横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

十月最後の野草

2005-10-31 18:05:36 | 近所


今月は野草・雑草を取り上げることが多かった。
小石川植物園のものを除いても10種類ぐらいは有ったと思う。
10月の最後を飾るのは、コンクリートの隙間でも繁殖するハゼラン。


ハゼラン(スベリヒユ科)

どこでも育つ逞しい植物だが、時間には神経質で3時ごろに花が開き夕方には閉じるという。
そのため、3時花とか3時草と呼ばれる。3時のあなた になるとTV番組みたい。

ただ開花の時間は、温度か日光の加減か日によって異なる。
一番上の写真は、寒かった今日の3時に撮ったもので、花はほとんど閉じていた。



これが紫式部

2005-10-30 17:06:34 | 近所


見たい野草があって、午後に隣の区の公園へ行った。
偶然この区のお祭をやっていて、ピエロの扮装をした人がトランポリンで高く飛んでいた。



喧騒を抜けて山野のほうに向かった。
こんなに野草の豊富な公園とは、今まで知らなかった。



そして、おもいがけずムラサキシキブに出会った。
コムラサキと違って、実のつきかたがかなりまばらだ。
今朝の「紫式部じゃなくて」の記事で、コムラサキの方が小さいと書いたが、
このムラサキシキブの実はコムラサキより小さい。
つくづく植物の区別は難しいと思う。





紫式部じゃなくて

2005-10-30 08:48:53 | 近所
吉田兼好の徒然草は、書かれた場所京都双ヶ丘が私の故郷のすぐ傍だったことと、
短文で読みやすかったので好きだった。
古文の授業が進んで源氏物語になると、男女の心の機微など知る由もなく、
どこまでも続く長編に手を焼いた。

作者の紫式部にちなんだ、ムラサキシキブは紫の実が好まれる。
そんな実のことを知ったのは、この秋だからよく分からないのだが、
近所で見かけるのはムラサキシキブじゃなくて、コムラサキが多いらしい。
コムラサキの方が実が小さいというが、1mmぐらいの差だからよくは分からない。


コムラサキ(クマツヅラ科)

高台のお宅から豊かに垂れた実、このように密に生るのはコムラサキのほうらしい。







こちらは紫じゃなくて、白式部。
シロシキブはムラサキシキブの変種だそうだ。
コムラサキの変種でシラタマコシキブというのもあるらしい。

たわわな実で垂れる枝の多い中、頭を上げて空に向かうのもあって面白い。


シロシキブ(クマツヅラ科)


瀬谷まつり

2005-10-29 16:17:13 | イベント


今日は上瀬谷の通信隊広場で、「瀬谷まつり」が行われたので午前中に行ってきた。
瀬谷まつりは実行委員会と瀬谷区役所の共催で、自治会をはじめ区内の多くの会や団体が参画している。
雨が心配されたが、天気予報がはずれて午前中は晴れ、午後にちょっと降った程度で良かった。




模擬店はじめ会場には、人がいっぱい。
しばらく会っていなかった人にバッタリ出会うのも楽しいことだ。



メインステージ付近では中学校の吹奏楽、せやっ子ソーラン、バトン、横浜市音楽隊、
民踊、御輿などが区民を楽しませる。



医師会や保健、食品衛生関係などの各種団体が健康づくりのPRや相談を行っている。
血圧、体脂肪、骨密度などの測定も体験できる。

 

模擬店では地元の野菜や焼き鳥、団子、豚汁、焼きそばなど、いろんなものを売っている。
猪鍋も結構美味しかった。

 

ミニSL、パターゴルフ、輪投げなどで子供たちも楽しんでいる。

 

救助犬や何かのキャラクタも会場の人気者。



会場横の180店のフリーマーケットに、人がごった返して掘り出し物を探す。

大盛況の一日、おかげで海軍道路は少し渋滞していた。


フトモモ科の梅

2005-10-28 16:54:04 | 近所
南方の花フトモモは見たことがないし、この辺りでは植物園にでも行かないと見られないだろう。
無数の白いオシベが吹き上げているような姿が見事らしい。
フトモモを見られない代わりに、5月には同じフトモモ科の ブラシの木 (金宝樹)を見て記事にした。
こちらは赤いオシベがブラシのようで面白い。
フトモモ科の花はオシベが長く旺盛なようだ。


ギョリュウバイ(フトモモ科) 魚柳梅、御柳梅

3mぐらいの木の枝いっぱいに、白やピンクの梅のような花が咲いている。
ギョリュウバイと言い、花は梅、葉は柳に似ているゆえの命名らしいが、ギョは何だろう。
このような木のものは秋咲きだが、矮性種は春に咲く。
また八重咲きもあるらしい。



この木の場所から100mぐらいの所に、7月の記事 で名前がわからず、
コメントで教えていただいた木がある。



ギンバイカ(フトモモ科) 銀梅花

これも梅の名前が入ったフトモモ科の木だ。
夏に咲いた花が、面白い形の実になっている。これから熟すにつれ黒くなっていくようだ。
数は多くないけれど返り咲きの花や蕾が、ちょっとアクセントをつけている。



イシミカワ

2005-10-27 16:26:09 | 近所


「ねえねえ、そこの地面に実をつけた葉っぱがはびこっているよ」
「ああ、イシミカワだね。木の枝をたよりにずいぶん上まで延びているね」

「近くで、よく見ようかな」
「トゲに気をつけて」
「うん、分かった。
 トゲのある茎とか、三角の葉はママコノシリヌグイに似ているね」
「そう。同じタデ科で、近い仲間だよ」
「トゲはこちらのほうが強いね。痛たた」

 

「葉柄と葉のつながり方が、ママコノシリヌグイは Γ 型 なのに、イシミカワは T 型だろう」
「うん、ちょっとだけ内側でつながっている。
 あれっ、三角じゃない丸いのもあるよ。そこから茎が出ている」
「それはね、托葉といって葉柄の根元につく葉の一種なんだ。
 托葉はママコノシリヌグイにもあって翼状なんだけど、
 イシミカワは皿状に発達しているんだ」
「ツキヌキニンドウみたいだね」
「そうだね。あちらは対生している2枚の葉が合着しているものらしいよ。
 でも、まあ似たようなものかな」




「カラフルな実だね。どんな花が咲いてたの?」
「イシミカワは茎や葉も特徴があるけれど、花・実も面白いんだよ」
「どうして?」
「この実のように見えているのは、花被つまり萼なんだ」
「じゃあ、その萼の上に花が咲くの?」
「そうだけど、花被はそんなに開かないんだ。
 だから咲いている花を見るのは珍しいね」

 

「ほら、ここにちょっと開いているのがあるだろう。
 小さくて分かりにくいけど、花被の中にオシベもメシベも子房もあるはずだよ」
「ふうん、こんなにヒッソリした花なんだね」
「子房が実になって大きくなるにつれて、しっかり覆った花被が厚くなり、
 その色が緑から赤紫、青、藍色と変わっていくんだ」
「ノブドウのように虫えいのせいではないんだね」
「そうだよ」

「この黒いのは種なの?」
「いやいや、それが実なんだ。石のように硬いんだよ。
 熟すと花被が落ちて中から顔を出すんだね。この中に種が入っているんだよ」
「どうして、こんな特徴を持ってるの?」
「分からないけど、なにかイシミカワの目的とか戦略とかがあるんだろうね」

「イシミカワって漢字でどう書くの?」
「石見川とか石実皮とか石膠(にかわ)とかあるらしいよ。
 硬い実を覆っている意味で石実皮に軍配を上げたいけど、正解は分からない」
「なるほど。面白い植物だね」




ハキダメギク

2005-10-26 16:07:47 | 近所


上瀬谷小学校の南、ネギ畑のとなりの花畑?
これは全てハキダメギク。


ハキダメギク(キク科)

牧野富太郎博士が世田谷のはきだめで発見して掃溜菊と命名したらしい。
南アメリカ原産で大正時代に渡来して、今や全国にはびこっている。

9月にハキダメギクのことを知って、どこかで見たいなと思っていたが、まったくイメージが違っていた。
背がこんなに低く、花がこんなに小さいとは思わず、そのため シロノセンダングサ を見て一瞬でもハキダメギクじゃないかと疑ったりした。
花の形が似ているとはいえ、とんだ取り違えで無知を痛感した。



100円の虫眼鏡で、精一杯アップにしてみた。
キク科によく見られる黄色い筒状花と白い舌状花の構成で、直径は5mmぐらいのものだ。
舌状花が3裂しているのが特徴で、なかなか可憐な花だ。





タンポポは 夜ねむる

2005-10-25 13:34:44 | 近所


北海道・富良野では寒くなって、ことし最後の牧草ロール作りが急ピッチで進んでいるようだ。





いっぽう暖かい横浜・上瀬谷、海軍道路そばの空き地にはタンポポがたくさん咲いている。


 
ここの 在来タンポポ                  別の場所の セイヨウタンポポ

タンポポも何種類かあるらしいが、最近多いのはセイヨウタンポポ。
セイヨウタンポポは、どこにでも単独で生えている。
在来のタンポポは、自家不和合性というのがあって単独では繁殖できず、昆虫により他の花と受粉して繁殖する。
このため在来タンポポは、最初の写真のように集団を作るようだ。

花の下の2層になっている総苞片のうち、外苞片が
在来タンポポではしっかり花についているのに対して、セイヨウタンポポでは外に反り返っている。


在来タンポポと言ってももいろんな種類があるのだろう
ここのタンポポの花を観察してみると、下の写真のように形がちょっとづつ違っていたりする。
断定できる材料はないが、このあたりに咲くのは、カントウタンポポ でいいのかもしれない。

 

 

タンポポの葉は地上すれすれにあるが、その下に短い茎がある。
長い花茎の先の花は、朝開いて夕方には閉じる。
2,3日するとしおれて、立っていた花茎はいったん地上の方へ倒れる。
そして綿毛がつくようになると、また立ち上がる。面白い動きだ。

 
朝8時半ごろ、少し開き始める            9時半ごろ、ほぼ開花

タンポポが夜に眠るとは知らなかった。


七五三と花

2005-10-24 16:08:43 | 近所


きのうは参議院補欠選挙の投票の後、深見神社に行ったら、七五三で賑わっていた。
子供のころは七五三なんてものは知らず、ようやく嵐山法輪寺の虚空蔵さんでの十三参りを思い出すのみだ。
そのせいか自分の子供たちにも、晴れやかな七五三をやってやれなかった。
今は三世代の重要な行事になっているようだ。


いつも通らないところを歩くと、初めての出会いがいろいろ起きる。



稲刈りのあと、自然に芽が出て穂も実ると、先日ブログで教えてもらったばかりだ。
やせて食べられるものではないとも。

住宅街は花のバラエティが多い。


クコ(ナス科)

これは多分、クコ(枸杞)の花。ほかではもう赤い実がなっているらしい。


マンデビラ(キョウチクトウ科)

これも多分、マンデビラ。デプラデニアともいうらしい。
多分というのは、ネットで検索したりして見つけ出すが細かいところまで同定していないためだ。


チェリーセージ(シソ科)

これは特徴があるからチェリーセージで間違いないだろう。
二つそろって咲くようだ。
赤一色のほか紫などもあるが、このように白が入っているのも面白い。

不時現象?

2005-10-23 16:35:16 | 近所

ネムノキ(マメ科)

フィットネスジムの庭のネムノキの実がだいぶ熟した。
どうも花の数だけ実が生るわけでもなさそうだ。
撮る時には気が付かなかったが、右下の方にヒヨドリが写り込んでいた。

 

実の季節だと思っていたら、まだなのかやっとなのか上瀬谷で花が咲いていた。
(実と花は別の場所)




すぐ近くのマンションでは、ツツジが盛りだ。


ツツジ(ツツジ科)


秋にサクラが咲いたり、冬にモンシロチョウが
飛んだりするような季節外れの現象を、
不時現象と呼ぶそうだ。
このネムノキやツツジが
不時現象にあたるかどうかは分からない。
花期が長いとか、四季咲きかもしれないからだ。

アケビとザクロ

2005-10-22 17:02:27 | 近所

ミツバアケビ(アケビ科)  3小葉をつける点でアケビと見分けられる。

大和へ行く通り道の塀の上に覗いていたミツバアケビの実が、
かなり熟してそろそろはじけると思っていたら、つぎに通ったときに全て収穫されていた。
この写真は別の場所だが、一部に袋掛けしてあったので熟すと見られないと覚悟していたら、
袋掛けしないではじけたのを見ることが出来た。
この袋は小鳥除けなんだろうか。

 


ザクロも一番手がはじけて、赤い種を見せた。


ザクロ(ザクロ科)

アケビもザクロもずっと昔に食べたはずだが、どんな味だったか思い出せない。

ツバキの仲間、秋の花

2005-10-21 16:29:12 | 近所

チャノキ(ツバキ科)

近くの公園に、お茶の木の花が咲いている。
ツバキに先駆けて秋に可愛い花をつける。
ツバキと同じように花全体がポトリと落ちる。



 夏も近づく八十八夜 ~ あれに見えるは茶摘じゃないか 



サザンカ(ツバキ科)

公園を抜けてすぐ左のお宅では、山茶花が咲いている。
茶の字が入っていても、こちらは少し違うところがある。
オシベは筒状にならないし、平開した花びらが一枚ずつ散る。



 さざんか さざんか 咲いた道、焚き火だ 焚き火だ 落ち葉焚き  

チャノキの花を歌った童謡はないのだろうか。

栴檀草の変種

2005-10-21 15:31:01 | 近所

コセンダングサ(キク科)

昨日のシロノセンダングサに比べ、白い舌状花が目立たない花があった。
このあたりでセンダングサ(栴檀草)と呼ばれているのは、このコセンダングサのことらしい。

よく見ると、小さな舌状花がついていたり、周辺の一部が白い筒状花になっていたりする。
ギリギリの拡大写真だが、なんとか分かるだろうか。

交雑してこまかい変種があるのだろう。

 

舌状花は雌花、筒状花は両性花。筒状花の一部はシベが飛び出して雌性化するのだそうだ。

危うく間違える花の名

2005-10-20 17:06:33 | 近所


キク科の野草、野菊の仲間は似たような花がいろいろあって、区別が難しい。
そのせいもあって、これまであまり注目せずに通り過ぎていた。
道路脇のこの花がふと目にとまった。
大きいものは私の身長を越している。
花の時期も終わりに近いのか実が多くなっている。



白い舌状花と筒状花があるこの花は、前にブログで見たハキダメギクに似ているなあと思った。
しかし記事を書こうとすると何か違和感がある。
ハキダメギクの舌状花と形がちがう。また冠毛もなさそうだ。コゴメギクともちがう。

よく見ると茎が四角い。
これを手がかりに調べなおすと、シロノセンダングサという名前が見つかった。
珍しくもないのだろうが、私には初めての名前だ。

シロノセンダングサ:キク科センダングサ属 
センダングサ、コセンダングサ、アメリカセンダングサ、タウコギなどの仲間。
シロノセンダングサはコセンダングサの変種でコセンダングサには白い舌状花がない。
コセンダングサも近所にあるかもしれないが、注目していなかったので分からない。



舌状花が落ちた後も黄色い筒状花が残って実になり、
最後はトゲトゲの種子が人の服に付いたりするようになる。
ヒッツキムシという奴だ




シカクヒマワリのときは、茎が四角いことが分かる写真を撮り損ねた。
今回はなんとか撮れた。



似ている花でもよく見ると違うというのを、あらためて理解できた。
今回は、危うく間違えるところだった。


10月19日の 誕生花

2005-10-19 13:51:32 | 家族


前に息子夫婦から「誕生花366の花言葉」という本をもらった。
この本は1年365日のそれぞれに誕生花として一つの花を定め、
写真とともに花言葉と特徴、その日生まれの性格などを記している。

私の誕生日9月2日はアマリネだが、その日までに見つけることが出来なかった。
今日10月19日の誕生花は、コルチカム(イヌサフラン)だ。
雨上がりにハガキを出しに行った帰りに寄り道をしたら、ちょうど上手い具合に出会った。
長雨のおかげで花弁が少し痛んだりしているが、薄紫の色合いはなかなかのものだ。


写真のせいではなく、花弁の開き方で縦長にみえている。

イヌサフランの花言葉は「華やかな美しさ」
この日生まれのあなたは「かなりの負けず嫌い」

サフランやクロッカスに似ているが、あちらはアヤメ科で、イヌサフランはユリ科。
オシベの数が、あちらは3本で、こちらは6本。
球根を卓上に置いておくだけで花が咲くそうだ。


追記:イヌサフランはある本に書かれている10月19日の誕生花であるが、
   花屋さんや種屋さんその他がいろんな決め方をしている。
   ネットで検索したら、たくさん出てきた。
   ホウセンカ、ニガウリ、ベラドンナリリー、オオケタデ、レモンバーベナ、
   白キキョウ ここまでは、ひらりんさんのコメントでご指摘のもの。
   そのほかに グロリオサ、アキノキリンソウ、ハナキリン、オナモミなど。