Silver linings

カリフォルニアで子育てとか仕事とか。

ガーッとゴーッと。

2008-04-29 23:56:42 | 日常
IKEAに行った目的は、連休中に予定しているパーティの買い出し。
紙ナプキンやらお皿、テーブルクロス、スプーンなど、同僚たちと4人で買い物ツアー。

9時過ぎから並んでいて、10時の開店と同時に入店。
その時すでに100人ぐらいが並んでいたと思うけど、その人たちはみな一斉に家具のフロアへ。
それを尻目に私たちは消耗品・キッチン用品のフロアへ。
でもそれで正解。そっちのほうは人が少なく、空いていて快適でした。

雑貨屋さんなんて、久しぶり。
もともととっても好きなので、自然と心うきうき&ほくほく。
こういうの見てると新生活始めたくなるねー。


天井高い。気持ちいいなー。スケールがでかい。
ソファがあんなふうに売られてるよ。


紙皿、テーブルクロス、布、キッチンツール、ポット、トレイ、スプーン、などなど、
パーティの消耗品をたっぷり購入。
消耗品だけどそういう所にもきちんと目を配りたい、ということでデザイン重視。


買い物を終えて、IKEAのフードコートでランチを食べながらふと窓の外を見ると、す、すごい人の行列!
入場制限があるようなので、やっぱり朝一で行くのがベストです!

さて、次は尼崎にあるCOSTCO(コストコ)へ!

(おぉー!ロゴからしてアメリカな雰囲気だ。)

コストコは会員制の大型スーパー。
業務用スーパーのようなノリで、
品物の倉庫をそのまま店内にしちゃいました、という感じ。

巨大なショッピングカートを押しながら、いざ店内へ。
ここもまた、天井が高くてだだっ広い。
中に入ったらふわっと、アメリカのスーパーマーケットの匂いがしてきた。
売っているものもとにかく量が多く、巨大、特大サイズばっかり。
そして、外国製品が多くて楽しい!

パーティ用のドリンク(3リットルサイズ!)を大量買い、チップス(袋は5倍ぐらいの大きさ!)、ピクルス(瓶まるごと!)、チーズ各種(かたまり!)などなど、予算と照らし合わせながら買い物終了。


ガーッと行って、ゴーッと買う。
またガーッと行って、ゴーッと買う。
IKEAもCOSTCOも、そんな感じの買い方。

人ごみをかき分けかき分け、
パーティのためになにか素敵なものはないか、
なにか素敵なネタはないかと、
アンテナ高く貼りながら歩いた一日でした。よう歩いた。

流れてく日々

2008-04-28 23:42:57 | 以前のシゴト
4/19(土)
職場では女子大の学生向けワークショップデザインのフィールドワーク1日目。
コンストラクショニズム、教育思想の流れの部分のみ、プレゼンを担当。

4/20(日)
再び吉野へ。
職場の同僚+京大の建築系研究室のみなさんとの勉強会。
5月連休中に吉野でパーティをする予定なので、それの準備ミーティングもかねて。
パーティはアメリカで言うとホームパーティのようなものだが、学生、研究者、企業人など80人ほどが集まる予定。知的な会話、前向きなプランを話し合う出会いの場。出し物がある人は目下進行中の研究ネタのプレゼンテーションやパーティトーク。1人1品の手料理を持って。そのパーティの準備係をしている。そこから学ぶことは多い。

4/21(月)
家にいる時間がなくて、帰ってきてもバタンキューなのでFilipと全然しゃべれない。
お互いにすれ違いだなーと思っていた矢先、月曜の昼間にFilipから携帯が鳴る。私が仕事中の時はかけてくることがないので何かあったのかと思い、ちょっとビルの外へ出てかけ直す。
かけ直してみたら、とってものんきな声。
しかもなんでかけたのか聞いたら彼は「キングコング(映画)」を見ている最中で、そのゴリラが私に似ていた…

たったそれだけを言いたくてかけてきたらしい。

なんじゃそりゃー(怒)!!! しかもキングコングかよ!!!(姫じゃないのかよ...)
月曜の昼間の仕事中にわざわざ伝えることじゃないよー!
ひきつり笑いで「あ、そう」と切ろうとすると、
急に、「あれ、そっちはもう月曜か!ごめんごめん、まだ日曜かと思ってた!」ですって。

時差つきエンキョリに慣れ、はない。

4/22(火)
今週は担当している大学でのプロジェクトで、学生によるこども向けのワークショップ実践第1回目を控えている。ある程度のアジェンダのフォーマットを渡した上で、あとは学生たちがつめていくのだが、開催を間近に控えて学生たちは連日ミーティングと準備に追われているようだった。今年は本当にひとりひとりがしっかりしていて、プロジェクトとして安心して任せられる。意気込みもモチベーションもあるし、スケジュール管理もしっかりしている。議事録などのフォローも欠かさずやってくれている。

ただ、ワークショップは一見するとこどもの活動で楽しそう。教師と違って、行うためになんの資格もない。教師を志望するからには教職をとらなければならない、という第一のハードルがあるが、この世界にはそれがない。楽しそうに見えるから、誰でも入ってきてしまう。ともすれば「誰でもできるじゃん」と捉えられがちなワークショップのデザインに、実はそれなりに流儀があって、文化がある、ということを、どう伝えられるのか。これから7月まで取り組んでいくことになりそう。

4/23(水)
思っていることがなんらかの形で「外に出る」、、、占いにもあったが、今週はどうやらそんな週のよう。
モヤモヤ思っていることをストレートに聞いてみる。誤解も、カンチガイも、いっぺんに解消。1人で勝手に悲観的、、、よくないよくない。

4/24(木)
小学校授業日。
午前中の4時間が授業、お昼過ぎに一度職場へ戻り、雑用。夕方、今度は大学今出川キャンパスで説明会。せっかく行ったのに会場はがらーん(強制参加かと思ってたのに!)。夜また職場に戻り、同僚たちとミーティング。
家→市内(北大路)→オフィス(京都府南端)→市内(今出川)→オフィス(京都府南端)→家(市内)
行ったり来たり、しかもバス&地下鉄での2往復は移動だけでつかれる。

4/25(金)
プロジェクト科目のWS、リハーサル。会場の準備と設営。
ToDoの可視化をうまくすると、いちいち言わなくても自分から動いて仕事を見つけにいく姿勢が見られる。自分から動かないと、達成感なんてないよな。

4/26(土)
学生が行うワークショップ本番。
自分はあまり中に入らずにオブザーブしていたつもりだったけれど、場がうまくまわらない時はなりふりかまわず中に入って介入。それでも「もっと動けたはず」というのが自分に対する正直な感想。せっかく来てもらったこども達にちょっと申し訳ない気持ち。WSは初心者の学生たちが行ったので多少ぎこちない・スムーズにいかないこともあったが、そうならないためにももっと事前にアドバイスできたことがあったのにな、、、と、私の「地ならし」が足らなかったことを反省中。

とはいえ、時間のない学生たちがたった2単位のこの授業のために、よく時間を割いたものだ、と感心する。終わったあとに反省会をしてから、打ち上げとして居酒屋さんへ移動。まだこの科目が始まって2週間しかたっていないが、この2週間でみんなずいぶんと仲良くなったものだなと見ていて思う。帰宅2時半。

4/27(日)
アメリカ西海岸に留学されていた方で、この9月から再び客員研究員として向こうの大学に行く予定という研究者の方に会う。
「東海岸もいいですけど、西海岸もいいですよ」
そうだねー。最近、わたしも西の情報を集めている。
2月にサンフランシスコに行った時に、実はその人もちょうどサンフランシスコを訪れていたことが判明。訪問先もほとんど一緒でかぶっている。世界は狭い。現地に、learning designをテーマとして、日本人の女性で1児の母で院に通う人の話を聞く。勇気わきますね、活動的な人の話を聞くと。

4/28(月)
3月に職場を去ったMさんが久しぶりにセンターに来訪。無事にO大学への就職が決まったらしい。めでたい!

日々がとんとんと流れていく。それは、流されている、かのようにも見える。

・・・どっちだ?

意外と痛い

2008-04-19 00:20:41 | 日常
2日前にポコッとできた口内炎が、かなりひどくなって、とうとう今日はモノが食べられなかった。
鏡で見てみたら、ポコポコッといつのまにかふたつ穴が開いていた。
お腹がすいてるのに、食べると悲痛。しゃべるのも苦痛。
涙が出るほど。それで、流動食系の飲み物に徹した。
口内炎の場所は舌の裏側。こんなとこに初めてできた。
ほんと、イタいなー君たち。

ちょっとしたことなのに、食べる・しゃべるってことができなくて、
食べられないってことは私のなかのかなりの幸福をうばっているし、
しゃべるときにこんなに舌を動かしてたんだーということをすごく実感させられた。

大事だね、ふだん意識しないところも。
舌の裏側をかばうと、口の筋肉がうまく使えなくて、うまくしゃべれない。
頭痛は薬で和らぐけれど、口内炎ってどうしても痛い。
大人なのに涙がにじむほどイタイ。

ケナログぬって寝よーっと。
ビタミンも不足しているのだ、きっと。

安藤さんのガツーン

2008-04-16 23:10:04 | 本/心に残ったコトバ
ちょっと前に東大に新しくできたホールの竣工式で建築家の安藤忠雄さんの講演を聞く機会があった。
「発想力と実行力」、というタイトルだった。

安藤さんは経済的な理由から大学進学を断念。高卒後は、独学で建築を勉強した。学位もないし、失うものは何もないから、とにかく勇気をもってひとつずつ挑戦していけばなにか道が開けてくるのではないか、という気持ちでやっていたという話から始まった。

講演のテーマは、発想したことをどう「実行」するか。

例えば、予算はないがパリのユネスコ本部に平和のために何かシンボルを建てないかと持ちかけられたときのこと。安藤さんがいろいろ概算すると1億5千万円はかかることがわかった。普通はそこであきらめる。ていうか、概算するまでもなく、予感で「無理ー」と片付けるよね。でも安藤さんは、「1人1万円」という寄付を募り、資金を集めたという。
- 平和のためにあなたの1万円、寄付しませんか?
- それでパリに平和塔が建ちますよ。
- 募金してくださった方のお名前は塔に刻まれます。
- パリに自分の名前が刻まれるのは素敵ではないですか。
(こんなことを言われたら私でも募金してしまうかもしれない。)
ということで結局1万7千人の人が募金に協力し、1億7千万円が集まった。パリのユネスコ本部にはこうして「瞑想の空間」という円筒が建てられた。民間からの寄付金だけで。

実行力をもつということはまずはあきらめないことだ、と安藤氏がさらりと言っていたが、そのことが印象に残った。それは一番単純で一番大事なこと。あきらめたことを自覚しないままスルスルと生きている人はたくさんいる(自戒もこめて)。無意識のあきらめが人生の中で日常化している人も。まぁ、現実的でないから、とか、保証がないから、とか、いろいろ大人な理由もあるのだと思うけれど。

それに比べて、絶対に成し遂げたいこと、あきらめたくないことを持っているというのはスリリングなことだし、何より挑戦している感がいい。成否がはっきり出るという意味で。逆に、絶対に失敗しない方法は、何も始めないこと、かな。
何もはじめない、その生き方には夢がない。おもしろみがない。実行力はやっぱり夢を持つことから始まる。エキサイティングな夢じゃなくとも、淡々としたささやかな希望でもいい。
夢や目標を失ったときに、人は老いる、と。よく引用されるサムエルウルマンの詩を、安藤さんも引用していた。

青春とは人生のある期間ではなく、心の持ち方をいう。
青春とは臆病さを退ける勇気
やすきにつく気持ちをふり捨てる冒険心を意味する
ときには、20歳の青年よりも60歳の人に青春がある
年を重ねただけで人は老いない
理想を失うときはじめて老いる

超満員の新しいホールで、立ち見や地べたに座って聞き入っていた東大の学生たちに、優秀であるより、勇敢でありなさい、と話していた。時に激をとばし、適度に笑いをとる、安藤さんって関西人だったのね。

安藤さんの話は、どこかで知っている話、聞いたことのある話だったように思う。だけど、「知っている」からといって自分の身体の中に浸透しているわけじゃない。
夢や希望、青春(!)だなんて、使い古されているし、みんな知っているつもりになっている言葉たちだと思う。
でも、安藤さんの話はすでに知っていることであっても、ガツーンと響くのであった(ということは、知らなかったってコトや)。

3月の終わりのことだけどね。あれからもう3週間ぐらい経ってる…、はや。

空間にどれだけ力があるか

2008-04-16 01:26:32 | 日常
京大桂キャンパス、初訪問。昔、家庭教師していた沓掛のあたり、なつかしい。
今日聞いた「建築とは何か?」を問うのではなく、「建築に何ができるか?」を問え。
同じことを、ワークショップに問いたい。

院生向けの設計演習課題は学びのミュージアム。
「空間という最もパワフルな教育のメディアをとおして、ただ与えられるのではなく、参加し、体験し、つくりあげることをとおして学ぶ、新しいタイプのミュージアムを構想する。それは学ぶことを触発する空間となるはずである。」
んー、おもしろそう。

学びという営みに、空間と、道具と、文脈(仲間も含め)、、、これだけでじゅうぶんだったりして、と思う。学びに作法があるなら、それが空間に内包されているほうが学習環境としてパワフルだ。でもどこまでを空間に埋め込み、どこまでをポータブルなツールやらメディアやらに役目をまわすのか、そのバランスも興味あるなぁー。
生徒が学ばないのは“先生”が悪いから、という風潮とサヨナラするためにも。学び手の責任は学び手自身のもの。教育者は外身を用意することはできるが、中身をつくるのは学習者本人。建築家も外身をつくるが、あとは施主にまかせる。なるほど、ふたつは似ているかも、と思う。

よりよい教え方、教える技術、テクノロジー・オブ・ティーチング、、、それよりも、こどもが自発的に知識構築をするためのよりよい環境をつくることが大切。アート・オブ・ラーニングにどれだけシフトできるか。そーだよねー、そーだよねー、と教育関係の人間のあいだではいつも抽象的なおしゃべりで終わってしまうそのトピック、今回は実際に建築専攻の院生に取り組んでもらう。その具体的なかたちが見られるということで、課題のできあがりが楽しみ。異分野の人と話して通じる部分があったり、取り入れたい考え方があったり、まったく知らない世界を見せてもらったり、、、architectとは、ハコもつくるが、その背景に知的な観念の組み立てをする人のこと、なのだそうだ。今日は知的におもしろかった。

同行させていただいた先生に、感謝。

ハイテク+ローテク

2008-04-13 19:36:40 | エンキョリ
Skypeは例のごとくつなぎっぱなし。
今朝、Filipと話している途中、彼は用事があって別の部屋に行き画面から消えた。

私も昼から出かける予定だったので、身支度をしたくてシャワーを浴びようと思った。
その間にパソコンの前に戻ってくる彼のことを考えて、
Skypeのカメラの前に「SHOWER」とメッセージを書き置きしておいた。


40分後、身支度を終え、出かける時間だったのでバタバタとしながらふいっと画面をのぞくと、
今度は彼からのメッセージで「MOVIE」と書いてあった。

(...映画を観に行ってしまったらしい。)


こう仕返されるとは思わなかったので朝からぷっと笑った。

日々

2008-04-13 09:38:11 | 日常
4/7(月)
雨。心斎橋、Cassinaカフェにて打ち合わせ。あのカフェ、静かで打ち合わせに向いてる。
夜、送別会も含め、仕事仲間の3人で北浜のPonte Veccioにてゴージャスにイタリアン。

興味は同じだけど進むべき道がバラバラ。
2年後、3年後、お互いどこにいるだろうね?なんて話で盛り上がる。
10年後こうなっていたい、そのために今日何する?みたいな。
これから先も、たまに思い出したい、印象的な夜となりました。

4/8(火)
やすみ。再び心斎橋、東急ハンズでいろいろ購入。次の日も送別会だ。
「ファンキー・フラ」購入。

職場を代表しての、Mさんへのお別れプレゼントはダイエットグッズ。(…ごめーん)
久々に行ったハンズはおもしろい。ハンズに住みたい。

4/9(水)
雨。1日研修会、東京メンバーも含めての全体会議。夜は送別会。
何度も送別会をしてきたMさんとは今日で本当にお別れ。これから1人でどうやっていこう。

この日またドジなことを。
深夜1時過ぎに家にたどりつき、家の前でカギを職場に忘れてきたことに気づく。
「家に着いたけど入れなーい!!」
こういうとき1人暮らしってイヤ。オフィスに取りにいったら往復2時間かかる…。そんな気力もなく、家の近所のビジネスホテルに泊まる。・・・何やってんだか。

4/10(木)
雨。研修会2日目。同じ服で出勤してるのを職場のパーカーを着込んでカモフラージュ(笑)。

自己開示を要求する研修という名のワークショップが最近多い。
最初の活動は、
「こども時代に自分が好きだったこと、現在自分が幸せだと思うこと、将来こうなりたいと思うこと」
この3つをテーマにコラージュをつくってください、という指示。
雑誌や身のまわりの素材などなんでも切りとって、紙の上に貼付ける、ということを期待されている。(貼付けたらそれをみんなの前で説明することが求められるんだろうなーと薄々わかるじゃない?)
外から講師がやってきて、はいやってくださーい、というその「いきなり感」に違和感。

それって自分を語ることだから、自分が心を開いた時でないと、やりたくないこと。じゃない??
だけどまわりのみなさんはさっささっさと手を動かす。
心理的な内面とか、自分について、とか、そういう矢印が内側に向いちゃうような活動は、
「沈黙でいる権利」
「イヤだったらやらなくていい権利」
そこの保障があるのとないのとでは全然感じ方が違う。信頼できるファシリテータやカウンセラーがいるわけでもないし。
私はひねくれてるのかなー。

なにがねらいなのかよく分からず。

4/11(金)
午前中、小学校打ち合わせ。今年お世話になる小学校の先生からは学ぶことが多そう。午後、大学での今年度初のプロジェクト科目授業。今年は学生8名。去年このプロジェクト科目をとった子がTAとなってくれていて助かっている。初日なのでオリエンテーションで終わる。

4/12(土)
昨日の学生を連れて職場の案内。ワークショップとは?ファシリテータとは?を伝えるファシリテータ研修会へ参加してもらう。
夜、学生メンバーと初めてともにごはんを食べる。雰囲気まだちょっとかたい。
同じ学生でもプロジェクト慣れしている子とそうでない子がいる。どんなチームになることやら。うまく自分たちどうしで学びあってほしい。ともに考える、ともに食べる、ともに過ごす。情報共有しながら分業する、お互いを信じる、そんな仲間こそ財産。
…であってほしい。

4/13(日)
やっと日曜日ー。
電話で起きた。
お昼から大学の先生や仕事仲間と勉強会。

桜日和

2008-04-07 23:32:48 | 京都
やっと愛でることができた。京都の桜。

きのうの日曜日、大学時代の友達と市内をお散歩。
特にめあての場所があったわけではないが、一日じゅう本当によいお天気で、
最高に幸せな休日だった。

陽気に誘われるままに、北山通りの橋から鴨川沿いを歩く。
なにもかもがキラキラして見える。

ピクニックしてるカップル、サイクリングの大学生、花見でお酒飲んでいる人たち、家族、
お日さまのした、溶けそうなぐらい幸せな光景だ。

ちょっと移動して、哲学の道まで。
哲学の道の桜並木に圧倒された。みごと!目に入るものすべて桜!いまが満開!


はらはらと舞う桜ふぶきも風情があっていい。それに何より水がきれい。
やっぱり京都は水の都。
透きとおった水面に花を映してどこまでも連なる桜たち、
はぁ~~~、何度感嘆の声をもらしたことか。

桜は老桜が美しいなぁとはたと気づく。
アメリカでも桜はたくさん見たが、幹の色が違う。
京都の桜は樹齢を重ねた老桜。

幹にこけ蒸し、ひび割れ、地面にでこぼこのうねりをつけるほど、しっかり根を張って生きる。
それでもなお淡いピンク色の花をつける老桜。すてき。
そんなおばあちゃんになりたい。

ときどき、こんな新米もいる。

「へい!おいら、まだツルツルの新人でっせ!」
…きみの500年後が楽しみだね。

久々にあった友と話していたとき、「生きがい」なんて言葉を口にする。
自分ではさらっと言ったつもりだったけれど、しばらく経ってからその言葉にどきっとした、と言われた。
ふと考えるよね、誰だって。人生、みんな始まりがあって終わりがあるのだもの。
自分の生命がなくなるとき、あの世には何も持っていけない。(→と、吉野のお坊さんに言われた)
富も、お金も、地位も、そんなもの持っていける人は1人もいない。
自分はなんのために生きているんだろーって、時々ふと、立ち止まって考える。
するすると流れゆく日々、私これでいいのか?って思うんだろうね。


帰宅途中の路地にて。角を曲がると決まって見える風景。
京都で見る夕日はいつも、電線越し。でもこの光景がとても好きだ!

春の吉野散策

2008-04-06 23:05:01 | 日常
きのうの土曜日、同僚たちと世界遺産でもある奈良県の吉野へ行きました。
3万本の桜、、、はまだまだ咲いておらず、下千本、中千本、上千本、奥千本というふうに山の高さによって呼び名が違うのだけど、この週末は下千本(一番低いところ)が見頃。
これから徐々に咲き上がり、来週末から再来週ぐらいがピークだそうです。

ということで、早春の吉野。
まとまった桜は見られなかったのですが、、、

ところどころに目を見はるような美しい桜、
たくさん見てきました。



そして、美味しいものいっぱい食べました!
吉野界隈は出店がたくさん。
焼きタケノコ、おでん、ぬれせんべい、、、食べ歩きしながらブーラブラ。

ここも美味しい!とすすめられたのが萬松堂さん。店先をのぞくと草餅づくりの真っ最中。

出来たてを買ってみました。・・・おいしー!! おいしー!! 
春のよもぎの香り、上品なこしあんは甘さ控えめ、絶品です。

つぎ。
お昼ごはんは、柿の葉寿司。吉野名物です。
柿の葉寿司なら「ひょうたろう」さん。

鯖に油がのっててツルッと食べられます。何個でもパクパクいけそう!

食後のデザートは吉野くず。
吉野はくずが有名なんですね。

横矢芳泉堂さんのくずきりはすごくコシがあって、おいしいです。

また食べ物レポートかよ、、、となってしまうので(笑)、
お寺のレポートもしっかり。

金峯山寺 蔵王堂へ。日本で奈良の東大寺に次ぐ2番目に大きな木造建築寺院。

金剛蔵王権現さまは、3体。これはもうめずらしい形相をしています。
秘仏なのでふだんは公開されておらず、この日も重い幕で閉ざされており、拝むことはできませんでした。
でも、ポスターなどで見たのだけど、すごいです!

だって目がかっと開いていて、怒りの形相なのです。そして肌が青い。
あんなの見たことないよー!

忿怒(ふんぬ)と呼ばれるそうですが。
権現とはそもそも「権(かり)の姿で現れた神仏」で、見た目が怒りの形相はしていても、
実は私たちの過去世・現在世・未来世の三世にわたって救済してくださる三尊なのだそうです。

特別な時期にご開帳され、拝めるそうですが、、、
次にあの幕が開くのはいつなのでしょう(去年あったばかりなんだって!)。

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ここの住職さんにいろいろ質問しながら、歴史の話を聞きました。
吉野といえば、後醍醐天皇が開いた南朝のあった場所。

南朝とこの蔵王堂の関わりについて色々聞きました。以下、おはなし。

後醍醐天皇が隠岐に流された後、その息子護良親王はここ蔵王堂を本陣とし、幕府の大軍を相手に奮戦しました。しかし多勢無勢、形勢は徐々に不利になり、、、
7日7夜戦いつづけ、とうとう自分の最期を覚悟した親王は、最期に仲間を集めここで酒宴を催したのだそうです。

その酒盛の場所が「ほら、あの4本桜のところですわ」なんて指を指して教えてもらえるので、
よけいに実感がわきます。その時の様子を屏風に描いたものも見せて頂きました。

ドラマだねー。
敵に追われて自害を覚悟しての酒盛りって。
護良親王まだ25歳でそんな覚悟って、、、。すごいね。

しかしその続きがあるのですが、

その酒盛の最中に、村上義光という武士が、親王の身代わりを申し出たのだそうです。
村上は親王の着ている鎧兜を自分につけさせてくれ、と頼むのです。
「身代わり となって敵をあざむき、戦っているすきに親王はひとまず吉野を落ちのびて、再起をはかって ください」
というのが彼の願いでした。

敵はもう間もなくこの陣地を攻め落としにやってきます。そのとき、親王になりすました村上は蔵王堂の二天門によじ上り、敵の大軍が見ている前で切腹。介錯後の彼の首が転げ落ちるのを敵が拾いにいく間、親王は吉野を抜け出したのだそうです。

いやはやー、壮絶。
そんな歴史を口頭で語ってくれる住職さんにも感謝。

別のお坊さんは参拝客向けにお話をしてくれました。
「ちょっとお話がありますのでお時間のある方は、、、」と声をかけると、
観光客のみなさんがずずずっと畳の上に集まってきてみなさん正座をして待つ。
いいね、そういう文化。
静かな時間が流れていました。
いまの慌ただしい世の中、お坊さんのお話を聞くっていうのは、
ほんのり心が癒される時間なのかも。