たかがジャガイモのフライなのにね。いくら食べ歩いたところで、やっぱりジャガイモのフライはジャガイモのフライでしかないんだけど。
いや、それでも、目の前でジョワ～ッと揚げてくれる串に刺した『いもフライ』は、アツアツでサクサクでホクホクで、僕をこの上なく幸せにしてくれるのだった。
栃木県の佐野は『佐野ラーメン』と並んで、最近は『いもフライ』でも有名。このあたりでは昔からおやつやおかずの定番だったらしく、あちこちで１本60円～80円で売っている。
今日は、またしても入った小山での仕事を早々に片付けて両毛線に飛び乗り、その佐野にやって来た。そして、駅前でママチャリをレンタルして『佐野いもフライ食べ走りの旅』敢行だ。
栃木もそうだったが、佐野もアップダウンがなく、また車道が広かったり、車道が狭い所は歩道がたっぷりとってあったりで自転車天国。ところが、自転車の姿が少ない。訪問したお店で聞いても、「食べ歩きの人はみんなクルマ」だそうだ。北関東はクルマ社会だからね。実に、もったいない。
だからといって、そんなに走らなくてもいいんじゃないというくらい市内を走り回ってしまった。そして、だからといってそんなにいもフライばかり食べなくてもいいんじゃないっていうくらい食べまくってしまった。
訪問したお店 11
食べたお店 ７
午後休憩中 ３
休業日 １
では、せっかくですので写真を。
『いでい焼きそば店』１本80円。大きめのやつを大きなフライヤーで大量に揚げている。王道といった風格。「インターでも何でも、どんどん宣伝しちゃって！」と威勢がいい。
『おおにし』１本60円。大西さん家の庭先で５年ほど前から営業。火を落としちゃっていたのにすみませんでした。１本しか頼まないのに。小さめでウスターにぜんぶ浸すスタイル。駄菓子っぽくて、これぞＢ食！
『江原商店』１本70円。お店は大きめでメニューも多数。おぉ、「いもフライ」の文字は本日最大。いもフライも大きめで天ぷらの衣タイプ。フワリサクリという歯応えがいい。
『ふくや支店』１本70円。こちらも火を入れるところからスタートしてもらい恐縮。いも１個１個がギュッと詰まった感じ。店内の古い応接セットに腰かけていただいた。店名の『支店』は、近所のラーメン屋『ふくや』が本店だからだそうだ。
『おおつか商店』１本60円。駄菓子やアイス、祝儀袋なども売っている。やや粘度があるソースにどっぷり浸してあり、濃い目。でもソースに負けず、いももうまい。
『道の駅どまんなかたぬま』２本150円。寄るつもりはなかったのだが、視界にはいってきたので（笑）。賑わっているわりに、いもフライを頼む人なし。大きさは本日最大級。しかもそれが２本は…と思っていたのだが、あんがいおいしくて、あっさり完食。
最後は、なかなか見つからなかった『飯島商店』１本60円。ほとんど歩行者がいない街角で、偶然家から出てきた人に場所を尋ねてよかった（いもフライマップ間違ってますよ）。
揚がるのを待っている人がこんなにいるお店は初めて。でも、おばあちゃんが一人で手際よく仕事をこなしている。
みんな10本、15本単位でオーダー。僕のお土産６本、即食い１本という中途半端なオーダーにもササッと対応してくれた。
小さめの天ぷらタイプで懐かしい感じ。個人的にはここのがナンバー１でした。
看護師さん二人が10本ずつ買ったので、職場の夜食かと尋ねたら、自宅用だという。
「え～っ、10本？」と思わず声をあげてしまったが、「違います、違います、家族で食べるんですよ」と笑われた。
そりゃそうですよね、失礼しました。
各店の皆様というかおばちゃんたち、ご協力ありがとうございました。何しろ串刺しなもんで自分では撮りにくいから、ほとんどのお店で持っていただきました（笑）。
また、外で食始めたらお入りなさいといってお茶まで出していただいたり（60円で！）、お水を持ってきていただいたり（70円で！）、ほんとみんないい方ばかり。土地柄なのか、いもフライ屋さんを営む方の人柄なのか。わずかばかりの支払いで、おいしさはもちろん楽しいひと時をいただきました。
帰りの電車の中では、さすがに胸焼けがやってきたけど、なんだか今日のはほんわかとあまり辛くないのが不思議だなあ。
食べたいもフライ代550円
お土産代360円
レンタサイクル代320円
おいしい楽しい思い出ブライスレス
ん～、いもフライ旅中に「湘南ベルマーレ、熊本に1-0で敗戦」の知らせ。たしか前回の
小山でも敗戦の知らせが。方角が悪いのか…
