毎朝、車窓から何気なく見ていた東京駅八重洲の東京中央郵便局。
古い建物であることはわかっていたが、割と単調な造りなので特に気にも留めていなかった。
日曜の朝、BSフジで始まった『日本の近代建築 モダニズムの世界』という番組(の第二回)で、ここが紹介されていた。
単調に見えたのは、郵便局としての機能を追及していたから。
でも、実は様々なデザインの仕掛けが施してあった。角の玄関を境にしたシンメトリーも単純ではなく、ブロック分けされていたり。
利用客の多い1階の窓は大きく、事務所となる上階の窓は小さくなっていく。そして、最上階の窓がさらに小さいのは、そこが仮眠室だからだっだ。
それが機能美であったことは、僕たちには知るよしもなかったわけで、なるほどと感心できたのはこの番組のおかげといえる。
なんでも、あの建物の設計者でもあるA・レーモンド氏も絶賛したのだという。
なんといっても、ここがすごいのは、建築は昭和6年だから77年を経た今でも、郵便局として現役で機能しているところだと思う。
現在は、ご覧の通りネットがかかっている。
内部はピカピカ。ただし、左に見える柱は当時のまま八角だといっていた。
こちらはお堀に面している有名な明治生命館(昭和9年)。歌舞伎座も設計した岡田信一郎氏の作品。「様式建築の最高傑作」といわれているそうです。
コリント式ですね。