横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

駒繋ぎ

2007-07-08 08:13:33 | 歳時記


        駒繋ぎ      
           
つながれしごと
                   
人憩ふ       (弦四朗)



コマツナギが馬を繋ぎ止めておけるほど強いかどうかは分からないが、
山道を歩きつかれた人たちの心を和ませ、しばらく足を止めたことだろう。

マメ科の仲間らしい花に見える。


揺れ合いて

2007-04-16 14:19:37 | 歳時記


        揺れ合いて        
            
背丈くらべ
                  
桜草        (弦四朗)



泉の森の湿地に咲いていた。      
日本桜草(サクラソウ科)かどうかは、はっきりしない。
          


よく見るプリムラ・マラコイデス(西洋桜草)や
近所の公園で増えているプリムラ・ポリアンサは外国から来た仲間だ。        
            



はこべらや

2007-02-12 07:49:32 | 歳時記


        はこべらや       
            
触れておどろく
                  
地のぬくさ        (弦四朗)



このコハコベとミドリハコベを合わせてハコベと呼ぶ。
ほかにウシハコベがあるが、そちらはメシベの柱頭が5裂している。


コハコベは茎が赤茶色でオシベが3~5本。
ミドリハコベは花弁よりガクの方が長いという。

落葉降る

2006-11-27 15:05:22 | 歳時記


        落葉降る        
            
森の香に
                
息深めをり      (弦四朗)

晩秋に檜や杉の森を雑木の落葉を踏みしめて歩く。
しんとして人にあうこともない。


香りでなく香が正しいので、07.4.23訂正。

わが余命

2006-10-10 16:52:49 | 歳時記


        わが余命        
            
計るときあり
                
鰯雲      (弦四朗)

私がこのような境地に立てるのはいつのことだろうか。

「西行は花下の死恋ひきわれもまた」 上の句とともに七十余才
「数へ日に余命を数ふべく老いぬ」  こちらは八十すぎて句集を出す一年前の句。


義父は昭和7年の大阪馬酔木会第1回句会に参加。水原秋桜子に師事。
平成5年に、句集「冬桜}を出した。

フユザクラ(バラ科) 

掌の

2006-06-22 16:51:30 | 歳時記


      掌の      
        
沙羅の落花を
            
地に返す      (弦四朗)


        沙羅(シャラ)はナツツバキ。
        花の姿のまま一日で落ちるが、梅雨空でちょっと痛々しい。

        

畦に座して

2006-04-28 19:40:31 | 歳時記


      畦に座して       
          
紫雲英たんぽぽ
               
こんにちは      (弦四朗)


紫雲英(ゲンゲ)はレンゲとかレンゲソウと呼ばれることが多い。
ゲンゲは漢名・翹揺の音読みともレンゲがなまったとも言われる。
室町時代あたりに中国から来て以来、ながらく田んぼの春の風景だったが、
平成に入って見ることが稀になった。



摘まれなと

2006-04-12 22:00:05 | 歳時記


        摘まれなと        
            
蒲公英にこゑ
                
園を出づ      (弦四朗)


ヒメオドリコソウが群生している近所の原っぱにも
タンポポが顔を出しはじめた。
タンポポを摘んで花輪を作るのは、
遠い昔のことなのだろうか。


落椿

2006-03-01 09:44:33 | 歳時記

             落椿       
               
拾へば重し
                     
雨来るか        (弦四朗)


今日は雨、春をたしかめる。



藁を被て

2006-01-24 17:00:00 | 歳時記


       藁を被て         
          
おののきやすし
               
冬牡丹       (弦四朗)




上野東照宮の牡丹園は、関東で冬牡丹を見られる数少ない場所だ。
もちろん春の牡丹も堪能できる。
お休みどころには火鉢もおいてあって、お茶が美味しく飲める。


品種には詳しくないが、色や形さまざまな花が丹精されている。
カメラを構える中には、花弁にスプレーして水滴をつける人もいる。
ちょっと複雑な気分だ。


冬牡丹というのは鉢植え牡丹を低温庫で貯蔵し
秋に取り出し屋外で育てると、冬に咲くようになるのだという。
中には春咲きに戻るものもあるらしい。


前に切られた茎のそばから、新しい芽がたくさん出てきている。
早いものは新しい葉も出て、春の到来を予感させてくれる。

われも家も

2006-01-06 14:47:35 | 歳時記


      われも家も
         
古りて浄らの
             
破魔矢挿す      (弦四朗)



初詣の雑踏から戻って、破魔矢を挿す。
古くからの風習を軽んじてきた今、
破魔矢を挿す作法も知らず、
義父を偲ぶのみ。





冬桜

2005-12-04 13:00:32 | 歳時記


       冬桜 
         
その散り果てし
             
日を知らず     (弦四朗)
この冬桜はサトザクラ(群馬県鬼石ではヤマザクラ)とマメザクラの交配種だそうだ。
秋に咲き始め、寒さが厳しくなると蕾をじっと閉じ、春に暖かくなると再び咲くという。



冬桜は一重。
十月桜はコヒガンザクラとマメザクラの交配で八重桜だ。
             10月30日
    11月26日
    向こうの銀杏が
    黄色くなっていた。

藪からし

2005-11-14 14:38:00 | 歳時記



      藪からし
         
力尽くして
             
失せにけり     (弦四朗)


旺盛だった花や実が、すっかり姿を消した。
これも、さだめ。


今年春にブログを始めて、そんな中でヤブガラシを知り、題材として大変お世話になった。
藪をからす?   7月 花の様子
ヤブガラシの実  8月 関東では少ない、実の様子

空澄めば

2005-10-12 18:38:54 | 歳時記


       空澄めば 
          
鳥待つ木の実
             
みな紅し     (弦四朗)


秋の長雨の後すっかり晴れ渡った空に、ピラカンサもヒヨドリジョウゴも紅さを増した。
ほかの実たちも、どんどん熟して鳥が食べるのを誘うことだろう。