Silver linings

カリフォルニアで子育てとか仕事とか。

新しいミュージアムにも行った

2009-02-05 21:49:13 | エンキョリ
(ふたたびアメリカふりかえり日記ね)

バークレーで朝ごはんを食べた金曜日、橋を渡ってサンフランシスコへ。噂にきいていた新しいミュージアムへ行きたかったのだ。構想から10年、総工費は500億円、イタリアの建築家レンゾ・ピアノ設計により、昨年ようやくリニューアルオープンとなったCalifornia Academy of Science。ここは、自然科学博物館と水族館とプラネタリウムとが1つになったミュージアム(ミュージアム自体は昔から続いている)。


建築デザインは「サステナビリティ」がキーワード。遠くからみると、小山がぽこぽこっとふくらんでいる。Living Roof「生きている屋根」と名づけられた屋根は、緑の大地を持ち上げ、その下に建築を抱え持っているかのようにみえる。風景にとけこんだ佇まい、、、というにはあまりにも大きくて迫力がありすぎるのだけど、それよりはるかに広大なゴールデンゲートパークがこの真新しいミュージアムをやさしく包み込んでいるよう。

このミュージアム、建物の材料95パーセントはリニューアルする前の古い建物のリサイクル材料が使われていたり、ソーラーパネルだったり。屋根がこうして土と草で覆われているのも、断熱効果をはかるため、とか。いわゆるサステイナブル・デザインなのだって。


水族館はとっても充実していた。フィリピンの海、カリフォルニアの海、深海など、海の種類もたくさん。巨大水槽の前に座って、1日中ぼーっと魚達を眺めていたい。キラキラとここにも光が差し込んで、きれい。


日常生活の中ではぜーったいに出会わない生物たち、なわけですよ。純粋に、「え、あなた生命なの?」ってつっこみたくなるような奇妙なものもたくさんいる。自分とは遠い遠い海の生き物には、やっぱりこうしてこちらから出会いにいかなければね、と思った。おもしろい、ほんと。


世界最大級のデジタル映像によるプラネタリウム。ドーム全体がスクリーンになっていて、ものすごい迫力。ショーの前のプレゼンテーションは、球全体を包み込み1つにする素晴らしいトークだった。となりに座っていた彼が、"He is a good presenter." と感心したようにつぶやく。よいプレゼンターかどうか、人はそういうところをきちんと見てる。アメリカはエンターテイメントの国だなぁと実感。


ミュージアムの中にはプラネタリウムの他に巨大なドームがもう1つあって、それは熱帯雨林。中に入ると、もわっとする。木も植物も、湿度と温度を調整されてそこで生きている。ドームはゆるやかなサイドウォークで上へ散策できるようになっていて、ボルネオ、マダガスカル、コスタリカ、そしてアマゾン、というふうに4層に分かれている。蝶だけはその4層を自由にひらひらと飛んでいたけれど。


興味関心を引くものが多すぎて、あっちを見て、こっちを見て、というふうに忙しい。でも、おもしろかった!!こういう施設が街にあるっていい。しかも近くにエクスプロラトリアムもある。深く熟考するための図書館、驚きと発見のためのミュージアム、ものづくりと実験のための工房。+キッチン。昔デューイが考えたように、そういう要素で学校が成り立っていたらいいのに。でもそれが近所にぜんぶそろっていたら、それだけでそこは素晴らしい学習環境になるね。サンフランシスコはいい街だ。

このミュージアムを思い出すとき、そこにあふれていた「光」のことも印象的。ガラス張りの建物で、天井が完全に覆われていなくて、ほどよい光がそこかしこからさしこんでいた。人ごみでごった返していたけれど、吹き抜けの空間、ガラスの建物、中にいるのに外みたいな開放感があって気持ちよかったな。もう一度じっくりいきたいな、このミュージアム。今度は教育学的な視点でもうちょっと冷静に見てみたい。入場料は$24と高め(?)ですが。でもあのクオリティの水族館、プラネタリウム、熱帯雨林で1日じーっくり楽しめるから、いいかな。

Bette's Buttermilk Pancakes

2009-01-30 05:48:10 | エンキョリ
バークレーに着いた翌朝のこと。
Bette's Oceanview Dinerへ行きました。
朝の6時から開いているブレックファスト屋さん。


バターミルクパンケーキ。
アメリカのパンケーキは、ちょっと人を幸せにするエッセンスが入っていると思う。日本のと違う。想像以上にふかふかしていて、一口目から全部吸い込めそうなくらい(ていうか、飲めそうなくらい柔らかい。笑)しっとりしてるのだ。生地は日本のよりちょっぴり塩味がきいている。

週に1度は食べたいなぁ。本当においしいです。
そして、カフェラテもオーダーの定番。

外で朝ごはんを食べたのはこの日だけで、あとは家で。
でも「旅先での朝食」って、なんだか心うきうきしてくるのです。もともと「朝食」が1日のごはんの中でコンセプトとしては一番好き、というのもあるし、しかも旅先となると、場所自体が新しく、なんだか「今日1日なにが始まるんだろう!」っていう気持ちがよりいっそう強まるのです。店内にはバークレーの独特な活気。店員さんの愛想もいいし、シェフもマスターもてきぱきと動く。
あ、このお店好きだなぁ。

どんな状況にあっても、「好き」なことを増やしていこう、と思うのだった。

The Pancake Handbook: Specialties from Bette's Oceanview Diner


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つかの間、サンフランシスコ

2009-01-29 05:55:59 | エンキョリ
1/22、関空発サンフランシスコ行き、木曜夕方便のUA886(ユナイテッド航空)。
今回のスケジュールは、金、土、日、月、の4日間を向こうで過ごし、火曜朝には現地を出て、水曜夕方に関空に戻るという旅程。この3年半の間、頻繁に出入国をくり返しているために、ここ何回かの渡米では空港のイミグレーション(入国審査)を別室送り抜きに通過できるかどうかも怪しくなってきている(苦笑)。
昨夜無事に帰ってきたのだけど、時差ぼけで午前4時に目が覚めてしまった。

なにはともあれ、5度目のサンフランシスコ&バークレー!
あちこち観光する気分でもないし、なんだかただゆっくりしたかった。予定もなく目当てもなく街を散歩し、新しい通りを覚えたり、買い物をしたり。そんなexploring(探索)が今回もっともしたかったこと。

Ferry Building Market Place内にある、オーガニックのチーズ屋さん。
看板のかわいいCowgirl Creameryへ。


チーズに詳しくないので「うーん」と考えていると、店頭でいろいろ味見をさせてくれる。
やっぱり生まれたての新鮮フレッシュチーズが大好き。熟成させたチーズ(左写真)ではなく、フレッシュなリコッタとカッテージ(右写真)を購入。熟成チーズのほう、もうちょっと詳しくなりたいなぁと思う。


チーズ屋さんのとなりに、このパン屋さん。つい買ってしまう。
さっき買ったチーズと食べよう、ってことで白いミルクパンを購入。

次の写真はここで食べたクラムチャウダー。サンフランシスコ名物。
これは本当においしかった!感動しました。今まで食べていたドロドロのクラムチャウダーとは違い、スープがサラサラしていて、あさりが大きくて新鮮ジューシー。パンは好きなだけ食べられて$14、思いがけず素敵なランチにめぐりあえて嬉しい。

今回、4.5日の滞在で半分はサンフランシスコへ出かけ、半分はバークレーに居ました。
どちらも大好きな街。サンフランシスコはアメリカ的美しい街だと思う。昼間は、吸い込まれそうな空の青さと海。海からの風も。特に私が好きなのは、夕日が沈む頃。坂道と街灯とビル群をたそがれ藍色の空のグラデーションの下に見ること。ふと気がつけば、それまで味気ないコンクリートの固まりにしか見えなかったビル群のひと部屋ひと部屋に灯りが灯り始めて、急に街がつやっぽくきらきらと活きてくるような感じがする。でも、そんなトワイライトな街なか帰路を急ぐ人達を見ていると、なんだか急にさみしくなってくるんだけどね。

天気はよかったけど気温は低かったサンフランシスコ。
知っている街が増えていくのは、たのしい。

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日本に帰ってから、無性におにぎりが食べたかったのでつくった。
梅干しと、しその葉と、じゃこ。日の菜のお漬け物を添えて。
おいしいよー。

ハイテク+ローテク

2008-04-13 19:36:40 | エンキョリ
Skypeは例のごとくつなぎっぱなし。
今朝、Filipと話している途中、彼は用事があって別の部屋に行き画面から消えた。

私も昼から出かける予定だったので、身支度をしたくてシャワーを浴びようと思った。
その間にパソコンの前に戻ってくる彼のことを考えて、
Skypeのカメラの前に「SHOWER」とメッセージを書き置きしておいた。


40分後、身支度を終え、出かける時間だったのでバタバタとしながらふいっと画面をのぞくと、
今度は彼からのメッセージで「MOVIE」と書いてあった。

(...映画を観に行ってしまったらしい。)


こう仕返されるとは思わなかったので朝からぷっと笑った。

他愛もない

2008-03-26 00:53:56 | エンキョリ
夢を見た。

午前中にニューヨークで彼と遊んでいて、午後からの京都の仕事の打ち合わせをすっぽかす、という夢だった。
仕事の約束をすっぽかしてから気がついて真っ青になるところで目が覚めた。
(ま、物理的な距離を考えたら不可能な話なんだけど。夢ですから。)
起きてからすぐこういう夢を見た、とfilipに話したら、彼が笑いながら言った。

Good that you're not mad at me.
(よかった、怒られなくて)

Mad? Why?
(怒る?なんで?)

I don't know. You're always mad at me with what I've done in your dream.
(知らないよ、なんかいつも僕が夢の中でしたことについて怒ってたじゃん。)

・・・

あったあった、そういうこと。笑。
昔よく見た彼の夢は、なぜかたいてい彼が悪者で、私が裏切られたり辛い目にあわされる、という筋書きが多かった。

そんなとき、
「チョット、あなたひどいわね!」とか
「よくそんなことできたわね!」とか、
夢の中でみたことをなんだか現実であるかのように捉えて、現実の彼を責めたりしたものです。笑。

(夢だろー!)

もちろん夢ってわかってるのですが、起きたばかりのときって、なんだか生々しく覚えてたりするでしょう?

(だから夢だってー!)

彼からしたら迷惑な話。
なんで夢の中のことでいきなり怒られなきゃいけないんだ?って。
そういうわけで、I had a bad dream...で私が不機嫌そうな顔して起きてきた朝は、要注意なんだそうです。

…ってしょーもない日記やー。でもこんなことも書かなければ忘れちゃうものね。
日々のなかの他愛もない話、なんのオチもない話が今の私にとって本当の日々。

さて明日は東京です。寝まつ。

アメリカの匂い

2008-01-12 09:08:36 | エンキョリ
今日、スーツケースの中に残っていた衣類を取り出したら、
向こうで洗濯をしたシャツから、ふわっと、あの匂いがした。
アメリカの洗剤の匂い。

ふふふ。一瞬で記憶がふっとよみがえったよ。
今もまだ、鼻の奥に残るいろんな匂い。


アメリカのスーパーマーケットの匂い。


ワシントンDCのミュージアムの匂い。


バージニアの丘のひかり。キャンパスの空気。


オーブンでパンが焼ける匂い。

聞こえる音。
座るとミシッと音がしたキッチンの古イス。
静かにしめようと思うとよけいに鳴ったギィーッというドアの音。
はげちゃびんの冬枯れの木が並んだ、カフェまでの道。
(歩いていける範囲にカフェしかなかったな…)

12/30にバージニアのブラックスバーグについてからは、
日中はいつもお留守番でした。(喜んで留守番していたわけだけど。)
彼を待つ間、ブラックスバーグというなじみのない土地で足もなく、
ただ抜けるような青い空とか、ときおり吹雪いて舞った白い雪とか見ながら、
散歩や料理や洗濯など。

夕食の献立も、あれだけのんびり考えられたらいいよなぁ。
なんだかすでにあのゆっくり感がなつかしいや。

無事に

2008-01-09 04:16:30 | エンキョリ
航空券の都合上、4日に彼と離れて、
1人でニューヨークへ移動し、6日にJFK空港から日本へ帰ってきました。7日着。

元気です。
ただいま時差ぼけのまっただなか(また3時に起きてしまいました)。
仕事はすでに始まっています。

旅のリフレクション、もう少し落ち着いてからにします。
ひとまず、とても充実した再会だったと記しておきます。
特別なことはなにもないけれど、日常をわけあうことができてよかったと思います。

彼はいま就職活動と、ようやく博士号を取るための最終段階にいました。
留学生である彼がアメリカで就職するということは大変なこと。西へ行くのか東へ行くのか、はたまた、アメリカを出て行くのか、国へ帰るのか、まだ決めておらず。

でも希望はあります。
この時期に、それを一緒に考えることができてよかった。
日々がんばっている姿を見ることができてなにより嬉しかったし。
少なくとも去年より、はっきり見えてきたものがあります。希望的側面もそうだし、難しさや政治的な現実も。

言葉にならない気持ちを抱えて数年、
今年はそういうことも少しづつ、整理しながら書いていければいいなと、思います。

変わりなく

2008-01-03 07:15:11 | エンキョリ
※12月31日のブログ「DCの夜は更けて」のポスト、テキストだけでしたが写真を付けたしました。(でも携帯からだと写真は見られません...>母上)

Filipはとても忙しそうだ。大晦日も、元日も、そして今日も。
オフィスへちょこっと遊びに行ってもジャマになっている感が否めず。。
うーん、ジャマせんとこう。

この間のジンジャーマンクッキングのレポートを書きまーす。

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まず、ジンジャーマンの型がなかったので、厚紙や厚いホイール地を切って、
思いどおりのジンジャーマンの型・シルエットを作るところから!(そこからかい、ビックリされた)

市販のジンジャーマンの型はたくさん売っておりますが、
時間もあるし、自分でつくりたくなったのです。
よくあるアルミの特大プレートをテープ状に切り、
それを曲げて、ホチキスで止めて、オリジナルのジンジャーマン誕生!

アルミのプレートに線を引いて、ちゃんとテープ状に切り出す作業はちょっと根気がいります。固いので。
でも、無計画にしたり、目分量でてきとうに切るのではなく、線を引くって大事だなって改めて思います。

ちなみに、Filipは忙しそうであったが、
つくってみたくなったらしく、少し手を出すが結局やりとげず(左)。

途中で飽きて断念。(ポイっ)
かわいそうに…Filip作のジンジャーマン、できそこないにて捨てられる運命に。
(第一、あんなに高くしなくてもいいのに。どんだけ分厚い生地をくり抜くつもりー)
私のつくったジンジャーマンは右側に大と小、2人います。こうしてならべて写真とってたら笑われました。


型をつくるのは断念したけど、生地をこね、お遊びで1体のジンジャーマンをつくる彼。


一方、私はどんどん型を抜いて、いっぱいつくりました。
これ、たのしいではないか!命を吹き込むまえのジンジャー予備群がわんさかできた。

オーブンにならべて焼き上がるのを待ちました。
大晦日に携帯からブログをアップしたのはこの時です(最近の携帯、海外でも使えるようになってホントウに便利です)。
でもこんなふうに夜に急に思い立って、ありものでお菓子づくりを始めること、実家で暮らしていた高校生の頃はよくあったなぁ。久しぶりにその気持ちを思い出しました。何かが焼き上がるのを待つ気持ちって本当にたのしいもの。京都の1人暮らしの家には大きなオーブンがないので、こんなことはしばらく忘れていました。焼き上がるまえに部屋に立ちこめる香ばしい匂いや、オーブンの灯り、キッチンとリビングがじんわりあたたかくなる感じ、何より手をつかってこねたものが形になってでき上がってくるというワクワク感がすごく楽しい。
お菓子づくりって、お菓子そのものじゃなくて、そのプロセスのほうが喜びが大きいのかもなぁ。


できたでー。さぁー、みんな集合!
すでにお見せしましたが、この日生まれたジンジャーマンたちです。真ん中のダンスしてる子がいちばんキュートよ。ダイナソーもいるよ。
自分でつくったものってどうしてこう人に見せたくなるのでしょうね。

たのしかったなぁ。
一緒に何かをつくったり、そのプロセスでいろんなことを発見する喜びが、
新しい年を連れてきたのでした。

おまけ.

Filipがジンジャーマンの顔をかいてます。
なんでそんな無表情な子にしちゃうんだ・・・。

できたよ

2008-01-02 02:16:54 | エンキョリ
あけましておめでとうございます!

(昨日のつづき)
ジンジャーマン達大勢できたよー

こっちは全然お正月らしくなく、朝ごはんにクロワッサンを焼いているぐらい(オーブン大活躍)。

これといっていつもと変わらない一日。
でも、
「元旦の朝、晴れて風なし」、心地よい日です。