横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

ツリバナなど

2009-09-30 06:59:47 | 近所

ツリバナ(ニシキギ科)
神奈川県自然保護センターの谷戸で、ツリバナの果実が熟して割れた。
果皮と種皮の色合いがいい。



ニシキギ(ニシキギ科)
ニシキギ科の木の果実はいろんなはじけ方をして興味深いのだが、
ニシキギが一番平凡なようだ。
これから進む紅葉のほうが楽しみだ。



赤トンボの飛ぶ姿が目立つ季節になった保護センター。
木や下草そして枯れ葉の地面など、いろんなところにも虫たちがいる。

ハンミョウはきれいな姿をして、アリなどの虫を捕まえる。
蝉の出てきた穴より小さくて壁まできれいな円形の穴があると、
ハンミョウの幼虫が住んでいるかもしれない。



ヤマトシリアゲの雌を初めて見た。
ヤマトシリアゲもやっぱり昆虫などを捕まえる。



これは昨年見たヤマトシリアゲの雄。
雌以上にお尻を上げてクルリと巻いているのが面白い。



これはアカスジキンカメムシの幼虫。
こちらは草食系らしい。

ショウジョウソウとコミカンソウ

2009-09-29 07:02:47 | 近所

ショウジョウソウ(トウダイグサ科)
近所のお寺や庭などでショウジョウソウが咲いている。



トウダイグサの仲間らしい特徴をもつ花は目立たない。
花序に近い葉の基部や苞が赤くなるので華やかになる。


トウダイグサの仲間は
トウダイグサ  や  大錦と小錦  などでも見てきたが、
コミカンソウには不思議と会わなかった。



コミカンソウ(トウダイグサ科)
ところが近所でいつも通っているところに、
茎の赤い草が10cmちょっと立ち上がって小さな実をつけていた。



これがコミカンソウの果実らしい。
花を見損なったのが残念だが、どんな種子ができるか楽しみだ。


アカネトンボ と ボントクタデ

2009-09-28 08:10:15 | 近所


夫唱婦随と 気張ってみたが 

       頬まで染める うぶな奴
 



成熟したナツアカネの雄は全身が真っ赤になる。



ミヤマアカネの雄も成熟すると真っ赤になる。



雌は赤くならず羽根の縁紋も白い。



トンボが飛んでいるあたりの湿地にはボントクタデが盛りだ。



ボントクタデ(タデ科)
ボントク(凡篤)とは愚かもの、役に立たないという意味があるとか。
イヌタデと同じような理由の命名だなあと思ったらイヌタデ属だった。




ルコウソウとツユクサ、丸葉

2009-09-27 07:20:12 | 近所

モミジバルコウソウ(ヒルガオ科)
近所のいつもの場所に今年もモミジバルコウソウが咲いた。
こぼれ種で生き続けるのだろう。



マルバルコウソウ(ヒルガオ科)
モミジバルコウソウはルコウソウとマルバルコウソウから作られたものらしい。
そのマルバルコウソウは畑のそばなど近所の広い範囲に自生している。



マルバツユクサ(ツユクサ科)
ツユクサにも丸葉があることを知った。
本来、南のほうの草花だが、神奈川県でも見られるようになった。



地中に閉鎖花をもつこともあって、蔓延ると根絶するのが大変らしい。


カラス**

2009-09-26 06:46:30 | 近所

ここ数日の横浜は、だいぶ秋らしい気候だ。



カラスザンショウ(ミカン科)
大きな羽状複葉を持つカラスザンショウの高い木に実ができている。



分かりにくいけれど3分果になっていて、
熟すとそれぞれがはじけて黒い種を出す。



カラスザンショウの下に広がる草に黄色い花が咲いている。



カラスノゴマ(シナノキ科)
カラスノゴマは草花だけれど、ボダイジュやシナノキと同じシナノキ科だそうだ。



花弁に近いところにある10本の雄しべのほかに雌しべを囲む長い5本の仮雄しべがある。



この実が熟すと中に細かいゴマのような種ができる。



カラスウリ(ウリ科)
カラスウリの実は縞の入った緑から黄色、濃い朱色と変わっていく。




蛾もなかなか

2009-09-25 06:51:35 | 近所

近所のマサキの木の葉で休んでいるユウマダラエダシャク。
蛾の仲間だ。羽根の模様が面白い。



蛾は蝶よりも圧倒的に種類も数も多くて姿もバラエティに富んでいる。
羽根をたたむと、こんなにスマートでメタリックなのもいる。
ヒトリガ科の仲間のキシタホソバではないかと思うが自信はない。



今日の主役はこれ。
蛾の仲間とは思えない美しさだ。



ハマキガ科のビロウドハマキという。

オレンジや赤が入っているのは羽根の尾端で、
鳥に見つかった時はこちらを突かせて頭や胴を逃れるのかもしれない。



飛びもせず枯れ葉の上をゆっくり歩いていて、
小枝につまずいたか腹を見せてくれたので笑ってしまった。



午後になってもう一度探してみると同じあたりにいたが、なんだか様子が違う。

オレンジの首飾りの先のほうに長いヒゲの顔があるように見える。



横から見ると二頭が重なっているのだった。下になっている小さいほうが雄だろうか。

何をしているのかは聞かなかった。



田んぼで見たゴマノハグサ科

2009-09-24 06:46:49 | 近所

ツタバウンラン(ゴマノハグサ科)
先日、山北あたりを歩いていると石垣に這っている花があった。
ムラサキサギゴケやトキワハゼに似ているが、
蔦のような葉っぱの形から帰化植物のツタバウンランと分かった。



トキワハゼ(ゴマノハグサ科)
ゴマノハグサ科の花はバラエティに富んでいて、
田んぼや畑の地面近くで咲く花だけでもいろんな種類がある。




ウリクサ(ゴマノハグサ科)
チョウジタデなどが咲いていた田んぼのそばでウリクサを見つけた。



トキワハゼよりちょっと小さめだけれど紫色が目立つ。



口元の一筋もチャーミングだ。



アゼナ(ゴマノハグサ科)
ウリクサと競うようにして広がっているのはアゼナ。



こちらは薄紫色が柔らかだ。


しかしムラサキサギゴケとトキワハゼだけでも違いをすぐ忘れるのに、
こんなに増えると頭の中は混乱する一方だ。


秋のお彼岸

2009-09-23 06:00:19 | 近所

きょうはお彼岸。



白花の彼岸花は、あちこちのお寺や庭などに植えられている。



泉の森に続く斜面では、真っ赤なヒガンバナに加えて白花も数を増やしていたが、
昨年あたりから薄いピンクか黄色いような色合いに変わってしまった。



白花の彼岸花は作られたものだけに変わりやすいのだろう。






田んぼ、水まわりの草

2009-09-22 07:00:29 | 近所

ミゾソバ(タデ科)
田んぼには田植えのころから水が張られ、稲刈りのころも湿地といってよい。
したがって水生植物や湿地を好む植物が元気に顔を出す。

ここの田んぼは今年から「ふゆみずたんぼ」を始めた。
稲刈り後の冬も水を枯らさずメダカなどの水生動物も生き続けることができる。



コナギ(ミズアオイ科)
その田んぼまわりに紫色の花がいくつも見られた。
イボクサなどと並び、むかしから水田雑草の代表とされたコナギだ。



ハート型の葉と茎が横に広がり、その葉腋の基部に複数の花をつける。



6枚の花被片があまり開いていないので花の構造が分かりにくいが、
雄しべは青い葯をつける1本と黄色い葯の5本がある。

いつか分かりやすく撮りたい。



イボクサ(ツユクサ科)
イボクサも盛んに勢力を広げていた。



ツユクサの仲間らしく6本の雄しべに長短がある。

これも、いつか分かりやすく撮りたい。



ミズワラビ(ホウライシダ科 または ミズワラビ科)
すぐ近くの休耕している田んぼには、水生シダ植物のミズワラビがいっぱい。

一つ一つは手のひらか、もう少し大きいぐらいだ。



食べられるかどうかよくわからないが、初めて見て大変面白かった。



田んぼまわり、初めてみた花

2009-09-21 07:00:16 | 近所

「上瀬谷の田んぼの草花が面白かった。チョウジタデやホソバミソハギも咲いていたよ。」
と、教えられて早速行ってみた。

ウリクサなど地面近くの小さな花に比べて長く茎を延ばしているのがチョウジタデ。



チョウジタデ 別名 タゴボウ(アカバナ科)
茎の途中に黄色の小さな花をまばらにつけている。



花弁、雄しべは4~5個。
花柄のように見えている長いのは子房の部分らしい。
チョウジの名前が付いている由縁だろうか。



別名のタゴボウ(田牛蒡)は根っこが牛蒡に似ているから。




ホソバヒメミソハギ(ミソハギ科)
ミソハギに比べるとずっと背が低いが、湿地に咲いて長い茎にたくさんの花をつけるのは同じだ。



細長い葉が十字対生している。



その葉腋に花が付いているが、咲いているのは少ない。



参考までに、我が家のミソハギもまだ咲き残っていた。


田んぼ回りには、ほかにもいろんな植物があって面白かった。
ほかの花は次回以降にでも・・



洒水の滝

2009-09-20 06:52:56 | 近所

先日、御殿場線の山北で降りて河村城址から洒水の滝を歩いてきた。

このあたりは相模・甲斐・駿河三国の境で昔から交通・軍事の要衝であった。
河村城址は標高225mの城山にあり、平安末期には築かれていたという。

尾根や谷など複雑に入り組んだ地形を生かして、
いくつかの郭(くるわ、濠や土塁で囲まれた平坦地)が配置されている。



このような畝堀(うねぼり)は敵の侵入を困難にしようと堀底に畝を作つたもの。
小田原城などでも見られるそうだ。


河村城址から下って酒匂川を渡って、その支流を遡ると洒水の滝がある。



洒水の滝は3段からなり合計114m。
日本の滝100選にも入っているが、落石防止工事の影響で滝壺までは近づけない。



道すがらいろんな花を見ることもできた。



ノササゲ(マメ科)
蔓を延ばしてマメ科らしい形の黄色い花をつけているのはノササゲ。



実もできていた。
もっと熟してはじけると、中からきれいな青い実が出てくる。



オオバクサフジ(マメ科)
山道で見たのはオオバクサフジ。



花はクサフジと似ているが、小葉は大きくて数が少ない。



コマツナギ(マメ科)
お昼を食べた川の土手にはコマツナギが茎を延ばしていた。




花序の姿は小型のクズのようにも見える。





ヤブタバコの仲間

2009-09-19 06:43:07 | 近所

泉の森の奥でヤブタバコが群生しているが目立たない。



ヤブタバコ(キク科)
長い茎に密着するような頭花がズラリと並んでいる。



ガンクビソウ(キク科)
瀬谷市民の森ではガンクビソウが花を咲かせている。



頭草はヤブタバコと同じく筒状花ばかりで大きさも似ている。



サジガンクビソウ(キク科)
ひょろひょろっとして頭花も葉の数もさびしいのはサジガンクビソウ。
花の時期にも根生葉が残っている点もガンクビソウと違う。



時期が過ぎたか、きれいな花には出会えなかった。


クサボタンなど

2009-09-18 06:37:07 | 近所

クサボタン(キンポウゲ科)
枝分れした茎の先のほうに薄紫の小さな花をいくつもつけているクサボタン。

葉がボタンに似ているので草牡丹と呼ぶが、草ではなく木本らしい。



萼片がクルリンと巻きあがって面白い。



ヤマホトトギス(ユリ科)
クサボタンと同じように泉の森で咲いていた花のはヤマホトトトギス。
これも花被片が反り返って面白い。



ハナショウブ(アヤメ科)
ずいぶん前に咲いていた菖蒲畑でポツネンと咲いているハナショウブもまた面白い。

萩と蝶

2009-09-17 07:31:02 | 近所

近所のお寺でハギが見ごろだ。



ハギ(マメ科)
萩の寺とも呼ばれる境内にたくさん植えられているので、
品種がちがうのもあるかもしれないが気にしないことにする。




白い花も落ち着いた風情がある。



マメ科の花は蝶形花冠。シベはあまり見せない。


ハチなどに交じって蝶もたくさん訪れる。


昨日の記事でエノコログサに止まっていたウラナミシジミ。
マメ科が好きなだけあってハギには何頭も来ていた。



これはルリシジミ。
ヤマトシジミに似ているが羽の模様つまり黒い斑点の並びが少し違う。

(写真では上になっている下羽のホシの一つが弧のラインから外れたところにある)


またカタバミやシロツメクサなど地面近くで飛ぶヤマトシジミに対し、
ルリシジミは少し高い木のまわりでも見られる。



スジグロシロチョウは蜜を吸う様子も見えないので、
よく見ようと近づいたら別の木に移った。

なるほど、カップルだった。





イヌトウバナだよね

2009-09-16 07:29:06 | 近所

先日みんなで歩いていたら市民の森の道端に白い花がたくさん咲いていた。



イヌトウバナ(シソ科)
Oさんが「イヌトウバナだよね」と言うのだが、あいまいな返事をしてしまった。
シソ科にはイヌゴマとかイヌコウジュもあるしトウバナというのもあって混乱する。




そのあと行ったコミュニティ・スクールに図鑑があったので、
イヌトウバナでよかったことをお互いに確認したのだった。



イヌトウバナを見た場所近くのエノコログサにウラナミシジミが止まっていた。



蜜を吸うわけでも卵を産むわけでもなく、休憩しているだけのように見えた。
本当はマメ科植物が好きらしく、前にはスイトピーとかヤブヅルアズキで見たことがある。



ウラナミシジミは南のほうからだんだん移動してきて、
8月以降になると近所で見ることができる。