横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

ヤクシソウ

2007-10-31 08:33:06 | 近所

ダイコンソウ(バラ科)
市民の森も花が少ない季節になった。
ダイコンソウはまだ咲き残っているが、これは花の後すぐ。
ダイコンソウの実はひっつき虫の一種なので鉤を持っているが、
この時期はまだその先端にちょっと曲がったものをつけている。
メシベが花粉をつけやすくする仕組みだそうだ。


オトコエシ(オミナエシ科)
森の入り口の道路際には、高さ5cmぐらいの小さな白い花が咲いている。
葉の形も微妙に違うのだが、この実を見ればオトコエシだろうと思う。


森の中でも比較的日当たりのよい場所に黄色い花がたくさん咲いている。


ヤクシソウ(キク科)薬師草
茎を抱く楕円形の大きな葉も特徴だ。

名前の由来は薬効がある?薬師堂の近くで見つかった?葉が薬師如来の光背のようだ?
薬効の秘密を盗んだ弟を切ったというオトギリソウの別名には
アオクスリ、タカノキズクスリとともにヤクシソウがあるそうだ。


和泉晃一さんという人が  草木の話 ヤクシソウ の項目で
諸説を詳しく考察された上で、奈良薬師寺の仏足石の文様から命名されたとしておられる。
大変勉強になった。


アキアカネ

2007-10-30 08:04:23 | 近所

原っぱの様子はすっかり秋だが、
昨日は気温が上がり夕方の日差しも強かった。


何かの茎の先に止まるトンボ。
まわりにもたくさん飛んでいる。


赤トンボというのはいろんなものをごっちゃに呼んでいるようだが、
これはアキアカネだろうか。


中には未成熟で赤くなりきれないものもいた。

冬桜とタペストリー

2007-10-29 08:41:57 | 家族

これまで気づかなかったのだが、
境川からちょっと西に入ったところに大きな冬桜があり、
青空を背景にきれいに咲いていた。


まだ花芽がたくさんあり長く咲くだろう。
咲き始めのピンクからだんだん白くなるようだ。


冬桜は義父の句集の名前でもあった。
ときどき義父の俳句に写真を添えて、歳時記 のカテゴリーで記事にしている。
これまでの分を編集の上20ページの小冊子にして、
七回忌に参加された方たちに差し上げたら喜んでいただけた。
ブログを本にしてくれるサービスもあるが、
自分でプリントし簡単な製本をしただけでもまずまずに仕上がった。


手作りという点では、妻のほうがまめだし丁寧だ。
布ぞうりや押し花などに加えて、パッチワークでバッグなどの小物を作ってきた。
今回初めて90x90cmのタペストリーに挑戦し、
かなりの日数をかけて出来上がった。
東京ドームなどで行われるキルト展の作品は気が遠くなるほどの手間がかかるらしい。

保土ヶ谷の坂3

2007-10-28 07:52:46 | 近所

保土ヶ谷の坂1
保土ヶ谷の坂2
2回に分けて見てきた12ヶ所の坂道は、どちらかというとJR保土ヶ谷駅に近いところにある。
今回は少し北側、相鉄線の両側の9ヶ所の坂道を見る。
西谷駅を降りて帷子川に沿って横浜方面に歩くと、田んぼの風景がある。




帷子川のミゾソバの花などを見ながら歩くと、川島小学校の近くで「りょうけ坂」に出た。
この坂のふもとと頂上の2軒(両家)が村の発展のために坂道を切り拓いたそうだ。


坂の上は畑や林があり方角を見失ったが、いくつかの団地を目当てに歩く。
西原団地の近くの水道道の延長に「みずのさかみち」があった。

水道道について 水道道を歩く (2006.4.4) で紹介したことの一部を抜粋する。
「横浜市の水道は道志川、相模湖、馬入川、酒匂川および相模川を水源として
日量955,700立方メートルが供給されているそうだ。
明治20年にイギリス人技師の力を得て、
津久井郡の相模川から横浜まで43kmの水道管を敷設する工事が完成した。
その後明治30年に取水口は道志川に変更され、後に相模湖も水源に追加された。

水道管が埋設されている上が水道道になっていて、
相模原市・大和市・町田市などを通って横浜市中区野毛のあたりまで続いている。」



上の写真に白っぽく水道管が見えて、近くの西谷浄水場につながっている。
西谷浄水場は大正4年に出来て、今も横浜市民の水道を供給している。
これは古い沈殿池だろうか。 


ここには水道記念館も併設されていて、
水の歴史や技術的なことを知ることができる。
庭には長く使われてきた機械や設備が展示されていて、
普段見ないものが興味深い。


浄水場から進んでいくと「水道道の坂」で上星川方面へ下がる。
左奥の山の斜面にマンションが見える。
長いエスカレータを利用するらしい。


相鉄線沿いに進む水道道から右へ入ると「仏向原坂」がある。
かなり長い坂道だが左右に緑が多い。


緑に誘われて脇の階段を上がる。
歩いている場所がわからなくなるが、ふいに杉山神社が見えた。
祭伸は五十猛命 (いたけるのみこと)だ。
実は保土ヶ谷の坂道を歩いていると、あちこちに杉山神社があった。
保土ヶ谷に5社、横浜には35社あるが、その他は川崎に3社、東京に6社あるのみだ。
なぜ一部地域に集中するのか分からないらしいが、
杉山神社考
が参考になる。


戻って相鉄線の向こうの国道16号を上星川駅に向かう。
駅前から斜面のマンションの西側を上がるのが、この「釜台つづら坂」だ。
延長163m高低差38mの階段はきつい。
 


上りきって進むと大池道路に出る。
その向こうに常盤台小学校があるが、この学校への階段・坂道がいくつもあった。
そのひとつが「なかよし坂」
3年前に当時4年生の子供たちが描いたそうだ。 


16号を横浜方面へ進み、横浜新道の手前を北に向かうと「レンガ坂」
むかし水道管を埋設するときにレンガの階段にしたそうだが、
今は踊り場のみに面影を残す。 


16号をさらに横浜方面へ進み、保土ヶ谷郵便局の辺りから上がっていくのが「峰坂」 


この道は八王子への唯一の交通路で、生糸や年貢米を馬の背にのせて往来した。


さらに横浜方面、西区に近いところ、宮田中学校へ上がる道が「宮田坂」だ。
子供たちも一苦労で小さい子は遅れ気味だ。


西区に入って浅間台小学校から墓地を通る坂道を下ると入り口の門標に諸悪莫作とある。
白楽天が道林禅師に参禅した時、仏法の大意を問うたのに対し道林は「諸悪莫作 衆善奉行」と答えた。
「悪いことをしてはいけない  善いことをしなさい・・
それぐらいなら三歳の童子でも言うでしょう。」
「三歳の童子も言い得るが 八十の老翁も実践することが難しい。」
白楽天は礼拝して帰ったそうだ。 


西区に入って進むと追分というところで八王子への街道と旧東海道が分かれる。
旧東海道を16号線へ向かう辺りは松原通商店街としてにぎわっている。



この商店街は魚や野菜が安くテレビでもときどき取り上げられる。
その日、売れた空き箱をどんどん庇屋根に放り上げるこの店も有名だ。


スタートの西谷を流れていた帷子川の下流。
このあたりに、あざらしの「タマちゃん」がいたのは何年前だろうか。
人が詰め掛けた堤防も静かなものだ。


保土ヶ谷の坂 完
3回にわたり長々とした記事を読んでいただいて、ありがとうございました。

冬の水鳥がやってきた

2007-10-27 08:49:22 | 近所

きのうのヤマブキの実の近くにカラタチの実がいくつも生っていた。
盗ろうとするとトゲにやられそうだ。


コブシの実が吊り下がっているのを一生懸命撮っていたら、
ズボンにアレチヌスビトハギがいっぱいくっついた。
粘着力が強く取るのに苦労した。


キンクロハジロ
しらかしの池の方に行くと、冬の鳥たちが到来し始めていた。


ホシハジロ
着いたばかりで眠いのかな。


マガモ
この家族も一眠りしたあと泳ぎだした。


オオバンは潜ってエサを探すだけでなく、首を伸ばして葉っぱをちぎって食べてもいた。

これから冬鳥たちが続々とやってくることだろう。

稀に見る

2007-10-26 08:33:20 | 近所

保土ヶ谷の坂道の記事が完結しないで積み残しになっているのだが、
画像たっぷりが続きすぎるといろんな意味で重いので、
きょうは近所の実だけにしよう。

ヤマブキの花が秋になっても咲いているのは珍しくもないようだ。
七重八重 花は咲けども 山吹の 実のひとつだに なきぞ悲しき
この歌があまりにも有名で山吹は実らないと信じられている。


もちろん八重山吹は実らない。
一重のヤマブキも実ることが少ないのでネットでも実の画像を見つけにくい。
泉の森で見つけた実は、シロヤマブキの丸くてツヤツヤしたのに比べて目立たない


弾けたコブシの赤い実も、あちこちで見かける。
この一つ一つは袋に白い糸でつながっているが、
見えることが少ないので気がつかない。


その糸で吊り下がった姿を泉の森で見ることができた。
こんな生態を見せるコブシの意図は分からない。

姥ケ平の紅葉と実

2007-10-25 08:27:37 | 近所

牛ヶ首から姥ケ平まで降りてくると、少し木がみられるようになる。


ナナカマドは葉を落とし赤い実だけが目立つ。


これはハクサンシャクナゲらしい。花の季節に来たいものだ。


茶臼岳は2000mに満たないけれど火山としての影響で
ハイマツが低く生えているのを見ることができる。
地表に広がっているのはガンコウランとシラタマノキだ。


ガンコウラン(ガンコウラン科)
地表を這っているがこれでも低木でハイマツの環境で見られる。


雌雄異株だそうで細い葉の中に黒い実を見つけた。


ガンコウランの間にからみつくように見える白いものはシラタマノキ。


シラタマノキ(ツツジ科)
まん丸ではなく五つに区分されているような面白い形の実だ。


花の季節でないので実ばかりが目につくが、
この小さな赤い実もたくさん見られた。


マイヅルソウ(ユリ科)舞鶴草
枯れた葉の形からマイヅルソウと思う。
鶴が舞うと見立てられる葉の様子や花を見たいものだ。


このあたりは紅葉といってもモミジ・カエデ類はそう見かけないが、
地上を顔を出したばかりで紅葉しているものもいた。


姥ケ平からひょうたん池までは木道が続いている。


木道の脇でたくさん見かけたこの木にも赤い実がいっぱい。


こちらは同じ木だ思われるのにひとつも実がない。


名前はいまだに分からない・・・と昨夕まで書いていたのだが、
その後ふと分かったとろでは、アカミノイヌツゲ(モチノキ科)らしい。
なるほど雌雄異株だ。

なお昨日の記事で写っていたススキのようなものも、コメススキと分かった。


茶臼岳を映すひょうたん池。
周囲を歩く者もなく静かな時間であった。

那須の紅葉

2007-10-24 08:29:38 | 旅行

会社の先輩から姥ケ平の紅葉は見事だと聞いて、
月曜日に行ってきた。
北から三本槍岳、朝日岳、茶臼岳、南月山、黒尾谷岳を那須五岳と呼び、
1915mの茶臼岳から西へ少し下がったあたりが姥ケ平だ。


朝7時ごろ出て那須塩原10時発のバスで茶臼岳のロープウエー山麓駅に向かう。
ところが那須湯本温泉あたりから渋滞でノロノロ運転。
しかたなく大丸温泉で下車して何度も車道を横断して山道を歩く。


予定より1時間遅れでロープウエー山頂駅に着く。
このあたりより上は大小の石がゴロゴロ、下は低木や草が紅葉している。


山頂を目指す人たちと別れ、我々二人は牛ケ首から姥ケ平の方に向かう。


上の写真の右手に見える人たちを望遠で見ると、
先生を先頭に小学生たちのようだ。


石がゴロゴロした上り下りを進むと左手に次第に紅葉が見えてくる。


ところどころ大きな岩がひび割れているのを見る。
小さな割れ目に水が入って氷の力で割れたそうだ。


現在も活火山である茶臼岳は1881年に噴火した。
このため2000mに満たないが亜高山帯の植物が多いそうだ。


遠く那須塩原市街を望む。
那須塩原市は黒磯市、西那須野町、塩原町が合併して2005年に誕生した。


牛ケ首に着いて姥ケ平の方向を見渡すと、こちらも見事な紅葉だ。


このあたりはところどころ噴煙を上げている。


姥ケ平のほうから茶臼岳を見る。
くびれているところを牛ケ首と見立てたのだろうか。


3時を過ぎると、もう夕方の日差しで色合いが変わってくる。


山頂駅から東北側の斜面を見て紅葉と別れた。


鹿の湯あたりで立寄り湯に入ろうと予定していたが、
朝の渋滞のせいで時間が足りなくなって温泉神社の近くの足湯にした。

新宿までの高速バス、時間はかかるが安いのが取り柄だ。

追記:何枚かの写真で白くススキのように見えるのは「コメススキ」のようだ。


ミゾソバとアキノウナギツカミ

2007-10-23 10:05:45 | 近所
昨夜の帰宅が遅く那須の写真は未整理なので、近所の花を。


泉の森の湿地に小さな花がいっぱい咲いた。


ミゾソバ(タデ科)
白にピンクのこの姿に似た花も多い。


家の北のほうにある上瀬谷の休耕田の一部に群生している花は、
アキノウナギツカミというおかしな名前だ。


アキノウナギツカミ(タデ科)
アップにしてもミゾソバに似ているような多少ちがうような・・


こんな形の葉っぱが茎を抱いているのがひとつの特徴らしい。

出し遅れの写真

2007-10-22 05:44:20 | 近所

先日ソバの花を見に行ったときに、
畑の持ち主の方の庭にウメモドキとザクロがなっていた。

撮っておいて出しそびる写真も多い。


その理由の一つは名前が分からないことだ。
ウリ科は似たような黄色い花が咲く。


フェンスの外に蔓が延びて大きな実が生ったので、
どうやらトウガン(冬瓜)だと分かった。
すでに30cm以上あるが、もっと大きくなるかもしれない。


この前、万博公園でもすぐに分からないものがあった。
記事を書いてからもそのままになっていたが、
つい最近トキワマンサクではないかと気づいた。
本来の花期とはまったく違うのだが。


これも万博公園で見たピンクのブツブツ、ハス池のあちこちにいた。。
カエルの卵かもねと話していたのだが、トキワマンサクと時を同じくして名前が分かった。
スクミリンゴガイ(通称ジャンボタニシ)の卵で、
食用に輸入されたものが逃げ出して繁殖し、稲作などに被害を与えているという。


カイドウとゲンノショウコ

2007-10-21 08:21:25 | 近所

今朝、目を覚ましたときにウグイスの声を聞いた。
春から夏までは珍しくもなかったが、この時期に・・寝惚けていたのか。
いや何か気象条件があったのだろう。


海棠の花も今ごろ咲いたりして、おとといの雨に打たれた。


ハナカイドウなので実がつくことは少ないのだけれど、毎年何個かはできる。


ゲンノショウコは珍しくもなく、我が家の庭に増えすぎたので間引いた。
それでもつぎつぎ花が咲き実が生る。
右の花のすぐ右側に小さく生りはじめ、その花のすぐ左側では象の鼻のように伸び、
さらに左へ進むと塔のようになっている。
花の中心の赤い柱頭を見ると5つに分かれていて、そのまま塔も5つの部分でできている。
もう少しするとパチンと弾けて5個の種を飛ばす。
その形はお神輿にも見える。
その様子は 神輿草 をクリック。


コセンダングサに集まる蝶たち

2007-10-20 07:00:13 | 近所

近所の畑の傍の窪地にモンシロチョウがいた。


ヒラヒラ飛んでいるところは上手く撮れないので、止まっているところばかりだ。


この花がたくさん咲いてモンシロチョウのほかにもいろんな蝶が止まっている。


コセンダングサ(キク科)は黄色い筒状花だけで、舌状花はつかないという。
シロノセンダングサがこのような舌状花をつけるのだが、ここのは二つの雑種かもしれない。


いろんな蝶のうち撮れたものを並べてみる。
これはモンシロチョウに近い仲間のキチョウ。


この小さいのはイチモンジセセリに似ているが、
斑紋がまるく並んでいるのでチャバネセセリだろうか。


ヤマトシジミは数多いが、たまにベニシジミも見られる。


タテハチョウの仲間も何種類かいて区別が難しいが、これはキタテハと思われる。


前にツマグロヒョウモンと間違えたヒメアカタテハも、
蜜を求めて花から花へと忙しく飛び回っていた。
生きて次代へつなぐため・・・なのだが。

ある花に止まった途端、羽や体が小刻みに強く揺れた。
何が起きたかと、よく見た結果は これ→ 残酷でも生きるため だった。
花がいっぱいで蝶の楽園のような場所にも危険は潜んでいるのだ。

大きな音、大の字

2007-10-19 09:16:29 | 近所

窓のほうでドーンという大きな音がした。
ガラスに直径15cmぐらいの汚れがある。


窓の向こうを覗くと植木鉢の間にキジバトがうずくまっている。
窓とは少し離れているので、かなりの勢いで跳ね飛ばされたのだろう。
じっとしているが首は動かしたりしているので大丈夫かな。


その後、上のほうへ移動してしばらくの間あたりを伺っている。
そして元気に公園の木のほうへ飛んでいった。
窓にぶつかってから30分ぐらい後のことであった。

気分を変えて花の写真を。


我が家にあったダイモンジソウは消えてしまったのだが、
近所や万博公園で見ることができた。


八重咲きだと、大の字のイメージではない気もする。


これは万博公園日本庭園の山野草展で見たもの。
ホトトギスなども珍しい品種がたくさん出されていた。