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足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

no. 1781 ~ なぜフジバカマの花にアサギマダラの♂が集まるの ~

2023年12月22日 | 昆虫

監察月日  2023.10.秋の日

監察場所  京都市

 私の知り合いの はるみさん、最近、京都へ出かけ、京の町を楽しんでいる。、

秋10月、街を歩いていたら、”ふじばかま園”の看板が目を引いた。寄って見ると、

園内至る所にフジバカマが植えてあり、それは美しかった。その上見事だったのは、

大型のチョウ”アサギマダラが、花に群れていた。アサギマダラは秋になると南へ

旅をすることで、話題の蝶だ。フジバカマに群れているのは、旅の途中なんだとい

う、園の人に聞くと、花に集まっているのは全部♂の蝶だと言う。

 「何故雌はいないの」と聞くと、「フジバカマの蜜の中には、雌を集める”フェルモン”

があるから♂が吸っているのだ」という。

 フジバカマにアサギマダラが群れれば、そこに集まるのは誰! [長いレンズを付 けたカメラマンの多さに、びっくりした」と言う。

私は2014.9.16.に、群馬の"赤城自然園を訪ねた。園内はフジバカマの花が真っ盛り、アサギマダラが群れ、カメラマンが集まっていた。

そこでのアサギマダラもすべて♂、私は不思議に思い、雌はどうしているのか、広い園内を探し歩いて見た。が、1匹の雌だけ、それは、トネアザミの花で吸蜜していた。

 私の家にも背丈ほどに育ったフジバカマが花を付けているが、アサギマダラは来た事がない。アゲハチョウの仲間は庭へ飛びこむように来ては草木を物色し飛び交うが、フジバカマの花には興味を示さず、吸蜜に立ち寄らない。

アサギマダラはコースでないのは解るが、アゲハチョウの中間がフジバカマの花を避ける感じがするのは、不思議だ。

 フジバカマには、独特な香りがあり、蝶にはこのみがあるのだろうか。

 はるみさんは、どこか古都を感じさせるフジバカマの匂い袋を、”京みやげ”においていった。

フジバカマ園に立ち寄ってみた。

私の庭にも、フジバカマはあり、花は盛だ。

2014.9.16.赤城自然園を訪ねた事がある。

雌を探す。広い園内探したが1匹だけ。薄暗い林の中で。


no1780 ~ 庭にアキアカネ♀が現われた ~

2023年11月21日 | 昆虫

監察月日   2023. 10. 14. 晴

監察場所   横浜市

 9月の頃は、シオカラトンボの♂、♀、が、庭に飛んで来ては日一杯、虫を

捕まえては過ごしていた。

 10月5日、アキアカネが1匹、庭に現われた。それ以来数を少々増しながら

野菜に立てた支柱に止まり、小虫を捕えては食べ、日一杯過ごすようになった。

だがすべて♂で、♀は現われない。今までも庭に♀が現われた記憶がない。考

て見れば、不思議に思える。

 9月ヒガンバナの咲く頃、丹沢大山山麓の米作地域の田んぼを歩いて見ると

アカトンボの ♂♀がつながりがりになり、数多くの産卵している風景が見られる

のが通例であった。(が、今年はどうであったろうか!) だから、我が庭に飛ん

でくる余裕などある筈がない。産卵と言う大事な生命の祭りを終え、自分の遺伝

子を渡し終えた満足感、余裕ある♂達が活動的に、我が庭に立ち寄り現われる

野であるらしい。

 10月14日、 「あれっ!!」 と無意識に振り向いた支柱の先に、腹部が赤く

染まっていない アキアカネが。

 体全体が橙色、腹部が赤化してないが、それが不思議に引かれる。♂と比べて

胸部から腹部に入る、その辺りがふっくらとして、橙色の色もつやがあって美しい。

その時、(しっぽ、子供お頃の横浜ことば)腹部の先端近く、小さな粒が光った。

ひとつ、二つ、三つ、四つ、光った。 卵 だ。どこか近くの水場にでも、寄って来た

のだろうか。腹部先端の1,2節てまえの下部に突き出た産卵弁が。

 アキアカネは、「冬水田んぼ」が従来の故郷だ。産卵された卵は、そのまま冬を

越す。今の田んぼは、冬は乾田。卵はどうなる。 「冬水田んぼ」が恋いしいね。

アキアカネ 胸の縦じまの先が尖る ♂

丹沢大山山麓2012.9.14

アカトンボのつながり産卵が盛ん2012.9.14

振り向いたら アキアカネの雌が

赤化は無いが 美しい 腹部の先 卵が 光った。

産卵弁が

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


no.1779 ~ アキアカネ 足をよく見たら ~

2023年10月27日 | 昆虫

監察月日   2023. 10. 15. 晴 

監察場所   yokohamasi

   今年の秋は、猛烈な熱波の日が続いた。
2度蒔きした大根も、やっと根づいた10月中旬、メキャベツ等の苗を植え、
支柱を立てると、アカトンボが飛来し、庭が秋らしくなってきた。
 「どこから、飛来するのか」と庭を眺めていると、前家の屋根の高さに現
われ、2~3回旋回し、小虫を捕えたかと思うとやがて、我が家の庭へ降下
し、好きな?支柱へと止まった。
 個体をよく観察すると、頭・胸部は橙色、腹部は赤く色付き、胸部の斑紋
から、アキアカネの♂で、皆同じであった。
 しばらくして、頭上1~2mの所を白く写る小虫が飛ぶと、素早く飛び立ち
捕食すると、元の支柱に戻り止まった。その素早さと巧みさに興味を持ち、
カメラを設置して見たら、支柱に止まる直前、前足と中足は胸にたたみ、し
まってあり、長い後足を支柱めがけて突出している様子が写真に写った。
 昆虫の足は6本。前足は短く、中足は中程、後足は素晴らしく長い。
そうだ! 足にはそれぞれの役目が、あるのだ。

 

庭の菜園に、支柱を立てた。

屋根の高さに、現われた。

庭に降りて来た。

 

小虫を捕食して、支柱に戻って来た。

支柱に止まる、寸前。 カメラはそれを、見ていた。

昆虫の足は6ッポン。役目がみえる?


no1778 庭の ツリフネソウ

2023年09月26日 | 植物

観察月日  2023 9 19 晴 35℃
観察場所  横浜市

“箱根のツリフネソウは、花を咲かせた見たいです。
  先生の庭のツリフネソウは、去年は11月頃でしたが、
  今年は、もう咲いていますか。
  箱根の方が、咲くのが早いものなのでしょうか!“
 と言う、ラインが夕方入って来た。
  長い間、家を開けていた者にとって、その代償は、草や木は
 茂り放題、見るも哀れの風景で、何とかしなければと、悩みは
付きない。      
 家に帰って、先ずは頭に浮かんだ事は、「昨年苗を頂き、秋
には花を付けたツリフネソウ、種を突ばしたのは確認したもの
の、草の束に覆われ、発芽成長しているか」心配になった。
 その当たりと思われる草の茂みを、搔き分けて見たら、幸運                 

にも苗が育っていた。それ以来、今年の秋の晴天続き、と灼熱             

 に負けない様、毎日の散水に励んでいる。カの様に種子を突

ばしたまでを載せ、その後ブログを休んでい               

たのに、思い出してくれる人がいるのが嬉しい。
 9月20日朝6時、散水時に覗いて見たら、初1輪花を付けてい                                                                        た。                                                       私の仲間の“辻村さん”が箱根を中心にすばらしい生き物の            

様子を発信しているが、ツリフネソウを載せていた。

草の藪の中


ヘクソカズラと言う名の植物

2023年08月20日 | 植物

    観察月日    2023. 8. 20. 35℃

    観察場所    横 浜 市

     半年程家を空けていると庭の様子は異変した。60年程前に澄んだ頃の野の花咲く草を

   植えていた筈が、コセンダングサやオオアレチノギク等外来植物が背を伸ばし、光を覆い、

   オニドコロやヤマノイモ等がからみつき、荒れ野の一画になってしまった。

    中でも優勢なつる草は、ヘクソカズラで、くさといわず庭木にも絡まりそのままにしておくわ

   けには行かない。伸びたばかりの蔓は、掴んで引けば千切れるが、伸び来た蔓は皮が丈夫

   で切れない。

   ここまで書くと何の事もない草と思うが、とてつもない悪臭が臭い、これを読むような人はつ

   かんだりはしない。万葉の時代の人々もこれには懲りているらしい。

     * さいかちにはいおほどれる くそかつら 絶ゆることなく宮任せむ 万葉集

   江戸の時代にはいてから へ が付けられこの悪臭は葉を食べあらす昆虫から身を守るす

   べで、悪臭のもとは メルカプタン というガスで昆虫が嫌う物質だ。

    以前、長崎に住んでいた甥が遊びに来た時、この花をつまみ採り、「意地悪をすると、や

   いと するよ」と私の腕に持って来たのを、思い出した。花の新は赤く、廻りはもぐさを積み

   上げた形から、子供の遊びにしていたらしい。そこから ヤイトバナ の名が生まれたのか

   も知れない。

    ヘクソカズラの名はいかにも「気の毒だ」と植物学者が云ったのだろうか? サオトメバナ

   の名もあり、三浦半島等で見られるヘクソカズラの海岸型には、ハマサオトメカズラの名が

   残っている。

    せつかくメルタプタンを得たヘクソカズラには、スズメガの仲間のホシホウジャクが産卵

   し、幼虫が育っている。

   ヘクソカズラのつるが伸びる

   

   花はきれいだ