角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

近年よくあるご質問③

2024年01月17日 | 実演日記


【完全おまかせ26㌢土踏まず付き 6,900円税込】


『一日に何足編めるんですか?』

このご質問は草履実演開始時から続くもので
特に近年ではありません。
ただし昨年の夏頃からご質問への答えが変わってきました。

2004年4月に販売を開始した角館草履は
2007年4月の「土踏まず付き」発売をもって
一日の生産数がほぼ決まりました。
当時は十時間余りをかけて三~四足です。
十年間くらいは年300日を超える実演を繰り返し
年間1000足を超える草履を販売していました。

やがて脚や腰にダメージを覚えるようになり
整形外科医や鍼師を訪ね日常の生活を説明すると
『一日十時間のあぐら生活を何年も続けている人を
ほかに知らない。カラダに良いワケがない』

口々に言われたものです。

ちょうどコロナが始まった2020年2月
体重減少が気になり病院で検査を受けると
「糖尿病」と「肝機能低下」を指摘されました。
そうなるべき遺伝的要素と食習慣があったわけですが
座りっぱなしで運動のない長年の生活が病を誘発したことに
何ほどの違和感はありませんでした。

コロナ禍で実演日数が激減したこともあり
これを機に草履の生産数を減らすことにしました。
今は一日六時間を目安に「二~三足」です。
月の実演日数も二十日間程度としました。
月産最大60足、年間700足の生産数で
これからの草履職人生活を続けていくつもりです。

そして遅ればせながら運動不足解消と体質改善を目的に
昨年8月から新聞配達を始めました。
四カ月が過ぎるころから腰痛が楽になり
もうしばらくの間腰痛ベルトを締めていません。
一生付き合うことを覚悟していた腰痛でしたから
最近嬉しかったことの筆頭に挙がっています(笑)

還暦を迎えてなぜ「新聞配達をしたい」と思ったのか。
これは健康面以外に一つ理由がありました。
それは次回のブログに綴ってみます。
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