少しちがう。







裏参道を進むと渓流があり、河原の石が積んである光景に出合う。
石を積んで祈願すると願い事がかなうという信仰によるもので、ここを天安河原(あまのやすがわら)という。
天照大神が岩戸に隠れたときに八百万の神が集まって相談した場所とされている。
高千穂は今はやりのスピリチュアル、パワーポイントがたくさんある。





九州旅行1

2010-11-28 09:41:56 | 旅行

阿蘇・草千里







今回の旅行は阿蘇のふもとから高千穂峡、竹田・原尻の滝、湯布院温泉、耶馬渓、宇佐神宮などを周った。
2泊3日のツアーだったがバラエティに富んだ面白い旅行になった。






写真を整理する時間がないので、とりあえず初日の一部を簡単にまとめた。
阿蘇の山々を見た後はもう昼食の時間。






高森伝統の田楽料理。囲炉裏で焼いたヤマメ、芋、豆腐が美味しかった。







高千穂峡に近いところにあるトンネルの駅。
国鉄時代、高千穂線を高森まで延伸する工事が進められてトンネルもいくつか掘られたが、
あるトンネルの工事中に事故があり中断して、情勢変化で延伸工事が中止になった。






既に完成していたこのトンネルは高千穂町に払い下げられて、焼酎の貯蔵庫として利用されている。
トンネルの全長1115m、温度17℃、湿度70%。樽5000本、かめ1000本、1升瓶10万本。

焼酎を試飲させてもらった。下戸で味はよく分からなかった。





ジョロウグモ

2010-11-27 06:24:51 | 近所

飛んできたセンチコガネが蜘蛛の網に引っかかってしまた。
とたんにジョロウグモが近づいてくる。






至近距離まで迫ってセンチコガネは羽ばたくが逃れられない。







しかしジョロウグモは食べにくそうだとでも思ったか捕獲せずに離れて行った。
センチコガネが暴れたせいで、網の一部に穴があいたり糸が切れたりしている。






しばらくして下に落ちたセンチコガネ。
難を逃れたもののショックだったのかしばらくじーっとしていた。






こちらでは蜂の仲間がかかってジョロウグモの餌食になってしまった。
かわいそうだが、たくさん卵を産むために栄養をつけなくてはならないのだろう。





出産したあとしばらくは卵のうを守る。




旅行報告はまだまとまっていません。
今日も所用で、すこし遅れます。

紅葉あれこれ

2010-11-26 07:16:03 | 近所

神奈川県環境保全センターは木の種類が多くてさまざまな紅葉を見ることができる。

右手前のイチョウは黄色くなるのが少し遅れている。
奥のほうのはモミジバフウ(アメリカフウ)だ。






カエデの仲間もさまざま。これはコハウチワカエデで、まだ紅くなりきれない部分もある。







池の上に散っているのはサクラの花びらではなくて・・・落ち葉。







紅葉したニシキギが散ったものだった。






ダケカンバなどカバノキ科の木の紅葉も見られる。
これはミズメ(水芽)という木でサクラに似た木肌を傷つけると透明な樹液が出てくる。





仲間のハンノキに似たような実がついていた。





浜と磯

2010-11-25 07:07:44 | 近所

ハマギクはもともと関東以北の太平洋沿岸に自生したらしい。
学名は Nipponanthemum nipponicum だそうで、日本特産の菊だ。







隣に咲いていたイソギクも千葉から静岡あたりの太平洋岸に自生していた花らしいが、
山口県の海岸で見かけたこともある。

筒状花だけのはずなのに白い舌状花がついているのは、何かキクの仲間と交雑したのだろう。







暖かい日だったのでヒメアカタテハが花から花へと飛んでいた。






これは林の中。やはり暖かくて動き出したクロコノマチョウが落ち葉の上に止まった。

ヒメアカタテハもクロコノマチョウも成虫で越冬する。



松竹梅

2010-11-24 05:00:57 | 近所

松の芯。  これから伸びて初夏には天を目指す。






竹の切り株。 無数の根が大きな竹を支えていたのだろう。






梅もどき。  松、竹に対応するような梅の木の姿が見つからなかった。




今日から旅行で不在のため、しばらくコメントの返信が遅れることがあるかもしれません。
よろしくお願いいたします。

バラ園のつづき

2010-11-23 07:00:56 | 近所

神代植物公園のバラのつづき。






グリーンローズという緑色のバラが咲いていた。
華麗というわけでもないが個性的なものを感じる。
緑の花弁のように見えるのは苞葉だそうだ。








開花して時間がたつと赤紫色に変化する。






バラは実も品種によって形や大きさがいろいろあるみたいだ。






実からバラの名前を当てるのは至難の業に思える。





バラバラと

2010-11-22 06:39:50 | 近所

神代植物公園のバラ園






秋のバラフェスタは10月で終わったのだけれど、まだまだきれいに咲いて来園者を楽しませている。







青空に蕾も映える。







全部を紹介しきれないけれど、色とりどりをバラバラと羅列してみる。
























































背も低く花も小さいタイプ。





























ハナアブなど虫たちの楽園にもなっている。















落葉

2010-11-21 06:11:41 | 近所

桐一葉 草の大地に 帰りしや





キリは紅葉しないで葉を落とす。






柿は穏やかに紅葉してから葉を落とす。






ミツマタはこれから葉を落とし、花の咲くころはすっきりしている。





泉の森 郷土民家園

なんだか面白い

2010-11-20 06:41:14 | 近所

室内から公園のほうを撮ってみた。
窓ガラスが鏡になって左奥のほうの家が映っているところに公園の木々が重なって撮れた。
なんか面白い感じがする。





メタボ検診とインフルエンザの予防注射でクリニックへ行く途中のふだん通らない道。
アマチュア無線用と思われる大きなアンテナの上に猫か鳥のようなものが止まっている。

頭がゆっくり左右にまわるのでフクロウの仲間だろうかと近寄ってみる。






なんと置きものだった。
何のためにアンテナの上に置いているのだろう。
それに電線がつながっているように見えないので、どうして頭が動くのだろう。
風の力?  まさか電波の来ている方を向いているわけではないよね?











背高・・?

2010-11-19 06:23:44 | 近所

セイタカアワダチソウ(キク科)
近所の原っぱや畑のそばに、まだセイタカアワダチソウが咲いている。






背高泡立草の名前通り1m以上になる花だけれど、
最近のはせいぜい40cmぐらいの高さできれいに咲きそろっている。

うんと早く咲いた花が飛ばした種から発芽したのかと思ったりする。






こういうもそもそした綿毛が秋の風景なのだが・・







オニノゲシ(キク科)
オニノゲシも春からずっと見かける。






舌状花が密だから細かい綿毛もいっぱい飛ばす。







ホトケノザ(シソ科)
ホトケノザも顔を出し始めたが、まだ群れているところはない。





蔓の実

2010-11-18 06:00:46 | 近所

アカネの蔓が広がって実をつけているあたりに、ちょっと様子の違う緑の実が見えた。






アマチャヅル(ウリ科)
花の時期に見逃しているがアマチャヅルらしい。






アカネの実とはだいぶ色合いが違う。
しかも頭に何か輪をつけているのが面白い。







葉っぱを噛んでみるるとちょっと甘かった。
その形はヤブガラシと似ているが、アマチャヅルはウリ科でヤブガラシはブドウ科だ。






エビヅル(ブドウ科)
ブドウ科といえば近所の高校の擁壁から下がっているエビヅルも同じ。
たくさん実ったのだけれど途中から枯れ始めた。
蔓の根元のほうで草刈りされたのかもしれない。






ノブドウ(ブドウ科)
アカネとアマチャヅルのように、近所ではいろんな蔓が他の草木に絡んでいる姿をよく見る。
ノブドウの青い実(虫こぶ)とノイバラの実が並んでいることも珍しくない。





リンドウとヤマラッキョウ

2010-11-17 07:30:59 | 近所

リンドウ(リンドウ科)
前にも書いたような気がするが、
この5年ぐらい毎週のように歩いている瀬谷市民の森で初めて出会う植物があるのに驚く。






あちこちで見るリンドウも、この森ではこれまで見たことがなかった。

春にはフデリンドウがたくさん咲くように、昔はリンドウも珍しくなかったのかもしれない。






川辺の斜面に何株かあったので、数が増えてくれることを期待する。







ヤマラッキョウ(ユリ科)
同じ斜面に咲いていたヤマラッキョウも、これまで気づかなかった。
ひょろひょろした長い茎の根元から細い葉がノビルのように出ている。
葉をかじった友人がラッキョウやニラの臭いがすると言っていた。






土の中にラッキョウがあるのかどうか確かめたい気もする。