新・ボヤッキーでトンズラーな日記

そこいら辺にいる普通のオッサンです。日々気にくわない事や腹が立ったことをつぶやいています。

東京国際アニメフェア、消滅か?

2010-12-22 02:45:02 | 事件

そういえば昨日のエントリーで書き忘れていたのですけど、仲介“者”とは書いていますけど、ハッキリ言ってしまうと、あれは“事業団”の事です。

いえ、もしかすると「民間の仲介斡旋業者」と勘違いしている人がいるかもしれないな、とフと思ったモノで(^^;)

 

さて。

この前から話題にしてました東京都の「青少年健全育成保護条例改正案」絡みで、角川書店や集英社、講談社などを含めた「コミック10社会」が、東京アニメフェアをボイコットした、と言うのは皆さんご存じの通り。

で、その“続報”になるわけですが・・・

<都青少年育成条例問題>アニメフェア「実行不可能な事態」事務局の日本動画協会も“反旗”

マンガの販売規制を強化する東京都青少年健全育成条例改正問題で、都などが主催する「東京国際アニメフェア」の事務局を務める日本動画協会は21日、報道機関に対し、条例改正を「極めて遺憾」とする声明を発表し、今回のフェア開催が「実質的には実行不可能な事態になる」との見解を示した。

 同条例については、集英社と小学館、講談社などマンガ出版社10社でつくる「コミック10社会」が抗議し、フェアへの出展を中止することを表明している。

  声明では、「規制の対象や要件はあいまいであり、憲法で保障された表現の自由の精神に照らして大きな問題がある」と指摘。フェアについて、事務局の立場から「参加者の大幅な出展撤回は避けられない。これまでのようなクオリティーを保つのは極めて困難」とフェアの開催へ否定的な見方を示している。

 

 

とまあ、当然と言えば当然の結果になったワケですが、ネットとかを見ていると、なぜ出版社や漫画家がこれほど騒いでいるのか今一つ“ピン”と来ていない人達がまだまだいるようですね。

確かに今回の改正案だけを見ると、「卑猥な本は18禁コーナーにおけ」と、これに関連する部分だけを見ると至極真っ当な意見なのですが、この法案にはその前の経緯ってものがあって、それを見ていたからこそ、出版社などが反発しているんです。

 

では、何が問題なのか?と言うと、

「“空想の存在”に、現実の法律を適応させようとしていた事」

「条文の全てが曖昧で、かつ、東京都の胸先三寸でどうとでもなる事」

「関係各位との意見交換会を殆ど開かずに、強行採決した事」

と言う所でしょうか。

 

それに今回は削られましたけど、この改正案には「非実在青少年」と言う造語が盛り込まれていたんですよね。

最初は「非実在青少年」って何の事か?と思ったら、「18歳以下の漫画のキャラクター」の事を指し、しかも

「例え設定が18歳以上でも、見た目や服装が18歳未満と見なされかねないキャラが“現実の法に触れる様ないかがわしい行為”をされていた場合、規制、若しくは出版差し止めとする」

なんて、それこそ「表現の自由」を思いっきり規制する様な文言が、堂々と書かれていました。

見た目が18歳未満って・・・。

それで思い出しましたけど、随分昔、

「サイボーグ009の島村ジョーと、科学忍者隊ガッチャマンのコンドルのジョーはどっちが年上か?」

ってネタがあったなあ。

ちなみに答えですけど、島村ジョーとコンドルのジョーは「同じ18歳でした」ってオチでして。

コンドルのジョー、老けすぎだろ!(^^;)

アニメキャラを見た目で判断してはいけない、と言う典型的な例ですね。

 

さすがにこの「非実在青少年」に関しては非難囂々だったので、今回の改正案では削除されましたが、反面、“18歳未満”と言う規制が外されている為、実際は今回の条例案の方がより規制対象が拡大されてしまった、との見方もあります。

その辺は「非実在青少年」で検索していただくと、この改正案が如何に多くの問題を含み、危険性を孕んでいるか、が良く判ると思います。

 

そういえば週間少年ジャンプに連載されている「いぬまるだしっ」の5巻でも

「非実在青少年ってなんだよ!」

って、たまこ先生が叫んでましたっけ(^^;)

「外見の描き分けが苦手な漫画家は

どうしたらいいのよーッ」

とも。

至極ごもっともですm(_ _)m

というか、そもそもこの漫画、主役の幼稚園児が下半身丸出しだしなあ(^^;)

 

そして今回の改正案では漫画やアニメ内でのレイプや近親相姦を「非実在犯罪」と位置づけ、やはり現実の法を適応しようとしています。

更にこの改正案の不可解なのは実写と小説は対象外とした所。

あたしゃあ、実写の方がよっぽど青少年には“刺激的”だと思うんですけどねえ。

又、小説を対象外とした理由は「小説読んで性的興奮を覚えるとは思えないから」と関係者が言った、とも言われてますが、じゃあなぜ「エロ小説」なんてジャンルが、昔から存在しているのでしょうね。

これにはむしろ、エロ小説家も怒るべきじゃないのか?(^^;)

 

更には電子書籍や携帯配信なども対象外なんだとか。

オイオイ、今の世の中ではむしろそっちの対策を考えるべきじゃないのか?

 

そもそも今の世の中、中高生が本屋でエロ本を買う、とでも思っているのでしょうか?

今の子供達は、かつての私らみたいにコッソリと他の本に混ぜて買ったりする、なんて“危険”を犯さずとも、今ではネットで手に入れて、友達同士で“回し見”するのが関の山。

なのに、それらは規制対象外にしているのですから、“ザル”や“手落ち”と言うよりも「根本を全く理解していない」と言った方が正しいかもしれません。

やっぱり役所仕事だけあって、どっかズレてるんですよねえ・・・。

その“ズレ”で迷惑被るどころか、下手すると死活問題にすらなりかねない出版社や漫画家に取ってはシャレになりませんが。

 

しかし石原慎太郎も、この改正案絡みではかなり強気ですけど、果たしてどっちが後で泣きを見る事やら・・・。

慎太郞の意図とは別の方面で「歴史に名を残す」かも知れませんけどね。

ま、それはそれで“願い”が叶ったのですから、当人としては本望なのかもしれませんけどね。

( ゜д゜)、ペッ