Silver linings

カリフォルニアで子育てとか仕事とか。

理由を求める。 1/30 (日)

2005-01-31 11:24:50 | リュウガクジダイ
今日読んでいた文献から。

Many times in the past when an adult said, "jump," the child would say, "how high?" Now when an adult says, "jump," the child says, "why?" The child moved from acceptance to antagonism. (D. Dinkmeyer)

(意訳:昔の子どもは大人が「ジャンプ!」と言ったら「どのくらい高く?」と言ったものだ。今どきは大人が「ジャンプ!」と言えば子どもは「なんで?」と言う。子どもは受容から敵意へと変化している。)

antagonism(敵意)とは言い過ぎだけど。
これを読んで教師だった頃を思い出した。

勉強してください。  「どうして?」
茶髪にしてはいけません。  「どうして?」
ピアスは禁止です。  「どうして?」

ホント、たくさんの「どうして?」「なんで?」が学校に溢れてた。(本音を言えば、「めんどうくさいなぁ教師って。」なんだけど。)

でも。
「どうして?」が出てこない子より、「どうして?」「なんで?」が次々と出てくる子のほうが好きだなぁ。

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ルームメイトがChicken soup for the soul!と言って、チキンスープをごちそうしてくれた(夜の10時過ぎに・・・)。炊飯器で2時間ぐらい煮て作ったスープなんだとか。でもチキンがまるごと煮込んであっておいしかった!

無事、パソコンも戻ってきたので、書き溜めていたインディメモ(2)(3)をアップ↓

インディメモ(3) 1/29 (土)

2005-01-30 14:06:45 | リュウガクジダイ
■FLOW
時間割にFLOWと記されたこの授業は、Mihaly Csikszentmihalyiの理論を基にしている。彼は、人間が何かに熱中する時間をFlow Experienceと名付け、その間は周りのことや時間の感覚を忘れ、喜びと、集中力と、自信と、統制感覚(すべてが自分のコントロール下にあると感じる)に満ちているのだという。

そのFLOWという50分の授業を最初から最後まで見せてもらった。小学校低学年のクラスだ。

フロールームには、ありとあらゆる種類のおもちゃ、人形、コンピュータゲーム、楽器がたくさん。どんな授業なんだろう?ワクワクしていた私の期待を裏切るように、教室に集まった12人の子ども達は最初にちょこっと先生のお話を聞いた後、各々パーっと散らばって遊び始める。それぞれが勝手に遊んでいる。

50分間ずーーーーーーっとそんな感じ。

先生は何をしているかと言えば、ただ子ども達が遊んでいる様子を眺めている。特別なインストラクションはない。なんだ???この授業。

しかし私は途中で気がつく。「あぁ、そうか。これこそフロー!」と。

だって子ども達、みんな超・真剣に遊んでる。
しかも、おもちゃはGardnerのMultiple Intelligencesのカテゴリーに分けられている。例えばレゴはSpatialとか、楽器はMusical、指人形はLinguisticsというふうに。最初のうちは私の存在を気にしていた子も、途中からレゴに夢中。私は子ども達に交じって床に座っていたけれど、私の前の子も隣の子も、積み木や、人形劇(おままごとに近かった)に夢中で、私の存在はいい意味で完全に無視!

50分の終わりに近づくと、先生が声をかける。なかなかやめられない子もいるが、お行儀もよくて、使ったものを全て自分で元通りにし、最後に先生の前に全員が集まる。

「今日はどんな“知性”を使った?」の先生の問いに対し、
「今日僕はレゴをやったからSpatialだよ。」
「私はLinguisticsだったわ。」
と子ども達が返す。どの遊びがどの知性に関わっているかというGardnerの理論が5~6歳の子ども達に浸透している。
「今日遊んでいる時は周りのことをいっさい考えないで集中できた?」と先生が尋ねると、
子ども達は指を立てて見せる。集中できた度合いによって、1~5本の指を見せて答える。ほとんどの子が5で、4がちらほら。

先生は毎時間、どの子どもがどのおもちゃで遊んだか、様子はどうだったか、誰と一緒に遊んだか、と専用のノートに記す。その情報を、Podsクラスの選択に役立てたり、単純にどの子にどの知性が発達しているかを見極めるのに使う。一心不乱に物事に集中する時間(フローな状態)を持たせることが大事なんだとおっしゃっていて、それを知性につなげるのだと話してくれた。

Mihaly CsikszentmihalyiとHoward Gardnerの理論を現場でうまく組み合わせている。おもしろい学校だ。

インディメモ(2) 1/28 (金)

2005-01-29 11:49:42 | リュウガクジダイ
今月の13日に行ったインディアナ州にあるKey Learning Communityでのメモを載せておきます。公立学校ながらユニークな教育方針をとっており、教育心理学の知見がふんだんに取り入れられた学校として有名です。

■Pods
ここKey Schoolでは小学校から高校までPodsというクラスがあり、Gardnerの理論に基づいて様々な内容のクラスが提供されている。18種類あるPodsは、科学、音楽、手話、作文、メディア、漫画、ダンス、世界情勢、異文化…多岐に渡る。子ども達は、親や教師と相談しつつ、自分の得意、不得意あるいは興味によって、どのPodを取るか決める。

小学生なら週に4回、ランチの後の50分授業(昔、日本であった必修クラブの域を超えている)。この時間は学年ごとに分けられていないので、歳の近い生徒達が一緒に授業を受ける。私が見に行ったのはScience WizardsというPod。自然科学、化学、生物などを学ぶ。

どのPodsも少人数。この日は10人ぐらいが輪になって座り、先生を2人交えてTsunami(津波)の話から始まり、人体模型を解体して脳の仕組みを勉強したり。5~6歳の子が「海の中で地震が起きるとそれが津波になるんだよ!」とか「私達が手を動かしたり歩いたりするのは脳が伝令を送ってるからなのよ」など。私ちっちゃい時そんなこと知ってたかな???

その他、ボートを作るPod(これがまた本格的な木のボートなのね、イカダじゃなくて)、表現力を養うPodなど見てまわった。ちょっと興味のあったProblem solving skills(問題解決能力)を養うというPodは、担当の先生がちょうどお休みで見られなかった。

とにかくその時間は多種多様なテーマで授業が展開されている。子ども達は内的動機(Intrinsic motivation)を持って授業に参加しているのがわかる。

学校は子ども達の知性を耕し発掘していく場。劣等感を植え付ける以上に、「あ、自分にはこれができるんだ」という経験をいっぱいしてもらう。そういう考え方には賛成だ。

■Self esteemとSelf efficacy
当然ながら、幼稚園からこのような教育機関で育てられると、生徒のSelf-esteem(自尊心)とSelf-efficacy(自己効力感)はかなり安定して確立している。そこにGardnerの理論が入り、子ども達は自分がどの知性に秀でているか自分で把握している。

小学校4年生の男の子が、「僕の長所は、空間的知性と論理的・数学的知性に長けていることなんだ。でも先生からは、人間関係的知性が弱いって言われるからそこを伸ばしたいと思っているんだ。」と堂々と答えている姿を目の当たりにすると、「はぁ、そうですか」としか言いようがない。ちょっとビックリしてしまった。

自分がどの分野の何に長けているのか知ることがSelf efficacyにつながる。自己肯定感にもつながる。精神衛生上はとても良いこと。

余談だけれど、先のOECDの学力到達度調査(PISA2003)の結果でひとつ笑ってしまったのは、日本や韓国の生徒は成績の良し悪しに関わらずこのSelf efficacyが弱い。それに比べて、アメリカの生徒はこれが強い。出来の良し悪しにかかわらずいつでも自信満々なのはアメリカ人らしい(笑)。

なぜか 1/27 (木)

2005-01-28 12:29:27 | リュウガクジダイ
山崎まさよしが聴きたい。なんでだろう。

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図書館でペーパー書きや実習日誌を仕上げる日々。
パソコンなくても何とかやっていけてるじゃん。数日前はあんなに不便だ不便だ!ってわめいてたのに。
「否認→怒り→取引→悲哀→受容」
パソコンお預かりの件。私の気持ちの中でもこの5つのプロセスを経て落ち着いたのかな、と一瞬思ったけど、あれ?これってなんの5段階だっけ?とググッたら“人が死(またはロス)を受け入れるまでのプロセス”だった…(汗)。自分のパソコンがしばらく使えないことくらい、なんてことないや。

名前の覚え方? 1/26 (水)

2005-01-27 13:11:52 | リュウガクジダイ
横文字の名前を覚えるのは、ほんとうに昔から苦手です。私の場合、アメリカ人の名前を耳で聞いただけじゃ分からないし、スペルと発音を確認しないとすぐに忘れてしまう。どっちがファーストネームでどっちがラストネームだか、分からなくなる。←重症

でも実習先の先生たちの名前(4~50人)をだいぶ覚えた。
まず名前の一覧表をもらい、話をした人は印を付けていく。特徴や印象に残ったことを名前の横にちょこっと記しておくのがいいみたい。例えば
Scott, Brandy 「ショート、4年、上品」
とか。日本語で書く。
担当教科や担当学年、ヘアスタイルなど書き込むことが多い。

こんなふうに日本語で何か記してると、
「何書いてるの?」と聞かれることが多い。
「ん?覚えやすいようにね、例えばショートヘアとか、印象とか、誰々の担任、とか何か書いておくんだ。」と答える。たいてい「それはいいね。」とか言ってくれるんだけど―。

たまにはこんなメモもある。
Brown, Hazei
「赤シャツ」 (←毎日赤シャツ。)
McGrew, Lynn
「体育、山盛り、マヨ」 (←教科、ランチの量、マヨネーズ使いすぎ。)
Jackson, Karen
「男」 (←かなり失礼。でも女性に見えなかった…。
Eagan, Charles
「91」 (←分け目が9:1)

悪口を書いてるんじゃないんだけど、なぜか罪悪感(>だったらここに書くな!)。でもね、こんなふうにして名前を覚えてる人、他にもいるのかな~と思って。。。

※上の名前はデタラメです。

また実習 1/25 (火)

2005-01-26 13:51:09 | リュウガクジダイ
朝から実習へ。
朝の全校テレビ放送で自己紹介など。放送の影響はすごい。昨日は廊下を歩いていても誰からも声をかけられなかったのに、放送が流された後は、ワー、ワー、ジャパニーズレイディ!とあちこちから手を振られる。

生徒の子どもらしさは純粋で本当にかわいい。
だけど、先生たちも「ノリ」が若い。
小学校の先生って(90パーセント以上が女性なのだけれど)普通のアメリカ人以上にオーバーリアクションだし、作り笑いがうますぎる。子ども相手に仕事してるとそうなるのかしら。先生方の子どもっぽさ?なぜか子どもらしく振る舞ってるところ?…気持ちわる。嫌いなんだよねー、表面だけのスマイリーソサイエティ。ちゃんと人間関係をつくるぞ。

今はとりあえず先生たちの名前を覚えているところ。一緒に働いていく人たちだし、名前が頭に入ってないと話についていけないので。

夕方、大学に戻ってグループミーティング。実習ばかりにかまってられない。

そういえば今日、実習先の指導教官に「週3日しか実習に来ないのは少ないわよ」と言われて耳を疑った。

もう数十年もずっと現場(小学校ね)にいる私の指導教官は、日々の仕事をこなすことが日常として出来上がっていて、大学院で繰り広げられている新しいリサーチや研究なんてあまり興味もない。(とはっきり言われた。)院で4つの授業を取りながら、実習にくることの大変さをわかってもらえないのはイタイ。私にとってはかなりのヘビーロードだって言ってきたけど。

週はじめから疲れすぎて、昨日は深夜に鳴り響く火災報知器も無視して寝てました。ホントは外に避難しなきゃいけないんだけど、どうせまた誤作動か誰かが料理を焦がしただけだろうと思って。こんな癖がつくと本当の火事のときも寝てそうだよね、こわ。

じゃあ家に帰ります。今日の日記は愚痴っぽいなぁ。

元のトラック 1/24 (月)

2005-01-25 12:00:53 | リュウガクジダイ
実習が始まり、また、寮→実習先→授業→図書館というお決まりのトラックへgot backしました。今期は小学校での実習。今日初めて訪問したけど、

小ぃっっちぇ~!!

小学校1年生とか豆つぶに見えてかわいかった。

また週3回、8:30-16:00までの実習時間。今日はお昼に訪問し、夕方4時まで色々見学させてもらって(さっそくグループカウンセリングに助っ人に出され)、その後は大学に戻って2コマ連続6時間の授業だった。疲れた。

色々書きたいこともあるのだけれど、今日は家に帰らなければならないのでこの辺で。パソコン、ぜんぜん連絡ないのでテクノロジーセンターに行ったけど、まだまだ当分かかりそう。

今日の感想は「あぁ、始まっちゃった。」って感じ。でも冬休みおおいに羽を伸ばして遊んでたので、そのぶん頑張らなきゃ。

下に昨日の日記をアップ↓

センター英語 1/23 (日)

2005-01-24 12:08:24 | リュウガクジダイ
毎年センター試験の問題が発表されると、もと英語を教えていた身としてはどんな問題だったんだろうと気になり、必ず自分で解くんだけど、

満点を取ったことがありません。>小声


必ず1問か2問まちがうんだけど(おっちょこちょいの性格を反映している!)、今年も1個まちがえて-2点。200点にまた届かず(感想は、ひねくれた問題もなくやりやすかった。年々易しくなっていると思います)。

今年まちがえたのは、1ページ目の発音アクセント問題。
insultって動詞の場合と名詞の場合とアクセント強勢の置かれる位置が変わるんだ。これって受験英語の世界じゃ点取り問題だったっけ???←忘れてる。

名詞:ンサルト
動詞:インルト

どうしても動詞の「サ」を強める印象のほうが耳に残ってる。またひとつ勉強した寒い日曜日でした。

アクセントを覚えることは大事だとアメリカに暮らしていながら痛感します。だってそれだけで通じないときあるしね。I am still learning :)

疲れた 1/22 (土) 

2005-01-23 14:46:39 | リュウガクジダイ
今日は3時ごろからずっと寮の隣にあるロースクールの図書館にこもり。外は冷たい雨。気温もマイナス。

W&Mチャンネルでは一日中ずっと映画を流しているのだけど、きのうの夜はCollateral『コラテラル』を友達の解説付きで観た(途中から見たから解説が必要だったということにする)。そこでまた私は、アホなことを言って語録をつくる。

コヨーテが出てくるシーンがあったんだけど、何を勘違いしたのかそれを指差し、
"Oh, that's a collateral."
と自信満々に口に出し、
"Noooo, that's a coyote."とすかさず訂正されたものの、ちょっと間があいてみんなの失笑をかった。
―コヨーテ、コラテラル、…似てない???コしか合ってな…あらいぐまをラスカルと言って失笑をかった時と同じメンバーであった。

映画は、娯楽映画。エンディングも物足りない。でも、主役はトムクルーズじゃなくて、ジェイミーフォックスだ、と言いたい。夢ばかり見て現実において何も実行に移そうとしないジェイミー扮するタクシードライバーのドラマチックな脱皮ぶり(?)は良かったと思う。
☆collateral:付随事実、巻き添え
はぁ~ナルホド。

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もう夜12時半過ぎてるし、家に帰ります。

今期の実習、大きな課題が「家庭、学校、地域」を巻き込んで何かせよ、ってことなんだけど、なにができるだろ…。まだ始まってないのに疲れたー。

早く戻らないかな。 1/21 (金)

2005-01-22 07:17:14 | リュウガクジダイ
本を返しに図書館へ寄ったついでに書いています。パソコンはまだ戻らず。

来週からまた実習が始まる。中学校、高校と実習を重ねてきたけれど、最後は小学校。派遣先も決まって(また高速のらないと行けないようなトコだよ)、月曜日に現場の指導教官に会うことになっている。また始まるのかー、あの日々が(泣)。

おなかすいたー、今日は帰ろ。金曜の夕方、図書館は人もまばら。

そういえば昨夜、友人が2人来たので豚肉のしょうが焼きを作った。すごく日本的な味つけにしてたんだけど、グレイト!と言って喜んでた。帰り際にサンキューとか言いながら、That was great! I liked that chicken!だって。



―豚ですけど?


そんなことより、パソコンないとかなり不便!