横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

家の花

2008-04-30 07:43:42 | 近所

オーニソガラム・ウンベラタム(ユリ科)オオアマナ
この季節、我が家でもさまざまな花が咲いてにぎやかだ。
鉢植えのオーニソガムは手入れいらずで、よく咲いてくれる。


エビネ(ラン科)
こちらのエビネも鉢植え。
品種名などはよく分からないが、ピンク色が可愛い。


こちらは少し大きめの鉢で、株が毎年増えている。
花が咲き始めると玄関横の台の上に置いてやる。

 
上のピンクのエビネのような華やかさはないがオーソドックスな姿が落ちつく。


ボタン(ボタン科)
家の壁と道路のほんの狭い花壇に地植えのボタンも毎年咲いてくれるが、
今年は蕾の数が少ない。


ワスレナグサ(ムラサキ科)
ボタンを逆方向から見ると、ワスレナグサが旺盛だ。

そして間に見える葉が大きい白い花はカラー。


カラー(サトイモ科)オランダカイウ
ピンクや黄色のもあるそうだが、純白の仏炎苞に黄色い肉穂花序の姿がいい。



イヌザクラとコマユミ

2008-04-29 07:57:05 | 近所

市民の森の入り口、畑の向こうの大きな木が全体に白くなった。


イヌザクラ(バラ科)
ウワミズザクラと同じようにイヌザクラも総状花序のサクラだ。


ただ花弁が落ちやすくて、1週間前の ウワミズザクラ に比べると全体が真っ白には見えない。


市民の森に入るとコナラやクヌギの間のところどころで目立たない花をつけている木がある。


コマユミ(ニシキギ科)
マユミの名前がついているが、ニシキギのほうが近い。


雌雄異株らしい。まだ詳しくは見分けていない。

追記 :  polepoleさんのコメントで両性花ではないかとありましたので、また観察してみます。
仲間のマユミとツルウメモドキは雌雄異株のようですが、これも機会があれば観察したいと思います。

こんな実も

2008-04-28 07:43:05 | 近所

ムサシアブミ(サトイモ科)
保護センターにはテンナンショウの仲間も何種類か見られる。
見分けが難しいが、これはムサシアブミのようだ。
実のって赤くなるのが楽しみだ。


ヤマルリソウ(ムラサキ科)
ヤマルリソウもまだまだ綺麗に咲いているが、
毛深い茎の途中には花が終わって垂れ下がるものが見える。


中を覗いてみると、なにやら面白いものが・・
変わった形の4つの実が出来始めているようだ。
学名は Omphalodes japonica というそうで、その意味は日本のヘソ花ということらしい。


ヒトリシズカ(センリョウ科)
ヒトリシズカの花はまだ咲いているが、実も出来はじめている。
この後どんな風になるのだろうか。


オニシバリ(ジンチョウゲ科)
ジンチョウゲの実は見たことがないが、仲間のオニシバリは実が出来ていた。
夏までには熟して赤くなり、一方では夏に落葉するらしい。
坊主の木に赤い実が残っているのだろうか・・これもその後が楽しみだ。


アミガサタケ(アミガサタケ科)
これは実ではないが、保護センターだけでなく我が家の近くでも出来ていた。
フランス料理の食材にもなるらしい。

近所で枯れそうになっていたものの茎の断面は中空だった。


保護センターの生き物

2008-04-27 07:36:41 | 近所

神奈川県自然保護センターでは春が進んで、さまざまな生き物が活発に動いている。
管理事務所の近くで人懐っこいニホンリスが木の回りや枝の先まで走り回っていた。
どうも何かの事情があって、事務所でリハビリ中らしい。


水辺に近づくとカエルの声がにぎやかに聞こえる。
シュレーゲルアオガエルの声だと教えてもらった。
こっちの木に上っているカエルはアマガエルで、ほかに川の中のヒキガエルも見た。


シオヤトンボ(メスかな?)はシオカラトンボより胴体がズングリしている。


シリアゲムシは尻尾をサソリのように上側に曲げるのだが、うまく写らなかった。


ヒメクロオトシブミはコナラの若葉に集まり、葉を巻いて揺り篭を作って産卵するという。
いつか揺り篭を見つけたいものだ。


コナラといえば、2~3cmの虫こぶがついていた。
コナラには何種類かの虫こぶがつくという。
原因となる虫の名前は分からない。


イスノキも虫こぶの種類が多いらしい。
この虫こぶは虫が出て行った後らしく穴が開いている。
風が吹くとヒョーっと音が鳴るのだろう。



湯島天神から聖堂へ

2008-04-26 07:01:05 | 近所

旧岩崎庭園のあたりから春日通りを渡り夫婦坂を上がると湯島天満宮だ。
写真は境内を抜けて表鳥居(銅鳥居)と本殿を見たところだ。


夫婦坂から入ったすぐ右手には摂社・戸隠神社と末社・笹塚稲荷神社が祀られている。
ここは458年に創建され天手力雄命(戸隠神社祭神)を祀っていたが、
1355年に菅原道真を合祀し江戸時代には家康らの崇敬も厚く湯島天神として栄えた。


学問の神様なので、受験期をピークに合格祈願の絵馬が境内のあちこちに掛けられている。
「ここの絵馬は4月ごろに外すので、別の場所に掛けてください」というようなお知らせがある。


丁寧に外し金属や紐を除いて絵馬だけを箱に詰め信州へ送って「お炊き上げ」するという。
長野市に信濃分社がある。


湯島天神を出て御茶ノ水方面へ進むと、左手に実盛坂という急な階段があった。
湯島のあたりは坂道が多く、文京区の坂 というサイトで付近の地図を見ると
神田、御茶ノ水から湯島天神方面に向けて高くなっていることが分かる。


清水坂を下っていくと左手に神田明神がある。
大己貴命(だいこく様) 少彦名命(えびす様) 平将門神(まさかど様) の3柱を祭神とし、
5月に行われる神田祭は大神輿渡御が勇壮で日本3大祭や江戸3大祭に数えられる。


お茶の水のすぐ近くにあるのが湯島聖堂。
林羅山が上野に立てた孔子廟「先聖殿」を綱吉がこの地に移築して「大成殿」と改称した。
その後1797年に幕府直轄の昌平坂学問所(昌平校)が開設された。


孔子の像の近くに珍しい木が植えられている。


孔子の里、曲阜にある孔子の墓所に植えられているという楷の木だ。


カイノキ(ウルシ科)
楷の木は日本にはなかったが、大正時代に林業試験場の白沢場長が孔子の墓所で種を採取した。
日本に持ち帰って播種、育苗の後、湯島聖堂など4ヶ所に寄贈したのが始まりだという。


楷の木は中国で模範の木とされ、楷書の語源でもあるようだ。
このような枝振りとか、茂ったときの葉が整然としている様子からなのかと思う。


聖堂から出ようとしたとき気になる3人連れとすれ違った。
どうしてこの場所にと思ったが、外見で判断してはいけないのだろう。


オドリコソウ

2008-04-25 07:10:04 | 近所

上野・池之端まで用事があったので、帰りに湯島から御茶ノ水まで歩いてみた。
ここは旧岩崎庭園へ向かう道の角っこにあるお宅。
2年ほど前、都心にしては古びた外観が昭和の面影を残しているのに感心した。
今回は、全く構造もデザインも変えずに板塀や格子や手摺が新しくなっていた。
写真の左端に見える塀囲いはマンション建設のためであるのに、
すぐ近くで古い民家を残し続けようとしているらしいことに頭が下がる。


旧岩崎庭園の正門の手前には石垣が続いていて、その上を花がうずめている。


オドリコソウ(シソ科)
ムラサキハナナがずいぶん目立つが、オドリコソウも負けじと群生している。


近所で見なれたヒメオドリコソウに比べると、かなり大きい。
色合いも白から薄いピンクまでとおとなしい。


カントウタンポポ(キク科)
オドリコソウやムラサキハナナに遠慮するようにカントウタンポポも咲いている。
庭園内ではもっとたくさん見られるようだが、今回は時間の関係でパスして湯島天神に向った。


ホウチャクソウなど

2008-04-24 07:15:40 | 近所

ホウチャクソウ(ユリ科)
市民の森のあちこちでホウチャクソウの花が下がり始めた。
ナルコユリやアマドコロは茎に沿ってたくさんの花をつけるのに、
ホウチャクソウは茎の先端だけに花を吊り下げる。
花の形はナルコユリに似ているが、実はチゴユリの仲間なのだ。


チゴユリ(ユリ科)
ホウチャクソウと同じように茎の先端に下向きの花をつけるのが、
まだまだ先駆けのチゴユリ。


ホウチャクソウの花を開いたような姿なので、シベの様子もうかがえる。


ホタルカズラ(ムラサキ科)
先駆けといえば、このホタルカズラも一株が出たばかりだ。


シベの具合がよく分からないが、白い隆起線が個性的だ。

カズラというから、いずれ茎が横に延びるのだろう。


森の白い花

2008-04-23 07:20:24 | 近所

大和の泉の森では何種類かの白い花が見られる。




ヤマシャクヤク(ボタン科)
開ききらない花弁の姿がいい。
黄色い雄シベに囲まれた雌シベの赤い柱頭が外側に曲がっているのも面白い。




イチリンソウ(キンポウゲ科)
ニリンソウの後を受けて、それより大きなイチリンソウも咲き始めた。
まわりにはホウチャクソウ、ヤマブキソウやエビネも見られるが次の機会にする。


ユキザサ(ユリ科)
葉の大きさの割りに小さな花が穂状についたユキザサ。
昨年はアップで撮っている。
昨年のユキザサ


コデマリ(バラ科)
泉の森の南、ふれあいの森の出口のコデマリの木。
2月18日のミノムシがまだ残っていた。
冬のミノムシ

ウワミズザクラ

2008-04-22 07:51:30 | 近所

遠くから見ても全体がふわーっと白い大きな木がある。


ウワミズザクラ(バラ科)
近くへ寄ってみると、予想通りウワミズザクラであった。

ソメイヨシノ早いペースで北上し、弘前城あたりが満開らしい。
関東ではいろんな種類の八重桜が華やかだが、ウワミズザクラは少し趣を異にする。


10cm弱の総状花序に、長いオシベを多数持つ白い花がついている。


イヌザクラ(バラ科)
同じような花序のイヌザクラはまだ蕾であった。

追分の蝶や花

2008-04-21 08:28:43 | 近所

いつも歩く瀬谷市民の森を抜けて少し行くと隣の区の追分市民の森がある。
菜の花畑やイヌコリヤナギの綿毛を見たところだ。


田んぼも残されていて虫たちも多い。
スジグロシロチョウやキアゲハなどチョウたちも活躍し始めている。


そんな畑と森の間の小道を歩くと、いろんな草花に出会う。



クサイチゴ(バラ科)
黄色いヘビイチゴもたくさん見られるが、この白いのはクサイチゴ。
赤い実はけっこう美味しいらしい。


クサイチゴからそう遠くない場所に桜の花びらにも似た小さな花が咲いている。


ワダソウ(ナデシコ科)
2日ほどしてから見ると赤い葯の一部が黄色くなっていた。


似たような花でワチガイソウというのは花びらの先がへこんでいないそうだ。

蛇足・・・ナデシコ科の花の中では花弁がへこんでいるものが見られる。
5枚の花弁が10枚に見えるハコベは極端な例だが、
近所のフェンスに毎年咲くフクロナデシコもそのひとつだ。


フクロナデシコ(ナデシコ科)
5枚の花弁が均等でなく下3枚の間隔が狭いことに最近気づいた。

ささやかな柳絮

2008-04-20 06:41:07 | 近所

星空の下の菜の花畑・・ではない。
強い風の後も冷え込んだから、雪がちらついた・・わけでもない。


撮り方を変えてみた。
中央よりちょっと右に見える白いものが星の正体だ。
私の技量では、この程度しか捉えられない。


菜の花畑の近くに大きな木がある。
白いものは、その木から強い風に乗って舞い散っているようだ。


イヌコリヤナギ(ヤナギ科)
イヌコリヤナギの実がはじけて白い綿毛に乗って種が飛んでいくのだ。
タンポポの綿毛というより、もっと綿に近いものがフワフワ飛んでいく。


春の北京では、毛白楊(ヤナギ科ポプラの一種)の白い綿が風に乗って盛大に舞うらしい。
この綿毛を柳絮(りゅうじょ)と呼ぶ。

横浜にいて、ささやかな柳絮を体験した。

梅の実と・・

2008-04-19 08:13:34 | 近所

ほんのりピンクの可愛い実。
桜の実と違って枝にくっつくように生っているのは梅のようだ。
梅雨のころにはぷっくりした青梅になるのだろう。




梅の木の背景にぼんやりうつるピンクや白はハルジオンの花。
ハルジオンは春紫苑、初夏に咲き始めるヒメジョオンは姫女苑と書く。

さだまさしの歌に「春女苑 」というのがある。
サビは ♪ 信じていいです 春女苑 必ず咲きます 春女苑 ♪ 
春女苑はこころの中で頼りにしているもの・・
ハルジオンでなく春女苑としたのは、さださんに何か考えがあるのかもしれない。

どちらが先?

2008-04-18 08:46:58 | 近所

ホオノキ(モクレン科)
近所のホオノキの葉が展開し始めていた。
もう少し前だとピンク色の蕾のように見えて綺麗だったかもしれない。


大きな葉が完全に開くと中から緑の蕾が現れる。
まだ固く花が咲くのはもう少し先だ。


マグノリア・イエローバード(モクレン科)
モクレン科の仲間ではハクモクレンやコブシの花が終わり、
シモクレンは終わったものや今が盛りのもの等さまざまだ。
マグノリア・イエローバードは造園用に植えられていて、毎年黄色い花を楽しむ。


モクレンの仲間は多数のオシベやメシベが螺旋状に付くことが特徴のひとつだ。
覗いてみたけれど分かりにくい写真になったので、別の特徴に注目する。
この花のメシベは柱頭を突き出しているのにオシベは花床に沿って眠っているようだ。
しばらくするとメシベの柱頭が花床のほうにへばりつき、オシベが突き出るようになる。
つまり花に雌の時期と雄の時期があるということで、
モクレンやオオバコのように雌の時期が先のものを雌性先熟という。


フデリンドウ(リンドウ科)
市民の森で盛りのフデリンドウ。日差しが良いと元気に開く。


この花はオシベばかりでメシベが見えない。


しばらくすると、メシベが伸びて2裂した柱頭が目立つようになる。
このようなタイプを雄性先熟といい、チューリップやホタルブクロなどもそうだ。
雌性先熟も雄性先熟も同花受粉を避けているのだろう。

ほかにも雌雄異花や雌雄異株があり自家受粉を避けるかと思えば
一方ではスミレのように閉鎖花で済ませるなど、植物がいろいろな工夫をするのに感心する。

中には白いのも

2008-04-17 08:19:23 | 近所

アカネスミレ(スミレ科)
スミレは地上茎がのびて葉が互性する有茎種と
地上茎が発達せず葉や花柄が根元から出る無茎種とに分けられる。
市民の森でときたま見つかるアカネスミレは無茎種のほうだ。


タチツボスミレ(スミレ科)
一方、近所のどこにでも咲いているタチツボスミレは有茎種だ。
もちろん市民の森でもいっぱい咲いている。


ところが市民の森のある一角だけ、普通のタチツボスミレに混じって白いスミレが見られる。


シロバナタチツボスミレ(スミレ科)
何らかの要因で色素が合成されないらしい。


ごくほんのり薄紫色が残っている個体もある。


ムラサキケマン(ケシ科)
ムラサキケマンも市民の森をはじめ近所のあちこちで咲いている。


これまた市民の森のある一角だけ、花の先以外が白い花が混じっている。


シロヤブケマン(ケシ科)
ヤブケマンとはムラサキケマンの別名だそうだ。
これも色素に関わる変異のせいなのだろう。
花弁の先まで白いのはユキヤブケマンと呼ばれるそうだが、まだ見ていない。



エノキと蝶

2008-04-16 07:39:13 | 近所
最後のほうに幼虫の写真があります。
苦手の方は蝶の写真より後をパスしてください。


エノキ(ニレ科)
近所の雑木林や畑の近くなど、あちこちの大きな木が上のほうを黄緑色に染めている。
エノキは背が高くて花や実も目立たないし落葉してしまうこともあり、
これまでどこにエノキが生えているか意識したことがなかった。


最近この小さな花を見て何の木だろうと調べた結果、ようやくエノキだったのだと分かった。
葉より下のほうでいくつか見られるオシベ4本のが雄花だ。
そして先端のほうで葉っぱの間に雌花(両性花)の柱頭が2裂しているのが見える。


エノキの葉はオオムラサキやゴマダラチョウの食草になる。
これは昨年9月に見たアカボシゴマダラで、本来南方の蝶だが最近横浜でよく見られる。


市民の森に、まだ花を咲かせないエノキのごく若い木が何本もある。


その柔らかそうな葉の上をよく見ると2cmぐらいの幼虫がいた。
背中の突起の特徴からアカボシゴマダラらしい。


オオムラサキやゴマダラチョウの幼虫はエノキの根元の落ち葉の中で越冬し、
春になると幹を上り葉を食べて成長しサナギになる。
蝶になるのは夏のことだろうか。