宙組公演の余韻も冷めやらぬなか、26日に東京宝塚劇場で月組公演(貸切公演)を観てきました
ひたすらきらきらと明るかった大劇場に比べて、東宝はかなり節電中でしたが、舞台は夢の国でした
(まず東京駅が薄暗くて、ちょっとショックでした東京は華やかというイメージしかないのですよ、田舎もんには)
まず、お芝居について感想など。
『バラの国の王子』
役の比重はともかくとして、お話としては、いい話だと思いました。
導入部分から、完全に引き込まれていきました。
タイトルに“王子”と入っていますが、実質的な主役はベルなのかも…
野獣@きりやんが、なかなかちゃんと登場しなくて、けっこう待たされた気がします。
その野獣ですが、きりやんらしい誠実さをとても強く感じる野獣でした。
自分を押さえて、押さえて生きてきた野獣でした。
哀しくて切なくなる野獣でした。
歌はさすがに上手いです。
ベル@蒼乃夕妃ちゃんは、こういう可憐な役も似合っていました
王様@龍真咲くんは、おとぎ話の典型的な悪役が当たってしまいましたね…
ストーリーの性格上、心理的に深く掘り下げる必要がない役なので、かえって難しいかもしれません。(えらそーな事を言ってスミマセン)
虎(家臣)@明日海りおくんは、進行役みたいな役割もあったのですが、暗くなりがちな野獣の話を爽やかに語り、良かったです
王様の家臣アンリ@青樹泉ちゃんは、前回の『ジプシー男爵』と似たような役回りで、もりえちゃんには今回は役不足のような気がします…
いろいろと自分なりの小さなお芝居を入れているのは、よく伝わりました。
いつか、主役とヒロインを巡って張り合う大人な恋敵を演じてほしいのにね…
清き仙女@花瀬みずかさまは永遠に娘役
妹君と子供時代の王子を演じていたのが、最初誰だかわからなくて…
彩星りおんちゃんと、花陽みらちゃんでした
りおんちゃんは、すごく存在感があって、みらちゃんは歌も上手くて可愛かったです。
これでお別れの、そのかちゃんや研ルイスさんに、これといった役がなくて、モブ扱いでしたね
木村信司氏の場合には恒例なこととはいえ、役が少なくて、この作品をわざわざ大劇場でやる必要があるのかなぁ、とちょっと思ってしまいました。
それと、家臣たちが手に持つ動物の頭が、モノトーンで中途半端にリアルで、遠くからだと動物の判別が難しいです。
この辺りを工夫して欲しかったです。
おそらく、18世紀のヨーロッパの寓話を題材にしているので、当時の銅版画の絵のイメージからああいう形になったのかな?…よくわかりません
コーラスはすごく良かったです
小鳥たちのコーラス、家臣たちのコーラス、青年たちのコーラス、とても声が揃っていて、海外ミュージカルやオペレッタを続けて上演してきた月組の財産だなぁ、と思いました