トルコのトピックス

トルコの新しい話題をご紹介しています

またも炭鉱事故。18人の炭坑夫がまだ閉じ込められている

2014年10月29日 | 国内
10月29日 中央アナトリア・カラマン県の炭鉱内で洪水が起こり、18人の坑夫が閉じ込められています(昨日の頁参照)。「排水のために作動しているポンプが1台だったが、1台では足りない。もう1台が設置された」と現場に駆けつけたタネル・ユルドゥス・エネルギー相が、炭坑の前で記者団に語りました。

 Hurriyet

「炭鉱内の洪水の水位は上がりつづけていて、2時間に1メートル上昇している。炭鉱内にはおよそ10,000立方メートルの水が溢れている」とエネルギー相。

ファルク・チェリキ労働相は、「この炭鉱は6月の審査で8つの違反が見つかっているが、だれも操業中止を要請しなかった」と言い、また、坑内洪水の水源はまだ見つかっていないと言いました。「この事故は炭鉱のオーナーに責任がある」
生存者の坑夫は「これはこの炭鉱では3度目の洪水です」と、アナドルニュースに語り、会社を非難しました。「必要な注意が払われていれば、この事故は起こらなかったでしょう」

政府はこの事故を“悼んで”、10月30日の共和国記念日の祝典を中止します。


5000年昔のゲームのコマがシールトで出土。日米が再設計し商品化するかも

日本のゲーム専門家とアメリカの企業が、トルコ南東部シールト県の発掘で見つかった5000年昔の遊具を、3Dゲームに再設計し商品化しようとしています。
エーゲ大学考古学科のハルーク・サーラムティムル助教授をリーダーとする発掘チームは、バシュル古墳でこの遊具を発見し、バトマン博物館に収めました。この遺跡の発掘作業は13年つづいています。

 Hurriyet
 
歴史家と考古学者が5000年昔の遊具がどう使われたかを研究中。


「私たちは2012年、バシュル古墳の墓地で、5000年昔のものと思われる遊具を発見しました。遊具のコマには、豚と犬の2つの主要なフィギャーがあります」と、サ-ラムティムル助教授は言っています。「コマの数はぜんぶで49個で、グループごとに違う色になっています。コマには形象的なデザインや幾何学的なデザインがあります」

この遊具が国際シンポジウムで発表されると、多くの人の興味を惹き、みなそのゲームの遊び方を知りたがったと、サーラムティムル助教授は言いました。「私たちが墓地で見つけたゲームの盤は炭素化していて、コマが盤上でどう使われたかを知ることは困難です」

日本とアメリカのゲームの専門家が、このゲームの謎を解明する研究を主導していると、助教授は言っています。「彼らはこれを3Dゲームに再現して、商品化することを考えています。シールトで見つかったゲームは世界のものになりました。ゲーム盤がないために解明は難しいが、コマは4という数が関係していると、データは示しています」

「私たちは、コマといっしょに見つかったサイコロのようなものが、ゲームを左右したと考えます。このゲームが見つかった墓地の出土品から考えて、ゲームの所有者は庶民ではないと思われます」遊具はバトマン博物館に収められていますが、近く展示されるだろうということです。


炭坑事故のため大統領は共和国記念日のレセプションを中止。現地へ向かう

鉱山内に水が出て18人の坑夫が閉じ込められている事故のため、エルドアン大統領は共和国記念日のレセプションを中止し、カラマン県エルメク町の現場に向かう計画です。

 Hurriyet

「われわれは今夜のレセプションを完全に中止する。わが国の価値観と伝統に照らして、事故に関係する家族たちが心を痛めているときに、レセプションを開催することは適切ではないと考えるからだ」と、大統領は記者団に語りました。

大統領は、共和国記念日の祝典が行われる予定だった新築の大統領官邸アクサライで、官僚や外交官、民間各界からの祝辞を受けた直後、祝典中止の発表を行いました。ダウトオール首相が現場エルメネクに向かうと聞いて、エルドアン大統領は自分も今夜、現地に向かうと言いました。

「われわれはまだ希望を失っていない。政府も救出作業を進めている。努力はまだつづいている」とエルドアン大統領。イスタンブル市も、共和国記念日を祝してボスフォラスで打ち上げる予定だった花火を、炭坑災害のために中止すると発表しました。イズミル市はコンサートを、アンタルヤ市は記念日のレセプションを中止しました。


   「ときどきダイアリー」ヘ



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

炭坑の坑道内洪水で、20人が閉じ込められている

2014年10月29日 | 国内
10月28日 28日、中央アナトリアのカラマン県の炭鉱内で水が出て、約20人が坑内に閉じ込められています。事故は正午頃、同県エルメネク地区パムクル村近くの炭鉱で起こりました。

 Hurriyet

レスキュー隊と救急車が現場に配備されています。炭坑の地下に溜まっていた水が坑道に溢れたために事故が起こったと、カラマン県のムラト・コジャ知事がアナドルニュースに語りました。

「事故が起こったとき、40人以上の作業員が坑内にいました。他の作業員は逃げ出せたが、20人が水の出た坑内に残ってしまった」と知事は言いました。「18人から20人の坑夫が閉じ込められています」

「彼らは溺れたかもしれない」
炭坑の当局者シャヒン・ウヤル氏は、「18人が水の出た坑内に閉じ込められています。8人は逃げ出せました」と言いました。「残っている作業員たちは溺れたかもしれない」

「彼らを救出するために、ポンプで水を吸い出しています。地下350メートルに、50メートルの水が溜まっています。酸素マスクは2時間持ちます。逃げ道は2か所ありますが、水は急激に溢れたので、彼らは溺れたかもしれない」と、ウヤル氏は民放NTVに言っています。

タネル・ユルドゥス・エネルギー相とリュトフィ・エルヴァン運輸相が救出作戦を監視するために、アンカラから現地へ向かいました。最大野党・共和人民党(CHP)も現地に代表を送りました。

トルコでは今年5月、西部ソマの炭鉱の坑道内で火事が出て、301人が死亡するという最悪の炭鉱事故が起こっています。


悲劇の町はコバネか、アイン・アルアラブか?

トルコ国境に近いシリアの町、いまイスラム国(ISIS)に包囲されている町の名を、この頁ではトルコの各紙に合わせて「コバネ」と書いてきましたが、日本の報道はアラブ語の「アイン・アルアラブ」を使っています。この町の住人であるクルド人はコバネと言っていますが、一般シリア人はアイン・アルアラブと言っています。同じ町です。

 Hurriyet
 
激しい市街戦で、コバネの町はほとんど廃墟と化した。この写真はHurriyet のファルク・バルクチュ記者が10月27日に撮影。


激しい戦いがつづいているいま、この町の名の語源が論議されています。「この町がクルドのものか、アラブのものかという議論にはかかわりたくないが、実際のところ、アイン・アルアラブ(“アラブの春”というアラビア語)と呼ばれていたのが、コバネに変えられたのだ」とエルドアン大統領は、10月25日、エストニアからアンカラへの帰途、記者団に語りました。
・・・で、コバネの語源は?



「ときどきダイアリー」へ


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする