横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

葵みたいな葉

2012-04-28 07:04:23 | 近所



神奈川県自然保全センターの林床。ちょっと傾斜したところに面白いものがあった。







ランヨウアオイ(ウマノスズクサ科)

周辺に何株か花をつけていたランヨウアオイはカンアオイ(寒葵)の仲間だ。







同じウマノスズクサ科のウマノスズクサなどは蔓を延ばして沢山の花をつけるけれど、
カンアオイの仲間は地表にひっそり咲いて広がる力は少ないようだ。






別の日、小山田緑地を歩いていると仲間がカンアオイじゃない?と声をかけた。






タマノカンアオイ(ウマノスズクサ科)

道端の斜面に数株のカンアオイが花をつけていた。
カンアオイの仲間も何種類かあるらしいが、ここのはタマノカンアオイ(多摩の寒葵)ではないかと思う。






葵の葉に似て冬でも枯れないところから寒葵と呼ばれるようになったらしい。


いまごろの山野草

2012-04-26 06:29:25 | 近所



町田市・小山田緑地の尾根道を歩いているとうつむきの白い花が咲いていた。







チゴユリ(ユリ科)
背も低く小さな花は稚児百合の名前にふさわしい。
同じ道沿いにはアマドコロやホウチャクソウも蕾を用意していた。








ジュウニヒトエ(シソ科)
木の根元にはジュウニヒトエが見られた。







立ちあがったキランソウといったところだが、ずいぶん毛深く冬物の十二単みたいだ。







山から下りて池のそばの小さな原っぱに行くとイチリンソウが咲き始めていた。







イチリンソウ(キンポウゲ科)
イチリンソウはニリンソウより一回り大きな白い花だが、裏側などの薄いピンク色もなかなかいい。








京大坂、通り抜け

2012-04-25 06:59:11 | 旅行



御室の桜を見て河原町から祇園白川あたりを歩いて知恩院に抜けて一澤帆布を覗いた。







それから大阪へ出て新世界で夕食。
串カツ屋が多く行列の店もあったが全体的には活気がなかった。







暗くなって天満橋から大川を眺める。







橋を渡った先を右折すると造幣局だ。







造幣局構内が桜の時期だけ通り抜け出来るので、夜桜にも多数が見に来る。








暗い中で撮ろうとすると整理の人から立ち止まらないで歩いて下さいと声がかかる。







130種 350本ぐらいの桜がありほとんどが八重桜だ。







ゆっくり観察したり品種名をチェックするのは昼間でないと無理だ。







造幣局では毎年「今年の花」というのを定めていて、今年は小手毬という品種が選ばれた。







北門を抜けて駅に向かう途中、塀の外灯にも桜の花が見えた。






御室の桜

2012-04-24 07:04:33 | 京都



京都市右京区の真言宗・大内山・仁和寺は宇多天皇により888年に創建された。
出家した宇多法皇が住まいとしたことから御室(おむろ)と呼ばれる。
徒然草にも仁和寺の法師のことが出てくる。






京都には嵐山、平安神宮、円山公園、醍醐寺など桜の名所が多いが、仁和寺もその一つだ。







遅咲きで背の低い御室桜が昔から市民に親しまれている。
子供のころは大人の背丈ぐらいの木と思っていたが、しばらくぶりに見ると思ったより高い。
それでも目の高さで花を見られることには変わりがない。







御室桜は御室有明という里桜で昔は八重が多かったそうだ。
株分けでは一重になることが多いということで今年2月にはクロ-ン苗が植えられた。







昔はお花見宴会もやったものだが今は木道が設置され歩いて見るだけだ。







枝が下の方まで下がるものも多い。







散らばる白い花びらに混じる黄色いのはタンポポだ。







全て日本のタンポポで多分カンサイタンポポなのだろう。







たくさんの人がカメラや携帯を構えている。








雲のような花の上に浮かぶ五重の塔を撮りたいらしい。
みなさん、曇り空なのが残念だったろう。







境内のあちこちには御衣黄や関山などお馴染みの八重桜や枝垂れ桜も植えられている。







ミツバツツジもきれいだった。








御室の桜は背が低く下の方から枝が出たり株立ちしているようなのも多い。
千葉のおーちゃんのコメントにより追加。



タネツケバナとスギナ

2012-04-21 06:36:57 | 近所



瀬谷市民の森の小さな流れの近く、梅が植えられている原っぱに白い小さな花が群生していた。







タネツケバナ(アブラナ科)
近づいてみるとタネツケバナだった。







ナズナの群落はよく見るがタネツケバナがこんなにたくさん咲いているのは珍しい。







スギナ(トクサ科)
ナズナの群落の下流の少し前にツクシが出ていたあたりに今はスギナがいっぱい。







葉の先に水玉がいくつも溜まっているのが面白い。何故だろうと思ってちょっと調べた。
ふつう植物の水分は葉の表面の気孔から水蒸気となって蒸散する。
しかし湿度が高くなって蒸散しにくくなると水孔から液体のまま押し出されるのだそうだ。
朝露と思っていたものの中にはこういう仕組みのものもあると知って驚いた。

拡大してみて気づいたのだが小さな小さな虫が止まっていた。


フデリンドウなど

2012-04-19 07:12:56 | 近所



ミミガタテンナンショウ(サトイモ科)
西丹沢・玄倉の林道。
ヤマネコノメ等が咲く道端にミミガタテンナンショウがすっと立っていた。
仏炎包に耳たぶのような張り出しがあるのが特徴だ。






マルバコンロンソウ(アブラナ科)
同じ路傍に白い花が咲いていた。
瞬間的にユリワサビかとも思ったが葉の形などからタネツケバナの仲間のマルバコンロンソウらしい。






コンロンソウ(アブラナ科) 2011.5 箱根にて
前に箱根で見たコンロンソウとは葉の形がちがう。なるほど先のは丸葉だ。






フデリンドウ(リンドウ科)
ビジターセンターの庭ではフデリンドウを見た。
午前中の日影の時には咲いていなかった。







午後になって日が差すとしっかりと開花していた。







花の芯を見ると柱頭が2裂した雌しべが見える。







フデリンドウは雄性先熟で、咲き始めたばかりのときは5本の雄しべが雌しべを包んでいる
この1枚だけは毎年見慣れた瀬谷市民の森で撮ったものだが、
それに比べると西丹沢のフデリンドウの花は半分ぐらいの大きさしかない。

色合いが違うのはカメラと撮影技術のせいだ。



林の縁の花いくつか

2012-04-17 06:47:17 | 近所



キランソウ(シソ科)
近所の林の縁にキランソウが咲いていた。






地面に張りつくように広がっている。







ムラサキケマン(ケシ科)
そしてムラサキケマンも目だつようになった。







サルトリイバラ(ユリ科)
目線を少し上にするとサルトリイバラが蔓を延ばして黄色い花序をつけている。
サルトリイバラの蔓には短い巻きひげがあるのが特徴だ。





サルトリバラは雌雄異株なので花の具合が少し違う。






雄花は6本の雄しべを持っている。







こちらは雌花。一つ一つが実になって秋には熟して紅くなる。







雌しべの柱頭は3つに分かれている。

雄花の雌しべ、雌花の雄しべは 退化しているらしい。



準備できている

2012-04-15 06:32:47 | 近所



丹沢湖・玄倉からちょっと林道に入ったところから富士山が見えた。
この季節は霞がかかるようなことが多いので、これぐらい見えればありがたい。







目の前を蝶が飛んで、ヒラヒラする先を追いかけると砂利の上にミヤマセセリが止まった。
ミヤマセセリは3月から4月のこの時期だけ出現するチョウだ。






ミヤマキケマン(ケマンソウ科)
同じ林道沿いにミヤマキケマンがいくつか咲いていた。
ミヤマセセリもミヤマキケマンもいわゆる深山でなくても見ることができる。






A先生に「こんな新芽の時からちゃんと出来ているね」と教えてもらう。

葉の裏側、中央付近まで葉脈が太い。







ハナイカダ(ミズキ科)
これは葉の上に花が咲くハナイカダ。蕾がたくさん集まっているので雄花だろう。
葉の上に花が咲くように見えるのは花序の軸が葉の主脈と合着しているかららしい。

雌花の場合は1個か2個が葉の上に咲く。



桜と蛙

2012-04-14 06:04:51 | 近所



丹沢湖・玄倉を訪れると、いろんな桜がちょうど見ごろになったところだった。







シダレザクラ






手前のピンク色が濃いのはオオヤマザクラらしい。






ビジターセンターの裏庭を歩いていると大きな声が聞こえた。
右手に見えるカエルが下の水たまりから出てきたようだ。







よく見るとアズマヒキガエルで、メスの背中にオスが乗っている。
抱接による産卵と受精を行うのだろう。







この姿でしばらく休んだ後じわりと移動を始めて







上の池に入って行った。







やや深みまで進んで







ついに産卵した。それまでじっとしていたオスも体を震わせたので放精したのだろう。

左下に見える丸いのはヤマアカガエルの卵だ。







そしてヤマアカガエルのオタマジャクシがアズマヒキガエルのまわりに集まりだした。
カエルの体をつついたりしている。






産卵を繰り返してヒモ状の卵塊がだんだん延びて行く。
アカガエルとヒキガエルでは卵塊の形状が対照的だ。

近くにもう一匹のオスが来たが仲間には入れない。






卵塊の周りにヤマアカガエルのオタマジャクシがいっぱい集まっている。
食べられてしまう心配はないのだろうか。




田んぼのまわりにも春

2012-04-12 06:59:28 | 近所



まだ冷たい風が吹くこともあるけれど、田んぼのまわりはすっかり春。

畔にはコオニタビラコの黄色い花がいくつも咲いていた。
コオニタビラコはホトケノザとも呼ばれて春の七草の一つだ。
このロゼットの様子が 仏の座 を連想したものだろうか。






ナズナやオオイヌノフグリばかりでなくタチツボスミレも目立つようになってきた。






暖かくなると動きだすのはチョウたち。ベニシジミは今年になって初めて見た。







キタテハのほかキチョウやモンシロチョウの姿も。
キタテハは止まるので撮れる。キチョウなどはまだヒラヒラと飛ぶばかりで撮りにくい。






ビロウドツリアブは春先だけに姿を見る。


これからチョウやハチなど虫の姿が多くなることだろう。


恩田川の桜

2012-04-10 06:43:57 | 近所



昨日は暖かくなったので、つくし野から恩田川へと桜並木をたどった。
つくしの駅前中央桜通りを右折して恩田川へ向かう道路の両側も見頃だった。







恩田川に着くと川の両側から延びた満開の桜が出迎えてくれた。







恩田川は鶴見川の支流で町田市を源流とし横浜市緑区、青葉区を流れる。







その恩田川の成瀬から原町田にかけて3kmほどの両岸が桜並木の遊歩道になっている。
平日でもたくさんの人が楽しんでいた。







一部分だけ川岸に下りられる所があってシートを広げてお花見という人もいた。







うちの近所の海軍道路の桜並木と違って水があるというのは風情を増す。







コガモやカルガモがいたり鯉が泳いでいたりもする。

町田駅まで歩いてけっこう汗をかいた。



大学通りの桜

2012-04-08 07:04:49 | 近所



友人たちの写真展示会を見せてもらうために国立を訪れた。







駅前の大学通りの桜がほぼ満開だった。
花見の宴会をする場所ではないので落ち着いた雰囲気がよかった。







約束の時間に少し早かったので2駅離れた国分寺の殿ヶ谷戸庭園に立ち寄った。
この庭園は国分寺崖線の南の縁にあり、この池は園内で湧き出た清水を集めて造られた。







イカリソウ(メギ科)
四季折々にいろんな草木の花が楽しめそうだ。






フッキソウ(ツゲ科)
この日はイカリソウ、フッキソウ、カタクリ、スミレ、スイセンなどの草花と・・・





カタクリ(ユリ科)
カンヒザクラ、トサミズキ、ヒュウガミズキ、ダンコウバイ、アセビなどの花期が見られた。

駅前すぐのところに自然豊かな庭園があるのが素晴らしい。




ハクモクレンとコブシ

2012-04-07 08:50:48 | 近所



ハクモクレン(モクレン科)
近所の公園でしばらく前からハクモクレンが咲いている。






花弁が閉じたような形で上向きに咲き、開くとしばらくして落ちてしまう。







コブシ(モクレン科)
同じく近所の林の方では高さ10m以上もある大きなコブシが咲き始めた。







枝から横向きに出て花弁を開いて咲くところがハクモクレンとちょっと違う。







ヒメコブシ(モクレン科) 
造園用の林ではヒメコブシ(シデコブシ)のピンク色が目をひいた。
シデコブシは東海地方の一部でしか自生してないそうだが園芸種に人気がある。




サンシュユとキブシ

2012-04-05 06:43:47 | 近所


サンシュユ(ミズキ科)
横浜でも2日に桜開花宣言が出たが、近所ではまだ蕾が多い。
今はサンシュユなど黄色い花が目立つ。水車小屋の向こうにキブシも見える。






サンシュユに近寄ってみると小さな花がたくさん集まって花序を作っているのが分かる。







キブシ(キブシ科)
キブシは枝からいくつもの穂状の花序が下がる。
こちらのキブシは木そのものが若くてひょろっとしているが花も少し開きかけたばかり。







こちらは大木で無数の花穂がついて滝が流れるようだ。







一つの花穂についている花の数もたっぷりだ。






キブシは雌雄異株という。これは雄花のように見えるが雌花に加えて両性花もあるらしいのでややこしい。