横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

ジャケツイバラとサルナシ

2010-05-31 06:00:44 | 近所

今年のジャケツイバラは雨模様の中で見た。





ジャケツイバラ(ジャケツイバラ科 または マメ科)
枝先に大きな総状花序をつけ、遠目にもよく目立つ。





5枚の花弁の1枚に赤い模様が入る。
10本の雄しべが雌しべを取り囲んでいる。





いくつもの枝が絡み合う様子から蛇結茨の名前がついたとか。
別名カワラフジは川岸や斜面に多いからだろうか。





昨年の実が枯れたもの。長さは10cm近くあり幅も広い豆だ。

後ろに見えるノイバラも広い範囲に広がっていた。





猿取と猿梨
ジャケツイバラは古くはサルトリイバラと呼ばれたらしく、今でもそう呼ぶ地域があるという。
そのジャケツイバラと並ぶように蔓を延ばす可愛い白い花はサルナシだった。





サルナシ(マタタビ科)
キウイフルーツはシナサルナシを改良したものだそうで、
このサルナシの果実はキウイより小さいが似たような味がするという。





これは両性花。多数の雄しべに葯は紫色、雌しべの柱頭は多数の糸状に裂けている。
他に雄花が咲く雄株があるはずが、近くには見えなかった。







知らぬ間に顔を出す

2010-05-30 06:05:44 | 近所

前に何かを寄せ植えしていた鉢に覚えのない花が咲いた。





ヒメヒオウギ(アヤメ科) 
ヒメヒオウギアヤメとも呼ばれるがヒメヒオウギスイセンという別の花もあってややこしい。
花弁のうちの3枚に赤い紋が入っているところが魅力だ。





赤い色のも一緒に出てきているのが更に不思議で面白い。






近所のお庭のフッキソウの中からはカラスビシャクがいくつか顔を出している。






カラスビシャク(サトイモ科)
これもたぶん植えた覚えがないのに出ているのではないだろうか。





シロバナモウズイカ(ゴマノハグサ科)別名エサシソウ
この花は近所で1か所だけ咲くところがあるのだが、今年はまだ見えない。

ところが、そこから少しだけ離れた場所に先に1本だけ顔を出した。
だんだん広がっていくのだろうか。







ネギの花咲く

2010-05-29 06:01:52 | 近所

アリウム・ギガンチウム(ユリ科またはネギ科)
上瀬谷の畑に背の高い茎丸い花が並んでいた。





アリウム・ギガンチウムはハナネギとも呼ばれるとおりネギの仲間だ。
小さな花が大きな花序を作っている。





ネギ(ユリ科またはネギ科)
近くにネギボウズたちも並んでいる。





ギガンチウムとは色は違うけれど形がよく似た花だ。






このあたりの畑や草むらや林にはキジがたくさんいる。
気配を感じるとスタコラと逃げるので大写しできないのが難だ。






薔薇と柿

2010-05-28 06:19:01 | 近所

家から北のほうへ歩いて10分ほどのお宅のバラ。





毎年、このお宅は道行く人にきれいなバラを見せてくださる。
今年もいろんな種類が垣根にも庭の中にもあふれるほど咲き誇っている。





そのすぐ東側には上瀬谷の畑が広がっていて、
まわりに区画の目印のためかツバキとかマサキとかの木が植えられている。
柿の木もその一つ。





今ちょうど花の季節だけれど遠目では気づかないほど地味だ。






たくさんの雄花と数少ない雌花が別の枝に咲いている。






これは雄花。





こちらが雌花。雄花よりだいぶ大きい。




雄花は花粉を飛ばしてしまうと、どんどん落ちるみたいだ。

大きなヘラオオバコ

2010-05-27 06:11:35 | 近所

上瀬谷の通信隊の広場を抜けたところに大きな株になっている草があった。





近づいてよく見るとヘラオオバコのようだ。しかし異常に長い。





ヘラオオバコ(オオバコ科)
よく見慣れているヘラオオバコは、このようなたたずまい。





今回見たのはどれも花穂が15cm以上もある。





こういう変種なのか栄養がいいのか分からないが、葉っぱも大変大きく元気がいい。





雌しべが先に出て雄しべが追いかけるところは全く同じだ。


足柄のチョウとトンボ

2010-05-26 06:51:37 | 近所

足柄へ行った日は気温が高かったので、いろんなチョウを見た。

あちこちで白っぽいチョウが、ふわふわ飛ぶのだけれど何か分からない。
ようやく遠くに止まったのでウスバシロチョウと知る。





ウスバシロチョウはモンシロチョウより大きく、ウスバアゲハの別名があるようにアゲハの仲間だ。





草むらにいたオナガアゲハは羽化に問題があったか左側の翅が不自由でじっとしていた。






ツツジの花で盛んに蜜を吸っていたのはジャコウアゲハ。
オナガアゲハに似ているけれど、お腹の毒々しいほどの赤が特徴だ。





翅を広げて止まったダイミョウセセリ。
イチモンジセセリなどセセリチョウの仲間とは少し様子が違って、
斑紋の雰囲気から大名などと呼ばれている。






このヒメマダラエダシャクは蝶でなく蛾の仲間。
近所のマサキ付近で見るユウマダラエダシャクと大変よく似ているが、
左中央付近の灰色の紋の中に黒い紋が入っているのがヒメマダラエダシャクだという。





ダビドサナエは羽化して間もないのだろうか、ナルコユリの葉の上でじっとしていた。
サナエトンボの仲間でそう珍しくないらしいが初めて見た。

城址の花

2010-05-25 06:45:10 | 近所

雨の前の暑い日に足柄城址を訪れた。
足柄城は地形を利用していくつかの郭(くるわ)が串だんごのように並んでいる。





そのひとつの郭一面にウマノアシガタの黄色い花が咲いていた。





ウマノアシガタ(キンポウゲ科)
キンポウゲとも呼ばれるが、これの八重のものがキンポウゲなのだそうだ。





金属的な光沢に特徴があるが、写真にすると白くなって苦労する。






小さな実はキツネノボタンと同じような集合果。






足柄城址は県境で、カメラを構える郭は静岡県小山町。
割合大きな木に白い花がいっぱい咲いていた。





スモモ(バラ科)
すぐには分からなかったが細い葉からスモモだろうと思う。
花期よりやや遅い気がするが標高のせいか。





サラサドウダン(ツツジ科)
近くには早くもサラサドウダンが咲いていたので妙なものだ。

ユキノシタ

2010-05-24 06:45:37 | 近所

ユキノシタ(ユキノシタ科)
我が家の庭のユキノシタが咲いた。




上部3枚の花弁にある濃いピンクの斑紋が特徴だ。





すぐ近くの川のそばには、少し様子の違うのが咲いている。




ハルユキノシタ?(ユキノシタ科)
斑紋がピンクでなく黄色い。ハルユキノシタだろうか。





左のユキノシタに比べ右側のハルユキノシタ(?)は一回り小さい。





上部の花弁が4枚あって、斑紋にちょっと紅がさしているのもあったりする。

トンボとハルジオン

2010-05-23 06:38:50 | 近所

久しぶりに訪れた上瀬谷の田んぼにトンボが飛び始めている。
すでにカップルになったのが一休みしている。




シオカラトンボ
まだ相手を見つけられない雄は自分の縄張りをパトロールしたり休んだりしている。





こちらはオツネントンボあたりだろうか。





ハルジオン(キク科)
その近くの草むらに、こんなハルジオンが咲いていた。
先週の火曜日に舌状花が退化しているハルジオンを取り上げた。
先週の記事→ ハルジオン






それよりは長いけれど普通のハルジオンに比べるとずっと短い舌状花のタイプだ。





甲虫とクモ

2010-05-22 05:43:03 | 近所

近所の林のふち。木の上のほうに黒い虫がじっとしていた。




うんと拡大してみると何かクワガタの仲間らしい。
コクワガタ(クワガタムシ科)あたりだろうか。





オオセンチコガネ(コガネムシ科)
クワガタはカブトムシと並んで子供たちの人気だが、コガネムシのほうに近い虫だ。

保全センターにいたオオセンチコガネの金属的な光沢が魅力だ。





クルミハムシ(ハムシ科)
クワガタもコガネムシもカブトムシもカミキリムシも大きくは甲虫(コウチュウ目)に分類されている。
カミキリムシに近いハムシの仲間はずいぶん種類が多くて野菜などの葉を食べて嫌われる。





クルミハムシはオニグルミの木の下にいた。
卵でお腹を大きく膨らませているので♀のようだ。






クシコメツキ?(コメツキムシ科)
甲虫にもいろんな仲間がいるが最近見たものをいくつか挙げておく。
コメツキムシの仲間は仰向けにしておくとはねてもとに戻るのが面白い。





ヒメツチハンミョウ?(ツチハンミョウ科)
ツチハンミョウの仲間は秋にも見たが、今回のは少し違う種類のようだ。
ツチハンミョウは毒液を出し触ると皮膚炎を起こすので注意が必要だそうだ。





アオジョウカイ(ジョウカイボン科)
ジョウカイボン科というのがあるのを初めて知った。
ほかの昆虫たちを捕まえて食べるという。





カミキリムシにも似ているがホタルに近い仲間だ。






ワカバグモ(カニグモ科)
甲虫たちも昆虫の仲間だがワカバグモなどクモの仲間は昆虫ではなく、
姿も生態も異なる中で脚が8本なのが分かりやすい違いだ。

これまで見たワカバグモは♀が多かったが、
これは頭胸部前方と脚は赤く色付いていて触肢の先端もふくらんでいるので♂らしい。





このクモは初めて見た。
ずいぶん脚が長い。





メガネドヨウグモ(アシナガグモ科)
この背中の模様で調べるとメガネドヨウグモというものらしい。





後で頭胸部の黒い模様がメガネ状なのが名前の由来と知ったが、
撮るとき意識していなかったので拡大してみても分かりにくい。




吊花、花筏など

2010-05-21 07:13:34 | 近所

ツリバナ(ニシキギ科)吊花
マユミとかニシキギなどがあちこちで咲き始めているが、
仲間のツリバナはちょっと数が少ない。





マユミなどでは白っぽい地味な花弁が4枚なのに対し、ツリバナはほんのり赤い花弁が5枚ある。

花柄が長くて、秋には赤い実が吊り下がる。






ハナイカダ(ミズキ科)
ツリバナのすぐそばにミズキに似た葉っぱの上に何か乗っているものがあった。





ハナイカダの花が咲いているのだった。
雌雄異株でこれは雌花のほう。





雄株のほうは数個の花をつける。





雌株には実ができているのもあった。






その近くでは小さなサクランボ・・マメザクラの実だ。
熟すとおいしいかな?


水辺の生き物たち

2010-05-20 06:02:41 | 近所

神奈川県自然保全センターの谷戸にはアメンボのほかにオオアメンボがいる。
体長は20mmぐらいだろうか。加えて脚が長いのでアメンボより格段に大きく見える。






かなり高い姿勢で水面をスイスイと歩き格好がいい。





シオヤトンボなども飛び始めたが、水面の藻の上に初見のトンボが止まってくれた。





カワトンボに似ているが褐色の翅の先端近くに太い暗褐色の帯があって体長も一回り大きい。
ミヤマカワトンボ(雌)というものらしい。





池の近くのハンゲショウに止まったカワトンボ。





オタマジャクシもいっぱいいるのだけれど、水面をよく見ると既に手足が出ているものも・・
アズマヒキガエルだろうか。





こちらの少し大きくなっているのは体色がちがう。
ヤマカガエルかもしれない。





シマヘビが達者に泳いでいた。何かを狙っているのだろうか。




初夏の白い花

2010-05-19 07:08:04 | 近所

初夏には木に咲く白い花がいろいろと見られる。





ヤブデマリ(スイカズラ科)
ヤブデマリは枝を水平に延ばした先に大きな花序をつける。





花序は両性花のまわりを白い装飾花がトリマクユニークな形で遠くからもよく目立つ。





ツクバネウツギ(スイカズラ科)
スイカズラもぼつぼつ咲き始めたがここではパスする。

ツクバネウツギは花が落ちた後も萼が残ってその下に果実ができた様子が「つくばね」を連想させる。



スイカズラ科といってもヤブデマリはガマズミ属、ツクバネウツギはツクバネウツギ属、ニシキウツギはタニウツギ属と
それぞれに花の姿がちがう。


ニシキウツギ(スイカズラ科)
ニシキウツギは「錦」ではなく「二色」の空木だそうだ。





咲いたとき白い花は葯がなくなるころには赤く染まる。
虫たちにサインを出しているのだろうか。






ミツバウツギ(ミツバウツギ科)
ミツバウツギは名前通り3小葉が特徴で花は小さめだ。

茎が中空である「~ウツギ」という名前の花はいろんな科にある。
ほかにコゴメウツギはバラ科、ウツギやヒメウツギはユキノシタ科(アジサイ科)だ。






バイカウツギ(ユキノシタ科、アジサイ科)
バイカウツギか香りも良く大ぶりな花が庭木としても人気がある。







ハルジオン

2010-05-18 06:38:09 | 近所

ハルジオン(キク科)
今どこでもハルジオンが旺盛に咲いている。





花の色は白とピンクがあるのだが、ここにはちょっと様子の違うのがあった。
黄色い花が混じっているのだ。





ハルジオンは黄色い筒状花と白またはピンクの舌状花で構成されている。





この黄色い花には舌状花がないように見える。
1本の茎につく全ての花が同じ姿で、葉っぱなどほかの部分は通常のハルジオンと全く同じだ。
舌状花がないタイプなのか?





通常のハルジオンの舌状花を取ってしまうと、筒状花の下に萼が覗く姿になる。





ところがこの黄色い花には筒状花と萼の間に舌状花の短い花弁とシベらしきものがしっかり見える。

変異か何らかの原因で舌状花の花弁が退化しているらしい。
来年以降も観察して同じ姿に固定されていれば新品種といえるのかもしれないが・・・?



ハンショウヅル

2010-05-17 07:19:52 | 近所

近所の市民の森の入口でタンポポの蕾の上に小さなバッタがじっとしていた。
ヒシバッタだろうか。




林のほうへ入っていくとヒメジャノメがヒラヒラ飛び、ときどき翅を休める。
出てきたものの気温が上がらずとまどっているのか。





蔓を延ばして葉がいっぱいの中に赤い花がひとつ。





ハンショウヅル(キンポウゲ科)
よく見ると葉陰などにいくつもハンショウヅル咲いている。





半鐘に見立てられた萼は赤紫色で薄く縁取りされているようなのも面白い.






多数の雄しべのかたまりと、その中に雌しべもたくさんあるらしい。