前回、雪国の人間は雪に慣れているのよ、このくらいの雪はどうってことないかも…と、“北から目線”の余裕綽々の記事を書いたことを反省する事態となりました
またもやの首都圏の積雪量にも驚きましたが
こちらでも
雪、降りました。
たくさん降りました。
いちばん問題なのは、雪がとても重いということ。
近年はこういう湿った大雪がなかったので、雪の重さを忘れていました
一度に大量の雪を掬うと腰にくるので少しずつしか片付けられなくて…いつもの3倍くらいは時間がかかりましたねぇ…
首都圏に積もる雪ってきっとこういう重い雪なのよね
さらさら、きらきらの雪は詩的なため息を誘うけれど、ぼたぼた、びちゃびちゃの雪には、現実しかありません。
そんな大雪のさなか、新聞や郵便や宅配便を届けてくれる方々には、頭が下がりますm(__)m
道路や鉄道、早く復旧するといいですね。
でも除雪作業を急いでの二次災害など起きませんように
雪がはげしくふりつづける
雪の白さをこらえながら
雪はよごれぬものとして
いつまでも白いものとして
空の高みに生まれたのだ
その悲しみをどうふらそう
純白を花びらのようにかさねていって
あとからあとからかさねていって
雪の汚れをかくすのだ
雪の上に雪が
その上から雪が
たとえようのない重さで
音もなくかさなっていく
かさねられていく
かさなっていく
かさねられていく
『雪の日に』より抜粋。《心の四季》所収。
私の好きな詩人、吉野弘さん(1926~2014)の詩です。
吉野弘さんは山形県酒田市のご出身で、雪の激しさ、恐ろしさを身をもってご存じなので、このような詩が生まれたのでしょう。
(上に掲げたのは、合唱曲用のもので、オリジナルは少し違うそうです。)
高校時代、社会人になってからもこの曲を合唱で歌いました。
でも、遥かな‥‥若かった日々のできごと。
今ならば、声は昔より明らかに出ないけれど、もっともっと詩の意味を感じて歌えるのになぁ…