木の実 3種 2015-06-30 06:43:37 | 近所 自転車で走っていたら境川を渡ったところで、こんなものが目に入った。 幹に花が咲いているかと見まがう。 枝の方にもいくつか付いていた。クヌギの殻斗だ。 花は春に咲いていたが、これは昨年の花が実ったものだ。 クヌギはドングリが出来るまで2年がかりなのだ。 同じブナ科でもクリはすぐに実る。 クリの雌花は3個の子房を総苞が囲んでいたが、 実り始めて総苞の鱗片が次第に細く長く針のようになる。 泉の森までいくとキリの木に実が鈴なりだった。 キリの実は卵型で熟すと2つに割れて多数の種を飛ばす。
小さな花の長い花序 2015-06-28 06:42:51 | 近所 ハエドクソウ(ハエドクソウ科) 瀬谷市民の森で長い茎に小さな花が並んでつくのが何種類か見られる。 ハエドクソウもそんな一つで、下向きに花開く。 蠅毒草というぐらいだから根を利用して蠅取り紙を作ったという。 蠅以外にも虫の駆除に役立つそうだ。 ミズヒキ(タデ科) ミズヒキの茎はハエドクソウ以上に長く、たくさんの小さな花をつける。 いかにもタデ科らしい花で、紅白の色合いが美しい。
ネジバナ 2015-06-27 06:10:30 | 近所 ネジバナ(ラン科) 近所でネジバナが咲いた。 一つ一つは小さい花だけれどランの仲間という風貌をしている。 普通は背が低い草地に咲き、すっと立った茎にねじれた花序が目立つのだが、 ずいぶんと周りの草が伸びてネジバナの茎が半分ぐらい隠れる姿が珍しい。 この場所も昨年は周りの草が伸びていなかった。 ほかの草に埋もれそうだが、これがネジバナの葉だ。
もどき 2015-06-26 06:45:05 | 近所 チダケサシ(ユキノシタ科) 今年も瀬谷市民の森でチダケサシが咲き始めた。 どちらかというと草原などに生えているのが多いと思うがここは林の中。 しかし日当たりはそう悪くないところだ。 こちらは市民の森の入り口の川沿いで咲いていた。 毎年たくさん咲く場所だ。 小枝にいくつも花をつける。10本の雄しべがチョキのような雌しべを取り囲んでいる。 近くの草に虫がふわーっと飛んできた。ガガンボか? 写真では分かりにくいが翅が4枚ある。 ガガンボモドキというシリアゲムシに近い虫らしい。 トゲのある脚。2本で止まって他の脚で虫を捕まえる。口吻が長く先端で咀嚼出来る。 ・・・ガガンボと違って肉食なのだ。
木の実 2015-06-25 06:56:49 | 近所 ユリノキ(モクレン科) 神奈川県自然環境保全センターで5月に咲いていたユリノキに実が出来た。 ユリノキの実は、へら型の翼果がたくさん集まった集合果だ。 1枚1枚に種子が付いている。 ナツグミ(グミ科) ユリノキから20mほどのところではナツグミの実が赤く熟していた。 これぐらい熟すとけっこう甘い。ただし、ほんの少しだけ渋みが残る。 果実や葉の裏表に多数の鱗状紋があるのが特徴だ。
紫の花 2015-06-24 06:32:21 | 近所 ムラサキシキブ(シソ科) 1ヶ月ぶりの神奈川県自然環境保全センター。 ハンゲショウのほかにもムラサキシキブなどの花が咲いていた。 近寄ってみると紫色が鮮やかだ。 ムラサキシキブは前にクマツヅラ科だったが、新しい分類ではシソ科だとか。 コバノカモメヅル(ガガイモ科) 近くで高い木を頼りに蔓を延ばして上の方まで花を咲かせているのがあった。 この場所ではコバノカモメヅルを初めて見た。どこかから飛んできたのか? ムラサキシキブと対照的に少し暗い紫色だが、小さな花の形は華やかだ。
半夏生 2015-06-23 06:14:08 | 近所 神奈川県自然環境保全センターのハンゲショウ 昨日は夏至だった。 夏至から11日ころ、厳密な定義では天球上の黄経100度を太陽が通過する日を半夏生という。 半夏(サトイモ科のカラスビシャク)が生えるころとして二十四節季七十二候で半夏生と呼ばれた。 ハンゲショウ(ドクダミ科)半夏生とも半化粧とも・・・ ハンゲショウは花序の上についた葉が一部または全部白くなって花弁替わりをする。 雨模様の日でチョウの姿は少なかったがオオセンチコガネが葉に止まっていた。 ルリシジミも花には関心ないかのように外を向いてじっとしていた。
木登り 2015-06-22 06:55:57 | 近所 二階の窓から隣の公園を眺めると子どもたちが木登りをしている。 最近は木登りをする子が少なくなったと思っていたので少し意外だ。 女の子も二人いるが、そう高い木でもないし、この程度の腕白は良しとしよう。 お目当てはどうやらヤマモモの熟した実らしい。 クワの実やグミなど熟した木の実は昔から子供たちのちょっとしたおやつだ。
尾瀬で見た花そろそろ終わり 2015-06-21 06:19:59 | 旅行 サンカヨウ(メギ科) 尾瀬の花もそろそろ出し尽くした。 鳩待峠から山の鼻に下るところで見たサンカヨウ。葉っぱはフキみたいだ。 ありがちな形の白い花だが、雨露など水にぬれると花弁が透明になるそうだ。 そんな花の存在は初めて知った。 尾瀬では初めて知った花がいろいろあった。 タケシマラン、ヤチヤナギ、シウリザクラ・・・ ズダヤクシュ(ユキノシタ科) ズダヤクシュも山道で出会った。 この花の存在も初めて知った花の一つだ。 ズダは方言で喘息のことだそうで、喘息の薬になるということか。 白い萼の小さな釣鐘がいくつも下がっている。 ハクサンチドリ(ラン科) 沼山峠から御池への道路が陥没した影響で、 一部区間を歩かなければいけなかった。 歩き始めて直ぐに、車道脇の花に目が行った。ハクサンチドリのようだ。
尾瀬その8 2015-06-20 06:26:54 | 旅行 尾瀬ヶ原を見晴に向かって木道を進むと竜宮十字路がある。 傍にある池塘のこの部分には3方から水が流入しているが流出口がない。 水が吸い込まれる奥に乙姫の住む竜宮城があるとの連想から、付近が竜宮と呼ばれた。 そして80mほど離れた池塘では写真の右方向へ流出しているが流入口がない。 どうやら先の池塘とこちらの池塘とは地下でつながっているらしい。 きれいな水でボヤ(アブラハヤ)がたくさんいた。 オオバタチツボスミレ(スミレ科) さて、竜宮とは何も関係ないが尾瀬にはスミレも何種類か咲いていた。 この時期はニョイスミレとオオバタチツボスミレが多かった。 木道の脇など湿原で見ることが出来た。側弁の基部に白い毛が生えている。 オオバキスミレ(スミレ科) こちらも葉が大きいオオバキスミレは山側で見られた。 黄色い花弁に紫色の筋がアクセントだ。 コミヤマカタバミ(カタバミ科) こちらは葉が大きいのか花が小さいのか。 ミヤマカタバミの仲間としては花が小さいということのようだ。 白い花弁に紫色の筋、雄しべ10本に5裂した柱頭などミヤマカタバミと同じつくりだ。 サンリンソウ(キンポウゲ科) ほかに山側ではサンリンソウやニリンソウも咲いていた。 三輪草といっても、ここではほとんどが一輪しかなかった。
尾瀬その7 2015-06-19 06:51:30 | 旅行 鳩待峠から山の鼻へ下る道の近くをいくつかの沢が流れていると思ったら、 やがて合流して川上川という1級河川になっていた。 エンレイソウ(ユリ科またはメランチウム科) 歩き始めて最初の方で出会った花の一つがエンレイソウであった。 植物の分類法もいろいろあってややこしいが、メランチウム科とは初めて知った。 ユリ科は3を基数としているものが多い。 エンレイソウも葉が3枚輪生し、雄しべが6本、雌しべの柱頭は3裂している。 外花被片も3枚だが、内花被片は付いていない。 受粉して果実になりはじめているのもあった。 見晴ではシロバナエンレイソウも見ることが出来た。 こちらは白い内花被片があるのもエンレイソウと違うところだ。 キヌガサソウ(ユリ科またはメランチウム科) 同じく見晴で咲いていたキヌガサソウも葉などはエンレイソウに近い感じだ。 大江湿原から沼山峠へ向かう山道でナルコユリみたいな雰囲気の葉があった。 タケシマラン(ユリ科) 花が咲いていてガイドからタケシマランと教えられた。 竹島蘭と書くそうだが、蘭の仲間ではない。 5mmぐらいしかない小さな花で花被片が反り返っていた。 紅く丸い実が生るそうで、いつか見てみたいものだ。
尾瀬その6 2015-06-18 06:03:57 | 旅行 尾瀬には車が入れないので山小屋で必要なものは歩荷(ぼっか)が運んだが、 今は大部分がヘリコプター利用となっているようだ。 山小屋近くではヘリコプターの姿が頻繁に見られる。 着陸しないで荷物を降ろしたり吊り上げたりしている。 尾瀬ヶ原のミズバショウは花の時期が終わり葉が大きく伸びている。 その近くには葉の形が違うものが出ていた。コバイケイソウだ。 コバイケイソウ(ユリ科またはメランチウム科) 湿原のあちこちにコバイケイソウの群落があった。 中には花穂が出始めているのもあった。 間もなくあちこち白い花の群生が見られるのだろう。 ギョウジャニンニク(ヒガンバナ科) こちらはギョウジャニンニク。尾瀬でなければ山菜として消えてしまいそうだ。 ワタスゲ(カヤツリグサ科) 尾瀬ヶ原のワタスゲは花の時期が終わり実になり始めていた。 白い綿毛がもっと伸びて丸くなり、きれいな群生が見られるのは今月下旬だろうか。 標高の高い尾瀬沼あたりではまだ白くなる前だった。 湿原の向こうの方、低い木に何か小鳥が止まっている。 遠すぎて何か分からないがとりあえず撮ってみた。 見晴の山小屋で夕食後ひとりで散歩に出たら、 何かアオジみたいな動きをする鳥がいて、うまい具合に小枝に止まってくれた。 もちろん初めて見たが、頬が赤い特徴からホオアカにちがいない。上のもきっとそうだろう。
尾瀬その5 2015-06-17 06:31:46 | 旅行 尾瀬ヶ原から白砂峠を越えると沼尻で尾瀬沼に出る。 沼の北側を進むと浅湖湿原(あざみしつげん)から大江湿原に達する。 この三本カラマツは大江湿原のランドマークになっている。 大江湿原では7月の中旬から下旬のころ満開のニッコウキスゲが有名だが、 最近は鹿の食害で少しずつ減っているそうだ。 大江湿原の向こうにある樹林を標高差120mほど登ると沼山峠に至る。 ムラサキヤシオツツジ(ツツジ科) 鳩待峠から山の鼻、見晴から沼尻そして大江湿原から沼山峠までの道は樹林の中を進む。 そこではいろんな木の花を見ることが出来た。 「尾瀬その3」に載せたオオカメノキや桜の仲間に加えてツツジの仲間たちも咲いていた。 ムラサキヤシオツツジはミヤマツツジとも呼ばれ、やや高い山地に生育する。 コヨウラクツツジ(ツツジ科) ツツジの仲間でもコヨウラクツツジとなると木の姿も花もずいぶん違う。 花は5~6mmの壺型でややゆがんだ感じがある。 瓔珞は我が家の仏壇のなかにもある飾り道具。たしかに似ている。 イワナシ(ツツジ科) ずいぶん低く他の植物に紛れて見損ないそうな花も咲いていた。イワナシだ。 木としては地上を這う程度の高さだが、釣鐘型の花はコヨウラクツツジより大きい。 可愛い蕾もあったが、梨のような味がするという果実は見られなかった。
尾瀬その4 2015-06-16 06:51:25 | 旅行 尾瀬ヶ原は高層湿原で泥炭層の上にミズゴケや草が生えている。 また尾瀬ヶ原にはあちこちに池塘と呼ばれる小さな池がある。 池塘では泥炭層の一部が何かの原因で失われて浮島を作ったりする。 ヤチヤナギ(ヤマモモ科) ところどころでヤチヤナギが見られた。 背は低いが落葉低木でミズゴケの中に根を横に張っている。 尾瀬ヶ原で増加傾向にあり、湿原の栄養状態を変えないかと懸念もあるそうだ。 雄花が咲いていた。 雌雄異株だということを後で知ったので雌花に気付かなかった。 モウセンゴケ(モウセンゴケ科) 食虫植物のモウセンゴケ。野生で見たのは初めてのような気がする。 残念ながら虫を捕まえているところは見られなかった。 ミツガシワ(ミツガシワ科) 池塘のあたりではミツガシワを見つけた。 深く5裂した花冠のそれぞれに白い毛をたくさんつけている。 先日、横浜自然観察の森で見たアサザもミツガシワ科だった。 左右の木道の間に白い花が咲いていた。 チングルマだ。 チングルマ(バラ科) 落葉低木で、綿毛の果実が稚児車(風車)を連想した名前だとか。 尾瀬ヶ原はこの方向だけ山がなく只見川の源流になっている。 尾瀬ヶ原の広い範囲を所有している東京電力はそこにダムを作る計画を持っていた。 ダム計画が断念されなければ尾瀬は水没していたはずだ。
尾瀬その3 2015-06-15 06:03:06 | 旅行 早朝の散歩で何枚か風景を撮ったが劇的なものにはならない。 食事の後、ウオーミングアップの体操をして6時過ぎには小屋を出発した。 尾瀬沼を目指して白砂峠までの登り道。 ところどころ残雪があり滑らないように慎重に進む。 尾瀬ヶ原を離れて樹林帯に入る。 雪の重みの故だろうか木の枝が付け根から斜め下に出ている。 樹林帯では広葉樹から針葉樹までさまざまな樹の様子を楽しみながら歩く。 ところどころで木の花もいろいろと見られる。 一番多かったのはオオカメノキだ。 オオカメノキ(スイカズラ科) オオカメノキはヤブデマリなどに近い花の咲き方だ。 シウリザクラ(バラ科) 大きな白い花序がいっぱいなのはシウリザクラだ。 ウワミズザクラとそっくりだがガイドの方はシウリザクラだと言っていた。 花や葉に近接しないと区別が難しそうだ。 ミネザクラ(バラ科) 峠を過ぎて尾瀬沼に降りるところにはミネザクラが咲いていた。 鳩待峠から尾瀬ヶ原に降りる途中などでも見られた。 ミネザクラはタカネザクラとも言われ山地で見られる花で、 開花時に葉も展開している。 尾瀬にはミネザクラとそっくりのチシマザクラもある。 チシマザクラ(バラ科) 尾瀬沼畔の長蔵小屋の近くにはチシマザクラが咲いていた。 ミネザクラとの区別点は、チシマザクラの葉柄や花柄には産毛があるということだ。 尾瀬沼(標高1665m)