あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: ロードスターでオープンドライブ、一泊二日の温泉宿でのんびりまったり旅_俵山温泉

2017年12月17日 | 旅するシーカヤック
2017年12月16日(土) この週末は、お気に入りの温泉宿、俵山温泉の『たまや旅館』さんに泊まりに行く予定。
出発直前まで、青春18切符を使ってJRとバスで行くか、スタッドレスを履いたロードスターで行くか考えていたのだが、今回はロードスターで行くことに決定。

ニットのワッチ帽をかぶり、指先が出る手袋をはめてドライバーズシートに座る。
クラッチを切ったままスタータースイッチをONにしてエンジンを始動。
ロードスターの幌を開け、しばらく暖気した後に、朝5時には家を出た。

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まだ外は真っ暗であるが、ヒーターが効き始めると、開放的かつ寒さとは無縁のホカホカ快適なドライブ空間になるのである。


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山口に入ると、いつものお店に立ち寄り、お気に入りのお酒を買い込む。

今回は、年末年始用の日本酒の買い出しも兼ねた旅なのである。
途中の道の駅では、家から持参した高級みかん『いしじみかん』を食べ、しばし休憩。

また、別の日本酒も購入。

これは、日々の晩酌が楽しみになるなあ!

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雨が降り始めたので幌を閉め、俵山温泉へと向かう。
残念ながら、この雨ではスケッチができないなあ。

でも走っていると、気になるスポットを発見。

安徳天皇西市御陵墓、だそうである。
独特の空気感のある景色に心が惹かれ、今回はここを水彩スケッチの素材とさせていただくことに。
雨なのでここではかけないため、初めてとなる写真でのスケッチにトライすることにした。

ということで、何枚か写真と撮らせていただき、また何度も眺めて目に焼き付ける。
はてさて、ド素人が写真でスケッチとは。 どうなることやら?

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12時に『たまや』さんに到着。
荷物を預け、宿泊者用の入浴チケットを購入し、温泉へ。
『じゃあ、また2時頃戻ってきます』

俺は白猿の湯が好きなので、まずはそちらへ。

ゆっくりと温泉につかり、日頃の疲れをヌルヌルの肌触りの良いお湯に溶かしていく。
お風呂から上がると、少し遅めのお昼ご飯。

もちろんビールも頂いた。

『グビリ、グビグビ』 『プハーッ、美味い!』

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宿に戻ると、水彩セットを取り出し、カメラとiPhoneを取り出し、スケッチ開始。

雨の降る休日に、静かな温泉宿で、さっき見てきた印象的な風景を水彩スケッチすることの楽しさとは、なんという贅沢な時間であろうか。
ペンでスケッチした後は、透明水彩絵の具を使って彩色していく。

今回は、これまでとは違うトーンにトライしてみた。

『いやあ、これは本当に楽しいな』

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俺は写真の基本も知らないし、使っているのは普通の防水デジカメ。
ましてや水彩画なんて習ったこともなく、ヴラマンク展を観て俺も描いてみたいと思い、なんの知識もなく心がムズムズするのに素直に従って恥ずかしながら描き始めたのだが、ここ3回ほど実際に水彩スケッチしてみて感じたことがある
写真は、『お気に入りの瞬間を切り取って記録に残す手段』 そして水彩スケッチは、『お気に入りの空間や景色を、心で思い描いているイメージで記録する手段』

景色をカメラで撮る場合、いくらお気に入りの場所でも、光の状態や明るさなどの条件によって全く撮影する気にならない場合も多い、まさに瞬間瞬間が勝負の微分的作業である。
対して水彩スケッチの場合は、自分が包まれている空間の雰囲気を、下手なら下手なりの自分のフィルターを通して見て、その上で心が描いてみたいようにそのままを描く、時間軸はあまり重要ではない積分的な作業のような気がしている。

同じ風景を切り取る手段ではあるのだが、俺には正反対の手段のように感じられ、それがまた面白いのである。
そして最近は、景色を眺めるときに『この眺めをスケッチするとしたら、どんな風に描くだろうか?』と思いながら景色を観ている自分があるのである。

50代も半ばになろうとする自分の中で、何かが変わりつつあることを感じるひと時。

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スケッチを終えると、しばし休憩して再びお風呂へ。
今回は町の湯。

風呂から戻り、しばし布団で横になってのんびりした後は、Kindleで本を読む。
ここのところはまっている、『宮本武蔵』
これが後半の佳境に入ってきて、なんとも面白いのである。

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午後6時からは夕食。
これが、たまや旅館さんの楽しみの一つ。

もちろん、生ビールもお願いしておいた。
『いただきます!』

刺身も美味いし、煮物も旨い。
ビールをグビリ、美味しい料理をパクリ。
『すみません。 日本酒もお願いします。 お燗で』

お酒には、魚のヒレを入れて楽しんでみた。
鍋は、クタクタになった白菜のなんとも美味しいことよ!

『ごちそうさまでした』

少し休憩し、再びお風呂へ。

夜の鄙びた温泉街は、なんとも言えない風情がある。

年末も近いので、イルミネーションも。

風呂から戻ると、今夜のお供は『東洋美人』 夜のお供には、最高のネーミングのお酒である。

酔うほどの美人を、独り手酌でチビリチビリといただいた。

温泉に入って日頃の疲れを癒し、通い慣れたお気に入りの温泉宿で水彩スケッチを楽しみ、本を読み、音楽を聴き、そして美味しい料理と酒を楽しむ。
人生において、これ以上の贅沢があるだろうか?
『至福のひと時』

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朝起きると、外は雪。

今年初めてスタッドレスタイヤを買ったのだが、準備しておいてよかったなあ。
まずは朝風呂。

白猿の湯で、雪景色を眺めながら、朝風呂を楽しんだ。

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8時からは朝ごはん。

『たまや』さんの朝ごはんが、これまた充実しており、美味しいのである。
普段はあまりごはんを食べない俺も、ここではさすがにおかわりをいただいた。


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昨日写真を撮った、安徳天皇西市御陵墓も雪景色。

スタッドレスタイヤを履いたロードスターで、注意しながらの帰路である。


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今年も残りはあと僅か。
生涯不良の旅するサラリーマン・シーカヤッカー。
さて、来週はどこ行こう?

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