重松清「ポニーテール」読み終わりました☆
こんなに一気に1冊を読んだのはずいぶん久しぶり。
それほどのめりこんで読んでしまった
最近、重松さんの作品を読みあさってる私ですが・・
いつも重松さんの作品を読んで思うことは、
どうしてこんなに人の気持ちが解るのだろう
ということです。
今回のこの作品も
小4の女の子「フミ」の気持ちが
実に
繊細に伝わってくる
私もフミぐらいの歳の時に
「あ~こういう思いあったよなぁ~。」
そう思える感情がよみがえって
胸キュン
してしまいました
どうして
こういう
少女の気持ちがわかるんだろう?
本当に
重松さんは
スゴイ
もう~
その一言です。
きっと
いろんな経験をされてきたのだろうなって思います。
それでなければ
なかなかこういう作品はかけないのではないかと。
なんか偉そうに思ってしまいました^^>
この「ポニーテール」という作品は
帯にもあるように
少しずつ家族になっていこう。
そういうお話です。
小4のフミは
小2でお母さんを亡くす。
それから2年間お父さんと2人で暮らしてきた。
小6のマキはお父さんとお母さんが離婚して
お母さんと2人で暮らしてきた。
フミのお父さんと
マキのお母さんが
再婚。
そして
フミとマキは姉妹になる。
4人家族が始まる☆
しかし・・
当たり前だけど
なかなかお互いを解ることができず・・
ギクシャクしてしまう。
フミは
新しい「今のおかあさん」も
「おねえちゃん」のマキのことも
好き
だけど
いろんな思いが
その「好き」を邪魔する。
マキはなかなか素直に気持ちを表現できない天邪鬼。
言い方もいつもそっけない。
それがフミには冷たく感じてしまう。
だけど
マキのそっけなさは
実は
やさしさなんだと気づいていく。
フミはマキに憧れていた。
密かに
マキのように「ポニーテール」をしたいと考えていた。
でもそれを言えないフミ。
くせ毛のフミはおねえちゃんのような
さらさらのポニーテールにはならないだろう。
解っている。
けど
やってみたい。
マキに近づきたい。
それを知らなかったおかあさんは
美容院にフミを連れて行き、
いつものようにおかっぱに切ってもらおうとする。
「伸ばしたい。」「おねえちゃんみたいにポニーテールにしたい。」
そう言いだせないフミは
髪を切り始めた鏡の前で泣いてしまう。
おかあさんは
フミの髪を伸ばしたい気持ちを初めて知る。
そうやって
お互いの気持ちを
探りながら・・
思いやりながら・・
だんだん家族になっていく。
素直に感情がでてしまうフミ。
感情を上手く相手に伝えられない誤解されやすいマキ。
だけど
フミはマキのそっけない優しさが心地よくなる
マキはフミの気持ちが
隠して言えない思いも
わかってくれる
そうやって
だんだん姉妹になっていく。
「前のおかあさん」(亡くなったお母さん)
「今のおかあさん」(マキのお母さん)
この2人の「おかあさん」の間で揺れるフミの気持ち。
そして
お母さんが離婚して離れてしまったマキのお父さん
フミのお父さん
の間で触れるマキの気持ち。
そんな微妙な気持ち・・
そして
前のおかあさんを立てつつ・・
フミの本当のお母さんになりたいと願う
マキのお母さんの気持ち。
そして
離婚したマキの本当のお父さんに
焼きもちを焼き・・
本当のマキのお父さんになりたいと願う
フミのお父さん。
みんな相手を思いやりつつ・・
自分の気持ちとも葛藤している
みんな・・
家族になりたいと思う気持ちは
同じ
だけど・・
同じ思いを持ちながら・・
絡み合って
なかなかそこにたどりつけずにいる。
そんな家族になろうと奮闘してる4人を
優しく見守る
ゴエモン二世(猫)
この猫の中には・・
実は
フミの亡くなったお母さんが?!
そんな
新しい家族の
あったか~い
それぞれの気持ちが
せつな~い
そんなお話。
あなたもぜひ☆胸キュンしてみてください