The Last ward from Southen Cross to my future

目の前にある林檎は本当に林檎なんだろうか。その林檎は腐っているから林檎だって気づかないだけかもしれない。

日本人英語と通じる英語の違い

2010-06-25 10:59:26 | Weblog
ある企業が会社の公文書をすべて英語にすると発表した。さて、この英語とは日本人英語でしか通じない文書だとすれば、国際化して何かしらトラブルが発生した場合、これまた大きなトラブルを生じる。日本国内で日本人だけで英語を使ったとしてもそれは日本人英語でしかない。英語圏と一つに括れないのは、国によって通じる英語が違うからだ。少なくても英語を母国語として使っている人に取っては発音や文法以前に常套句があり、この常套句を英語を非母国語の人間に使っても通じないことが多いってこと知らないようだ。

特に英国系英語になると、知らない単語や言い回しはたくさんある。そして、インドのように古い時代の英国英語が今でも現役で使っている国もあれば、シンガポールとのように独特なイントネーションの国もある。文書にすると英国英語と米国英語では同じ内容を書いたとしてもこれまたまったく表現が違う。

一体何を目的で日本国内に存在している企業が英語を公用語にするんだろうか。
国際化とは言語だけの問題ではなく、例えば商取引の習慣も違えばいくら言語が通じても、本来のビジネスの交渉はできない。むしろ、言語はスムーズでなくても相手の商取引の習慣を知っているかどうかの方がビジネスとしては成立しやすい。おまけに相手の言語に相当熟知してない限り、相手としても「こんなレベルで本当にこちらの真意が伝わるんだろうか。」と不安を増すことの方が多い。
だから現地人を雇用する。
同時に母国語でビジネス文書を作成できない状態で外国語でビジネス文書が作成できるって発想はテンプレートと使うビジネスしかできない。だったら翻訳ソフトで十分だろう。ビジネスのおいてコミュニケーションが重要なのは対外だけではなく体内も同じ。日本という国の習慣のままいくら英語でコミュニケーションしても訳には立たない。

人間同士のコミュニケーションと違ってビジネスにおけるコミュニケーションは一歩間違えば相手に誤解を与える危険性が高い。苦情処理などは特に相手の言い分を聞く能力が言語よりも優先される。それでも苦情者は自分の言い分が通らないと「英語ができる奴に代われ。」と口にする。日本人ですら外国人の担当へ自分の言い分が通らなければ「日本語がわかる奴に代われ」と平然で口にする。
これは長い間母国語だけで生活し、商取引も行った結果だとも言われる。
知人のインド人は米国、豪州、英国で仕事をしていて、幾度も「英語ができる奴に代われ」と言われたそうだ。相手が文句を言ってはじめてその人の英語に合わせると笑っていた。ここまで英語ができるならまだしも、単にビジネスでしか使わないなら、無駄なんだよなぁ。
本当に日本のビジネスが英語を必要とするなら、それこそ第二公用語ぐらいに設定しないとまともに使えるような時代はやってこない。

正しい文法、発音ができるからこそ、誰にでも合わせて使えるんだそうだ。
それは母国語でない人間が実現するのはほぼ無理だそうだ。
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