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松岡圭祐「新人作家・杉浦李奈の推論」~売れない新人作家が自己の壁を破るきっかけはある事件だった!

2022-06-05 03:16:16 | 



松岡圭祐「新人作家・杉浦李奈の推論」読み終わりました。


エクリチュールとはフランス語で

書くこと。

文章以外の映画・演劇・音楽などの表現法、書法

にも用いるらしい。


本当は「エクリチュール」もフランス語で入れなきゃならない


このタイトル


だけど省いてしまった(^^;


書けないので。。



・・・というわけで


松岡圭祐さんらしいシリーズものだという印象です。


松岡さんと言えば「万能鑑定士Q」シリーズ


私は好きで全巻持っています。


そんな莉子を思いここさせるような李奈の成長


つい応援したくなってしまうキャラクターが


松岡さんの作品の魅力でもあると思います。


売れない新人作家の「杉浦李奈」が


ベストセラー作家「岩崎翔吾」と対談することになる。


岩崎との対談で李奈は緊張する。

しかし

岩崎と話しているうちに

作家や作品の話で盛り上がる。


そこで岩崎が話す


芥川龍之介と太宰治の共通点


家族愛に恵まれず叔母に育てられると


作家を目指すことになる?!



そんな話が・・


のちに事件を解決していく鍵になっていく



李奈の新作の帯に

岩崎が推薦文を書いてくれることになる。


しかし!


その矢先・・


岩崎が盗作疑惑で失踪



李奈は岩崎のゆくへをノンフィクションを書くために


追うことになる



岩崎と関わる駿望大学のゼミの学生たち


岩崎を慕う学生の中に


ひとりだけ岩崎をよく思わない学生が?!


その学生から話を聴くうちに


李奈は自分が岩崎の一面しか見ていないことに気づいていく。



岩崎が出す予定だった新刊


そして


岩崎が盗作をしたと訴える嶋貫


3日間の壁


李奈が盗作の真相に迫っていく!



学生たちのたまり場


喫茶ドロテ



その店長の息子も

かつて岩崎の教え子だった。。


心不全で亡くなった。


がっ・・



絡み合った真実への糸


それを鋭い着眼点でほどいていく李奈



いつも何事にも弱腰だった李奈が


事件を追ううちに強くなっていく



そこがこの作品の一番の読みどころだと思います。



いろんな作家や作品が登場するので


本の勉強にもなります。



著者や作品を通して


人の心情の裏の裏を読み取っていく


そういうところにもググっと引き込まれていきます。



人は一部分の見えているところしか見ようとしない。


そこでその価値を見出そうとする。


でも


本当は見えないところにこそ


真実がある



そういうことって世の中にはたくさんある。



そんなことも教えてくれる作品だと思います。



家族愛に恵まれないと


自分の価値を不特定多数の人たちに求めようする?



ちょっとわかるような気がする。


自信がないから


人は認められたいと思う。



李奈が両親から愛されていないと思うこと。


それもこれから掘り下げていくのかな?


もっともっと杉浦李奈を知りたいと思いました。



もうすでにⅤまで出ているので


少しづつ追いつきたいと思います。



楽しみがまたひとつ増えた












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