夢うつつ♪つれづれ草子

書いて残しておきたい事が、たくさん出来ました(*^^*)
自分自身のための備忘録なんだけれど…いろいろ書きたいな♪

『頭痛 肩こり 樋口一葉』 in 仙台

2013-09-01 22:15:32 | 宝塚歌劇以外の観劇つれづれ

先週の話になってしまいましたが 仙台で『頭痛 肩こり 樋口一葉』を観てきました

劇中歌として少し歌は入るのですが、ストレートプレイです。
個々にマイクはつけていないので、会場や座席のせいもありますが、役者さんの顔の向きによっては、セリフが聞きとりにくく、最初はちょっとイライラ(-_-#)。そのうちに、耳が状況に慣れたのか、音響をうまく調整してくれたか、気にならなくなって集中できたので、よかったです

こまつ座第100回記念公演
『頭痛 肩こり 樋口一葉』

作‥‥井上ひさし
演出‥‥栗山民也
音楽‥‥宇野誠一郎

出演‥‥小泉今日子・三田和代・熊谷真実・愛華みれ・若村麻由美・深谷美歩 (出演者はこの6人だけです)

明治23年(1890年)、樋口夏子(一葉)19歳から、明治31年(1898年)の彼女の死後2年目まで。毎年の盆の16日の夕方~夜、一葉の家が舞台。

1年ごとに、一葉自身と彼女をとりまく状況の変化を描いているのですが、これが可笑しさを装いながらも、年々哀れで切ないものになっていくのです‥‥
しだいに貧乏になり、借金は嵩んでいきます。
周りの女性たちの状況も、不安定なままで‥‥
そして、最後まで生き残ったのは、一葉の妹の邦子のみ。
明治の世の、女の生きにくさを、まざまざと見せつけられた舞台でした。

ただし、観終わってどんよりと暗い気持ちで帰路についた訳ではなく、かなり悲惨な状況でも、健気に一生懸命に生ききった、一葉や周りの人々に清々しさを覚えたのでした。


一葉役は、小泉今日子さん。きょんきょんのオーラを消し、ちゃんと一葉でした。かなり悲惨な状況で、明治という制度に締め付けられている一葉なのに、舞台がどんよりしなかったのは、小泉今日子さんの個性でしょうか?

一葉の母、多喜は三田和代さん。女はこうあらねば!という当時の常識で、一葉をじんわりと締め付ける。上手い人だと感じました。一葉への無言の圧力があまりに自然すぎて、はたからはなかなか分からない。それだけに一葉は辛かったのだろうな、と。セリフも明瞭でした。

御維新前は2500石のお屋敷のお姫さまで、今はすっかり落ちぶれてしまった、稲葉礦(こう)は、愛華みれさん。多喜が乳母だった縁で、ずっと樋口家に出入りしています。どんなに貧乏になっても大身のお姫さまは、おおらか。(最期はそうも言っていられなくなるのですが‥‥) 10年ぶりくらいに観るタモさんの舞台。すっかり奥さま役が板についていました。そして、タモさんは歌も担当。端正な歌声でした。
一時期、大病を患われて仕事から遠ざかっていましたが、元気なお姿を背景できて、嬉しかったです

その他の女優さんたちも、実力者揃いで、なかなか観ごたえのある、しみじみとした舞台でした。
コメント
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