横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

虫の名前を調べるのも楽しい

2012-05-31 06:20:49 | 近所



ツリバナ(ニシキギ科)
谷戸を歩いているとニシキギの可愛い花が咲いていた。
秋になって紅い実が弾けて吊り下がる様子を見るのが楽しみだ。







水辺の木の枝に張られたクモの網にずいぶんしっかりした隠れ帯があって驚いた。







背中が銀色でギンメッキゴミグモ(コガネグモ科)かそれに近いゴミグモの仲間だろう。







自然の豊かなところで見る虫は名前を知るのに苦労することも多い。
これは前に家の近所でも見たヘビトンボだろう。
トンボという名前がついているがトンボではなくアミメカゲロウの仲間だ。







こちらは正真正銘のトンボだけれど何だろう。初めて見た気がする。







近くに山ヒルがいたので早々に退散したが少ない写真からクロスジギンヤンマあたりかと思う。







ヤブマオなどが多い草むらでは、こんな蛾が盛んに飛んでいた。
飛んでいる時に黄色いものが盛んに見える。






タイワンキシタアツバ(ヤガ科)で、少し見えるように後翅の大部分が黄色なので飛ぶと目立つ。
似たものにクロキシタアツバがある。







ちょっとピンボケ写真になってしまったが、これも初めての出会い。
シリアゲムシ科だろうと調べて キシタトゲシリアゲにたどり着いたが違っているかもしれない。

知らない虫の名前を調べるのはなかなか楽しい作業だ。




ニセ というけれど

2012-05-28 20:11:55 | 近所



手前の大きな木に白い花がいっぱい。向こうの山腹にもいくつか同じ花が見える。






ハリエンジュ(マメ科)  別名 ニセアカシア

フジにも似て房状の花が垂れさがって咲いている。
アカシアは本来ミモザの仲間でハリエンジュとは別なのだけれど、
ハリエンジュがニセアカシアと呼ばれるのは学名からきているらしい。

しかしアカシアの蜂蜜はニセアカシアのものだし、
「アカシアの雨がやむとき」や「赤いハンカチ」などの歌に出てくるアカシアもニセアカシアだという。







この時期の山腹にはほかにも白い花がたくさん見られる。
ホオノキ、ミズキやクマノミズキ、ウツギの仲間、それにこのヤブデマリ。






ヤブデマリ(スイカズラ科)
ヤブデマリは枝を延ばし散房花序をたくさんつける。






花序は両性花を取り囲むように白い装飾花がついてガクアジサイに似ている。






ヤブデマリを見ていたら誰かがモリアオガエルの卵塊を見つけた。
オタマジャクシになると、この下の小さな沢の水面にポトリポトリと落ちて行くはずだ。


泉の森で

2012-05-27 07:21:34 | 近所



すぐ隣の大和市にあるふれあいの森や泉の森でキショウブが満開だ。







キショウブ(アヤメ科)
キショウブは明治ごろにやってきた帰化植物らしい。けっこうどこでも見かける。







アヤメ(アヤメ科)
キショウブの黄色に対比するように紫色が鮮やかなアヤメやノハナショウブも咲いていた。







まもなく泉の森ではさまざまな色合いのハナショウブも咲くものと思われる。







キツリフネ(ツリフネソウ科)
奥の林ではキツリフネがぽつぽつと咲き始めた。







オドリコソウ(シソ科)
ドクダミはじめいろんな草が延びている中にオドリコソウの花が見えた。
ここでオドリコソウを見たのははじめてだ。今まで気づかなかっただけなのだろうか。



ユリノキ

2012-05-26 07:16:48 | 近所



大和駅の西側、ふれあいの森方向に続く遊歩道があっていろんな木が植えられている。
右側の大きな木はクスノキで今ちょうど小さな黄色の花が咲いている。
そして左側のやや低い木には大きな花が咲いている。






ユリノキ(モクレン科)
チューリップのような花がいっぱいのユリノキだ。






薄緑色の花弁にオレンジ色の斑紋が美しい。






モクレン科の仲間らしく先日のホオノキにも似た花のつくりだ。






葉の形からハンテンボク(袢纏木)とも呼ばれる。






実はホオノキとは違って細長い翼果の集まりだ。
秋になると1枚1枚はがれて回転しながら飛んでいく。


白い花たちとスズメ

2012-05-24 07:04:59 | 近所



フタリシズカ(センリョウ科)
先日また小山田緑地を歩いたら期待したキンランの花は少し遅かった。
フタリシズカのほかにハナニガナやオカタツナミソウなどが咲いていた。






アマドコロ(ユリ科)
アマドコロの花がちょうど見ごろでナルコユリはまだ蕾だった。
ホウチャクソウは小さな実が出来ていた。






ビジターセンターの庭にはホオノキの花が咲いていた。







ホオノキ(モクレン科)
大きな葉が放射状に展開した上に咲く花もまた大きい。







中心にたくさんの雌しべ、そしてその外側にたくさんの雄しべが見える。
ホオノキの花は雌性先熟で、今は雌性期が終わり雄しべが開き始めたところのようだ。







帰りにみんなでバスを待っているとちょっと離れたところでスズメがじっとしている。
人が多少近づいてもここから離れない。






何やら虫をくわえていて決して落とさない。
どうやらこの近くに巣があってヒナが待っているのにちがいない。
早く巣に戻りたいのだが人がいて用心しているのだろう。

巣のありかを目で探してみたが見つからないままバスが来たので帰った。
お邪魔しました。



チョウの仲間

2012-05-22 07:03:50 | 近所



ノアザミ(キク科)
5月も半ばとなってノアザミが咲き始めた。







アザミの仲間の中ではノアザミが一番早く、夏ごろまで咲く。






ちょうど出始めたアオスジアゲハが蜜を吸いにやってきた。






この時期アゲハに人気があるのはウツギの仲間の花たちのようだ。
これはニシキウツギにやってきたモンキアゲハ。
ほかにもナガサキアゲハ、ジャコウアゲハ、カラスアゲハ、クロアゲハなども見かけた。







チョウの仲間でもサトキマダラヒカゲのように花に見向きもしないで樹の幹に止まるのもいる。







コチャバネセセリはアオスジアゲハ、モンキアゲハやサトキマダラヒカゲに比べるとうんと小さい。
色あいも地味だけれどハルジオンやアザミの花で吸蜜しているところを見つけたい。







コチャバネセセリよりもっと小さいけれど触角が異常に長いのがいた。ヒゲナガガの仲間らしい。
ツマモンヒゲナガかヤマキヒゲナガあたりだと思うが正確なことは分からない。

これから蝶や蛾の仲間がいろいろ活動するだろうから初めて見る種類も出てくることを期待する。




バス旅行つづき

2012-05-19 06:37:28 | 近所



前橋市の前橋城跡に建つ群馬県庁舎は33階153mで、東京都庁舎を除く県庁舎として日本一高い。
右手には利根川が流れていて、展望台からの眺めは良さそうだが上がらなかった。







すぐそばの前橋公園では「花と緑のぐんまづくり」というイベントをやっていた。
4月からの会期の最終日ということで花の状況は少しさびしかった。







隣接した臨江閣は明治17年に建てられた群馬県の迎賓館だということで落ち着いた雰囲気が良かった。







臨江閣には茶席が九席あるそうで、この日は大茶会が開かれていて和服の方が大勢おられた。







花と緑のぐんまづくりはちょっと期待外れであったが、翌日は安中市の観光農園アイリスの丘を訪ねた。







広い花畑にいろんな花が植えられていたが一番の見ごろはポピーだった。







花弁の姿や色の違うのが何種類か・・・







シャクヤク







ジャーマンアイリスやヘメロカリスはこれから最盛期になるらしい。







1000種類 十万株のジャーマンアイリスが咲き誇るというのだが、そうは見えなかった。







この後、富岡製糸工場跡を見学して夕方に横浜に着いた。
晴天に恵まれたのが何よりだった。





バス旅行

2012-05-17 06:59:59 | 近所



勤めていた会社のOB会で伊香保温泉で一泊のバス旅行に行ってきた。
参加者は89歳から67歳までの40名ほどで平均年齢は75歳ぐらいだろうか。

群馬県の観光地を何カ所か回り昼食は「水沢うどん」を楽しんだ。
水沢うどんは1300年の歴史を持つ水沢観音の参拝者にふるまったのが起源だそうで、
秋田の稲庭うどん、香川の讃岐うどんと並んで日本三大うどんとされている。

伊香保温泉にも近い水澤観音(天台宗 五徳山水澤寺)は推古天皇の代に慧灌僧正が開山した







本堂の左手を84段登ると飯縄大権現社があり、さらに山道を進むと万葉歌碑があった。







いかほろの やさかのいでに たつにじの あらわろまでも さねをさねてば

厳秀(榛名山)の八坂の堰塞(いで)にあざやかな朝虹が立つ。
その虹のようにはっきりと2人の仲が知れてしまってもかまわない。
それまでも共寝をしたならばどんなによかろう。さあ寝よう。寝ましょう。
というような意味の東歌で、万葉集の中で虹の歌はこれ一首だけだそうだ。







伊香保の語源は「いかつほの神」で、厳秀または雷峰と書いた。
つまり伊香保神社は山岳信仰の場として始まり今は伊香保温泉を守護する神社となっている。







伊香保神社に参拝するには365段もの階段を上らなければならない。
脚に自信のない数名を除いて皆さん神社まで往復したのは大したものだ。








この石段は単なる参道ではなく両側が温泉街になっている。
伊香保温泉は1900年も前に発見されたが、当初は湯元付近に浴舎があっただけだそうだ。
長篠の戦いで敗れた武田勝頼が、傷ついた兵士を癒すために多くの湯宿の整備を命じた。
山上の源泉まで石段を造り、その左右には段々に屋敷を配置した。
そして石段の中央に伏せた湯樋から左右の屋敷に引き湯することで温泉街が形成された。







伊香保温泉から榛名山の中腹を上がって榛名湖を過ぎたところに榛名神社がある。
延喜式の式内社として格式のある神社で江戸時代初期に上野寛永寺の支配下に入った。

石段が多い参道が杉木立をぬって続くが、ここは全員が頑張って参詣した。







途中で見られた三重塔は神仏混交時代の名残だろう。







参道を上りきると本殿や国祖殿、額殿などがあった。







本殿の背後にある大きな御姿岩にご神体が祀られているのだそうだ。
頭の部分が崩れ落ちないかと誰もが心配する。
このような奇岩が境内の山腹でいくつも見られた。








参道のそばに大きなハコベが咲いていた。ミヤマハコベだ。
ミヤマハコベは伊香保神社などでも見られて、このあたりでは珍しくないようだ。










ハルジオンと虫たち

2012-05-15 06:55:15 | 近所



ハルジオン(キク科)
畑のそば、林の縁、さらには道端など、どこでもハルジオンが花盛り。







虫たちにも人気があるようだ。
まず、コアオハナムグリは顔を花にうずめる勢いだ。







こちらは斑紋がちょっと違うナミハナムグリ。








ハナムグリに比べるとスマートなホソヒラタブ。







ホソヒラタアブよりもっと小さな蜂もやってきた。
脚に花粉をいっぱい付けた体長5mmぐらいのコハナバチの仲間。 アカガネコハナバチあたりだろうか。







蝶の仲間もたくさん来る。
これはツバメシジミと思うが尾状突起がはっきりしない。

もう少しするとヒメジョンが咲き始めて夏にはヒメジョンが優勢になる。


カワトンボ

2012-05-12 07:01:30 | 近所



そろそろノアザミも咲いているころだが、近所ではキツネアザミが盛んだ。








キツネアザミ(キク科)
キツネアザミはアザミの仲間たちとは異なる属に分類され花の姿も少し違う。







総苞片に赤っぽい突起があるのも面白い。








水辺のほうに目をやると草の葉の上にトンボが止まっている。








ヒラヒラ飛んでは止まる橙色の翅がきれいだ。








翅が橙色なので分かりにくいが後方に赤い斑紋が入っているので雄だ。








カワトンボには翅が透明なのもいて、これだと赤い斑紋が分かりやすい。







橙色と透明型のカップル。後ろが雌だ。



最近見た虫たち

2012-05-10 07:12:30 | 近所



初夏に入り林の縁でクサフジが見られるようになった。







林の中ではギンランやキンランも咲き始めた。







林床を這うアケビの葉の上にヤマトシリアゲが止まった。
虫たちの動きもすっかり活発になったようだ。







林の中ではクロヒカゲ。







そしてフタテンオエダシャクという蛾の仲間。







谷戸ではヒメウラナミジャノメ。







ミツバウツギの花もチョウたちに人気がありジャコウアゲハなどが見られた。







アゲハといえばナミアゲハは早くもサンショウの木で産卵を始めていた。
これから冬が来るまでに4、5回ぐらいの世代交代をするのだろう。




水生です

2012-05-08 06:41:45 | 近所



自然環境保全センターの谷戸にできた小さな流れに大きな鯉がいた。
ちょっと上の池にいたのが雨による増水で出てしまったのだろう。
もともとこのあたりに生息していたものではなく誰かが放流したものらしい。







この谷戸にはメダカも住んでいるが、これは管理棟に設けられた池で撮ったもの。







この池にはメダカのほかトンボのヤゴとかマツモムシなどを見たことがある。
今回はミズカマキリが姿を現した。







ミズカマキリはカメムシの仲間だが、カマキリのような鎌を持っていて昆虫や小魚を捕らえる。






食事中を観察したことはないのだが、口吻から獲物に消化液を送り込み溶けた肉液を吸うそうだ。
4、5cmの体長と同じぐらいの長さの呼吸管(2本)をmのっているのも特徴だ。

ミズカマキリは水生昆虫だが飛ぶことも多いそうだ。







谷戸でフワーっと飛んできて木道に止まったのがいる。
体調2cmちょっとぐらいで蛾の仲間かと思ったが、水生昆虫のヨツメトビケラだと教えてもらった。







翅を広げていないが雄は前肢、後肢全てに白い(黄色も)紋がついていることが名前の由来だ。
トビケラの仲間は夜行性が多いそうだがヨツメトビケラは昼間に飛ぶ。
紋といい活動時刻といい生存のための工夫が個性を作っているのだろう。




レンゲだけでなく

2012-05-05 06:47:33 | 近所



渋田川の堤防を歩いていると多くの田んぼにピンクや赤の花が広がっている。







ピンクのほうはレンゲらしい。







ゲンゲ(マメ科) レンゲ
春の田んぼのレンゲ、昔は普通に見られた風景だ。







ストロベリーキャンドル(マメ科) ベニバナツメクサ
赤い方はクローバーの仲間のストロベリーキャンドルだった。






ストロベリーキャンドルもレンゲと同じ意味合い、つまり緑肥として田んぼに鋤き込まれるのだろう。







セイヨウカラシナ(アブラナ科)
堤防や河原にはセイヨウカラシナの黄色が続いていた。


遅めの芝桜

2012-05-03 07:12:18 | 近所



先日、思い立って伊勢原市・渋田川の芝桜を見に行った。







少し盛りを過ぎていたが水辺に彩りが映えた。
堤の桜が満開のころは人出がすごかったことだろう。







小田急の愛甲石田で下車して伊志田高校の傍から見当をつけながら歩くと、
渋田川に行き当たったので両側の景色を楽しみながら下流へ進む。
かなり下っても芝桜が見当たらず行き合わせた人に尋ねるともっと西の川だという。
後で渋田川は上流で二つに分かれ下流の方で再度合流しているのだと知った。

急ぐ旅ではないし草花などを観察しながら歩いて、芝桜の咲く川幅が狭い方の渋田川に着いたのだった。







芝桜を見た後は上流に向かった歩き小田急線を渡って伊勢原駅に向かう。
岸辺の道が行きどまりになってお寺の墓地を抜けさせてもらった。
このお寺は大慈寺といい太田道灌の菩提寺だそうだ。
そこから道路を渡って奥へ入ったところに太田道灌の墓所があった。







太田道灌は文武両道で26歳の時に江戸城を築いたが、のちに上杉宗家にうとまれ
56歳のとき主君の上杉定正によって伊勢原で暗殺された。
この墓は首塚とも伝えられており、近くの洞昌院にも胴塚と呼ばれる墓所がある。
洞昌院は荼毘に付されたところと伝えられ殉死した7人も葬られているそうだ。


少し暑かったが、自然の景色と歴史に触れた心地よいウオーキングであった。


やなぎ 

2012-05-01 06:38:33 | 近所



小山田緑地のアサザ池の近くでヤナギの花が咲いていた。







シダレヤナギの花にも似ていると思うがヤナギは似たようなのが多いので、ここでは柳としておこう。







蜂が花から花へと飛びまわっている。








越冬したイラガの繭。二つ並んでいるのは初めて見た。








柳に蛙。状況は違うけれど、小野道風の故事を思い出す。