横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

蝶いろいろ

2008-08-31 07:40:42 | 近所

この夏いろんなチョウを見た。
すでに載せて重複したり、羽の表裏が揃わないものもあるが、思いつくままに羅列してみる。
図鑑を参考にして、それぞれのチョウがよく見られる草木の種類もあげておく。


キタテハ(タテハチョウ科)
大きさ 22~34mm
吸蜜 セイタカアワダチソウなど
食草 カナムグラ

タテハチョウ亜科のチョウはかなり種類が多い。
今回載せていないアカタテハやヒメアカタテハも


キタテハの羽の裏側


ツマグロヒョウモン(タテハチョウ科)雄
大きさ 27~38mm
吸蜜 コスモス セイタカアワダチソウ
食草 スミレ科
羽を痛めたチョウもよく見かける。


ツマグロヒョウモン 雌
褄黒の特徴が出ているが、右前の羽が痛々しい。


ヒメアカタテハ(タテハチョウ科)
大きさ 25~33mm
吸蜜 コスモス ヒメジョオン マリーゴールドなど
食草 ハハコグサ ヨモギなど


ヒメアカタテハの羽の裏側


ルリタテハ(タテハチョウ科)
大きさ 25~44mm
吸蜜・吸汁 クヌギなどの樹液 アセビ、キブシ 
食草 ユリ科のサルトリイバラなど
偶然、くたびれたズボンに止まった。


ルリタテハの羽の裏側は樹皮のように見える。


イチモンジチョウ(タテハチョウ科)
大きさ 24~36mm
吸蜜 ウツギ ミズキ シシウド
食草 スイカズラ



コミスジ(タテハチョウ科)
大きさ 22~30mm
吸蜜 クリ イタドリ 腐果
食草 マメ科 ニレ科
筋が3本で分かりやすい。


コミスジの羽の裏側


ジャノメチョウ(タテハチョウ科)
大きさ 28~42mm
吸蜜・吸汁 アザミ類 腐果 獣糞
食草 イネ科のススキなど

クロコノマチョウとかサトキマダラヒカゲなどもジャノメチョウ亜科のチョウだ。


クロコノマチョウ(タテハチョウ科)
大きさ 32~45mm
吸汁 樹液 腐果
食草 イネ科 ススキ、ジュズダマなど


サトキマダラヒカゲ(タテハチョウ科)
大きさ 26~39mm
吸汁 クヌギなどの樹液 腐果 
食草 イネ科のササ類

クロコノマチョウもサトキマダラヒカゲも雑木林の付近で見られる。


ヤマトシジミ(シジミチョウ科)
大きさ 9~16mm
吸蜜 シロツメクサなど
食草 カタバミ科

ルリシジミとともに家の周りでもおなじみのチョウだ。


ウラギンシジミ(シジミチョウ科)
大きさ 19~27mm
吸汁 腐果 腐肉
食草 マメ科植物


ウラギンシジミの羽の表側は裏から想像できない柄だ。


モンキチョウ(シロチョウ科)
大きさ 22~33mm
吸蜜 タンポポ、アザミ類など
食草 マメ科のシロツメクサ、クサフジなど 


飛んでいるのをなんとか撮れた。



花と蜻蛉

2008-08-30 08:33:11 | 近所

キレンゲショウマ(ユキノシタ科)
大和市のふれあいの森にキレンゲショウマが植えられている。


キレンゲショウマはもともと山地のブナ林などで見られるそうで、
ここのは環境が違うせいか花数も少ないし十分開いたのを見たことがない。


シュウメイギク(キンポウゲ科)
これは我が家の秋明菊。これから十分に開く予定だ。

これらの花と関係ないが、最近見たトンボを忘れないうちに載せておこう。


クモの巣にかからないように飛んできて細い枝にとまった赤トンボはミヤマアカネ。


ミヤマアカネの羽根には幅の広い褐色の帯がある。


オオシオカラは羽根の付け根が黒っぽい。


こちらはオオシオカラの雌なのか若いのか。


水辺に黒い羽のイトトンボみたいなのがいた。


ハグロトンボとかオハグロトンボとも呼ばれて、ヒラヒラといった感じで飛ぶ。


ハグロソウ(キツネノマゴ科)
ハグロトンボは羽黒、このハグロソウは葉黒ということらしいが、
そんなに黒い葉とも思えない。


頭の上を飛んだときは大きな赤トンボと思ったが、
草の葉に止まったのを見ると目の色がきれいなアブだった。
アオメアブだろうか。

梅雨みたい

2008-08-29 07:40:43 | 近所

横浜は一日だけ晴れたが再びぐずついている。
花盛りの季節ではないだけに被写体を見つけることも少ない。

それでも境川のフェンスにヤブガラシ、ガガイモ、クズなど蔓性の草が絡まっているそばに、
アレチハナガサなどもポツポツと生えている。


アレチハナガサ(クマツヅラ科)は背の高い茎の先に小さな花がかたまって咲く。
小さくてシベの具合も良く分からない。

バックに、おなじみの花が見える。


ヘクソカズラ(アカネ科)も蔓性で今いたるところで見られる。
なかなか可愛い花だ。


昨日もチョウと共に登場したが、境川には宿根スイトピー(マメ科)もところどころで蔓延っている。
これまで気づかなかったが田んぼの向こう側では、このような色違いが咲いていた。


セセリチョウ

2008-08-28 08:06:51 | 近所

イチモンジセセリ
お盆の前から咲いている我が家のミソハギにイチモンジセセリが顔を見せた。


境川の宿根スイトピーでも蜜をせせっていた。
幼虫はイネ科の植物を食べるので農家には嫌われ者だろう。


2頭のイチモンジセセリのそばに別のセセリチョウが止まっている。
どれも1.5cmぐらいだが、羽の広げ方が少し違うように見える。


チャバネセセリ
チャバネセセリは前はねを半開き、後はねを水平に広げる独特のスタイルをとる。
チャバネセセリの幼虫もイネ科植物を食べ、イチモンジセセリと一緒にいることも多い。


キマダラセセリ
ヤブガラシの蜜を吸っているキマダラセセリも同じスタイルで羽を広げている。
こんな形の飛行機を見たような気がする。


羽の表側、褐色の地に山吹色の帯が鮮やかだ。


羽の裏面のくさび型の紋は少しぼかしたようになっている。
この幼虫もやはりイネ科を食草とする。
そのためか、これらのセセリチョウは今頃の季節に数が増えるようだ。


番外 シロオビノメイガ
セセリチョウにまじって小さなガの仲間も多く見られる。
シロオビノメイガはホウレンソウやアカザなどを食べるそうだ。


アメリカオニアザミ

2008-08-27 07:08:54 | 近所

この花はアザミの仲間。


アメリカオニアザミ(キク科)
つい最近まで、この花をぼんやりと見ていた。
アザミの仲間が咲いているとは思っていたものの何の種類か気にもしなかった。
この背丈以上にもなるアザミはアメリカオニアザミというヨーロッパからの帰化植物だ。
何か変?・・・セイヨウオニアザミのほうが妥当かも。


茎も葉もトゲがいっぱいで大きな総苞までトゲで出来ている。


茎には翼があって、それにも鋭いトゲがあるのがアメリカオニアザミの特徴だ。


近くのクズの葉で雨をしのいでいるカマキリがいた。



今朝は久しぶりに快晴になった。


思いがけない花盛り

2008-08-26 07:31:25 | 近所

このメシベとオシベはいつ見ても不思議な魅力がある。


7月中旬に見たサボテンの花が、また咲いた。
その時に、毎年咲くのだが3個同時は初めてということを書いた覚えがある。

今回もう一度取り上げるということは・・


昨日の朝の写真では新記録の4個咲いていた。


それが夜になると9個に増えた。


こちらのほうが数は分かりやすいだろうか。

さらに10個ぐらい花芽がついている。
こんなに花が咲いて弱ってしまわないか心配になるぐらいだ。

夜半には先に咲いた4輪がしぼみ、バトンタッチされた5輪が大きく開いた。

緑に住む生き物たち

2008-08-25 08:23:04 | 近所

オニシバリ(ジンチョウゲ科)
3月に花を見て6月に赤い実をつけたオニシバリの葉がほとんど落ちている。
夏に葉がすっかり落ちるので夏坊主とも呼ばれるのだが、少しだけ残っている。

緑の多いところを歩くと、いろんな生き物たちに会うことができる。


葉っぱがガサゴソ動くほうを見ると、
シュレーゲルアオガエルが足を伸ばして面白い恰好をしている。


こちら中央にいるヒキガエルも小さくて土の上にいると目立たない。


ミズキの実が色づき始めたが、そこに虫が止まっている。
エサキモンキツノカメムシだ。

エサキモンキツノカメムシはミズキの葉で生まれる。 
そのことは 少し前の記事 参照


エサキモンキツノカメムシがミズキなどで産卵する理由は、
子供がこのように小さな実の汁を吸って育つからだ。


同じ木にアカスジキンカメムシも止まっていた。


目を下のほうへやると草の上にはアシグロツユムシがいた。
キリギリスの仲間だが、これはまだ幼虫の段階らしい。


これは蝶か蛾かと思ったがベッコウハゴロモといい大きな分類ではカメムシの仲間だそうだ。
もちろん初めて見た。


そして綿毛を背負ったような幼虫は、
ベッコウハゴロモかスケバハゴロモか何かハゴロモ科の仲間の幼虫らしい。
姿を詳しくとれなかったのが残念だ。


これはコガネムシなどと同じ甲虫に属するジンガサハムシだ。
背中に透明な陣笠をかぶっている姿が面白い。
ジンガサハムシとかカメノコハムシと呼ばれる仲間も多いようで、詳しい区別はまだ知らない。


最後にアシナガバチの巣。
顔があるように見えるのが幼虫で、黄色くなっているのはサナギかと思う。

後楽園で昼休み

2008-08-24 08:38:52 | 近所

先日、用事があって東京へ出たとき時間が空いたので小石川後楽園を覗いた。
サラリーマンなど昼休みを楽しむ人たちが多い中で、スズメと遊んでいるおじさんがいた。
パンをごく小さくちぎってやっているらしい。


取り合いの中でうまく銜えたスズメは少し離れたところで食べようとする。
それにチョッカイを出してくるのもいたりして大変なようだ。


ガマの穂先にバッタが止まっている。


ハスの花は数が少ない上、開いているのも見当たらなくて残念。



かわりにキンシバイがまだ咲いていた。

白い花と・・・

2008-08-23 08:09:21 | 近所

セリ(セリ科)
湿地で低い位置に咲いていたセリの白い小さな花のかたまりが目に沁みる。


オトコエシ(オミナエシ科)
雑木林の中では同じ白い花序でも雰囲気の違うオトコエシが咲いていた。


オトコエシの花は小さくても茎は人の背丈ほどにも伸びる。


合弁花で4本のオシベが突き出して目立つ。


同じ雑木林で今年もまた、この白いものを見た。


反対側から見る。
これは決して白い花ではなく、セミヤドリガの幼虫なのだ。
卵が孵化するとすぐにヒグラシなどのセミに寄生しはじめて、
五齢まで育って離れると上から吊下がって繭を作る場所を探しているところだ。


この中にある繭から1週間ほどで羽化する成虫をいつか見たいものだ。


木には生き物たちが

2008-08-22 08:53:39 | 近所

何かの理由で伐採された切り株から新しい芽が何本も伸びている。
この木はタブノキか何かクスノキ科の木らしい。
花も咲いていないのに大勢の人が見ているのは、
ここに生き物たちの世界があるからだった。


葉っぱのところに見える小さな白いものはアオスジアゲハの卵だと、
観察者から答えが出る。


これが別のところで撮ったアオスジアゲハ。
アオスジアゲハの卵と推定できる根拠はクスノキの仲間を食草とすることと、
実は幼虫もいたからだ。




こういう小さいのから五齢ぐらいの大きいのもいて、あちこちの葉がかじられている。


こうしてみると可愛い顔にも見えるが、苦手の方も多い。


葉に溶け込んだ色で見つけにくいけれど皆で数えたら、
この木には10頭以上の幼虫がいた。



同じようにたくさんあったセミの抜け殻は見つけやすい。
そんな抜け殻の触覚からホウネンタワラバチの繭がぶら下がっているのも面白い。
ホウネンタワラバチのことは 昨年1月のホウネンタワラバチ 参照


ほかにもいろんな虫が住んでいるようで、それを待ち伏せしているのがカニグモの仲間。
カニグモは網を張らないで葉っぱなどに潜んでいる。


ヒオウギ(アヤメ科)
今回は虫ばかりなので、最後にヒオウギの花を添えておく。


タマアジサイ

2008-08-21 08:23:58 | 近所

タマアジサイ(ユキノシタ科)




総苞に包まれた中からやがて蕾が出てくる。


まず装飾花が咲き両性花の蕾も展開したその内側にまだ苞のかたまりがある。




先に咲いたのが散ったり痛んだりするので花序全体がきれいなのは必ずしも多くない。


装飾花の花弁のように見えているのが蕚片なのはアジサイの仲間の定番。
中心近くに小さく見えているのが本来の花弁だろう。


アジサイだけどきれいな球を作るタマアジサイ。
生き物の中にも面白い形状を作り上げるものがいる。
この紡錘形のものはオオトリノフンダマシというクモの卵のうだ。
親も面白いが見つけることは出来なかったので、こちらのサイトにお世話になる。
オオトリノフンダマシ 成虫


さらにおまけはカマキリが脱皮した抜け殻。


まだ暑いねえ

2008-08-20 08:02:06 | 近所

境川にて
まだまだ暑いので川遊びは気持ちがよさそう。


魚も泳いでいるかなあ。
深くないので、この子らには安全な場所だ。

にぎやかな海水浴場やプール以上に、近所の仲間との川遊びは懐かしい思い出になるだろう。


暑くてのどが渇くのはチョウも一緒なのか、モンキアゲハが水を吸っている。


アカボシゴマダラが止まっているところは水分があるように見えないけれど、
ちゃんと口を伸ばして吸水できているらしく近寄っても逃げない。


暑さが続いても田んぼのまわりなどにはウスバキトンボ(赤トンボ)もやってきて、
夏の終わりを感じさせる。


ベニバナボロギクが盛んに咲くようになれば、秋になるのだろう。

派手なチョウ?

2008-08-19 07:28:15 | 近所

遠くて暗くて残念だが、クサギの蜜を吸っているのはクロアゲハ。
黒い蝶とオニユリなど明るい花との組み合わせも絵になるので、いつかきれいに撮ってみたい。


これは昨年のだけれどジャコウアゲハ。
幼虫がウマノスズクサを食草とするので毒があって鳥に襲われることが少ないそうだ。


キツネノカミソリに止まっているのはジャコウアゲハより一層鮮やかで、
妙な言い方をするとジャコウアゲハよりもジャコウアゲハらしい。

しかし、これは蝶ではなく蛾の仲間なのだ。


アゲハモドキはジャコウアゲハに擬態することで鳥に襲われるのを防いでいる。

この姿を見ると蝶も蛾も似たようなものに感じられるし、姿のよい蛾も多い。


このフタテンオエダシャクの羽の模様も4枚がきちんとつながって、
なかなか洒落たものだ。


セミの羽化

2008-08-18 08:54:44 | 近所

ここのところの暑さの中でアブラゼミやミンミンゼミがやかましく鳴いている。
木の幹でも枝の先でも草の葉でも、セミの抜け殻はいろんなところで見られる。


この前、夜8時頃カラスウリの雌花を見に行って、
花自体は上手く撮れなかったのだけれど・・


そこでセミが羽化しているのに出会った。
セミはこれぐらいの時間に羽化するのが多いらしい。


ところが自然保護センターで午後2時ごろ羽化しているのに出会った。


横から見る。

なぜ、昼間に羽化しているのかは分からない。


裏から見る。

これから飛び立つまでにはまだ数時間かかるだろう。
この段階でアブラゼミかミンミンゼミかは抜け殻を仔細に見ないと区別できないらしい。

カラスウリの近くでも自然保護センターでも羽化を継続して見ることができなかったが、
2年前に自宅の中で羽化したのを観察したことがある。
2年前の セミの羽化